押し寄せる求職者、それも解雇や契約終了など景気のよい時には少なかった辞め方の人が多いのが特長。自己都合による退職もいるにはいるけれど、逆に、どうして辞めたのかと訊ねたい人もいる。50歳台で退職されて再出発希望の求職者の多くが、自分にはなにが向いているのかわからないという。長年の職業生活によるキャリア形成がまともに出来ていない、いきあたりバッタリの今までを送っているかのように見える人も数多い。そしてそのような人たちが、血相を変えて求人票を探し、紹介状が欲しいといってくる。見ると、軽作業であったり責任の重くないような仕事であったり簡単な事務であったり。それらほとんどが求職者の希望に添わないミスマッチにつながっている。中高年の求職者に求められるのは即戦力だといくら説明しても、自分が楽する方向への就労を捜し求めている。みんな壁に当たってどうすればよいかわからないでいる。どうすればよいかの解答は私には持ち合わせていない。彼ら自身が答えを見つけなければならない。今日はマスクを大きく広げて目だけを出して求職者の話を聞いていた、見ていた。