この街の紀伊国屋書店が店を閉じると報じられた。今、全国的に本が売れなくなってきているのだ。本が読まれなくなってきている。読まなくなった対象は紙ベースの本であるが、それでも漫画本やケータイ小説など電子媒体のものは、よく読まれているそうだ。で、夕方帰り道に閉店まじかの紀伊国屋に寄り道する。読みたい本は、ホイジンガ-の「中世の秋」。探してもなかったので店員さんに探してもらうことにしたけれど、結局なかった。代わりに目にとまったのはキャリアの本。どのように紆余曲折を繰り返しながら仕事をやって来たか、何をどのように考えて職業生活を過してきたかを、8人の登場人物がそれぞれ振り返って書いた本である。読みながらフト自分の職業生活を振り返って対比してみた。自分の興味のある話として、今あなたはなぜそこにいるのか、そこに立っているワケを手短に生まれてきてから現在にいたるまでを説明してくれ・・・というのがある。偶然に他の星からやってきてここに立っている、などまことしとやかに話す必要はない。今なぜ自分はここにいて何をしようとしているのか、をきちんと説明が出来ることは、傍から見ていて一貫性がある、と映る。果たして自分の場合どう説明しようか。(写)虫も動き始めた。