暘州通信

日本の山車

◇00179 佐原諏訪神社祭

2009年05月25日 | 日本の山車
◇00179 佐原諏訪神社祭

千葉県香取市(旧佐原市)新宿
諏訪神社
□祭は一〇月中旬。
山車を曳く。
□山車
・上宿
本坐人形は源義経。昭和五三年、面六四代目田口義雄の作。
山車は昭和五三年の建造。工匠は八木、芝山、大里。
彫刻は嘉永年代。石川寅次郎の作。
・下宿
本坐人形は源頼義。明治三十二年、古川長延の作。
山車は明治八年の建造。工匠は芹川清助。
彫刻は明治八ー一〇年。石川三之助、後藤源兵衛、左利重吉。
・上中宿
本坐人形は鎮西八郎為朝。明治十五年、鼠屋(福田万吉)の作。
山車は嘉永五年(一八五二)の建造。工匠は岡野冶兵衛重好。
・西関戸
本坐人形は瓊瓊杵尊、昭和一五年鼠屋の作。
山車は昭和一〇年の建造。工匠。
彫刻は嘉永期(一八四九ー一八五四)、四代目石川藤吉朝光。
山車額は明治神宮の元宮司有馬良橋の筆。
・南横宿
本坐人形は仁徳天皇。大正十四年、三代目安本亀八。
山車は、明治初期、工匠は寺島。
彫刻は明治九ー一八年の作、後藤一重。
・東関戸
本坐人形は楠木正成。昭和一〇年護豊(大柴徳次郎)の作。
山車は昭和一〇年の建造。工匠は太田達四郎、和助。
彫刻は昭和一〇年ー二六年。金子光清、池田信之。
・北横宿
本坐人形は日本武尊。明治八年、鼠屋(福田万吉)の作。
山車は明治八年の建造。工匠は杉崎与吉。
彫物は岸上定吉、塙正明、石川常次郎。
・上新町
本坐は諏訪神。地区の住民らが作る。
山車は昭和十一年の建造。工匠は高木彦冶。
彫刻は昭和八年、成毛哲太郎。
・下新町
本坐人形は浦島太郎。明治十二年、鼠屋(福田万吉)の作。
山車は幕末文久二年(一八六二)の建造。工匠は不明。
彫刻は山車とおなじ文久二年、石川三之介が、歌川国芳の下絵をもとに彫る。
・下分
本坐人形は楠木正行。明治一〇年、護徳(大柴徳次郎)の作。
山車は明治二十八年小見川町新町より譲り受けた。
・新橋本
本坐人形は小野道風。明治四年、鼠屋(福田万吉)の作。
山車は明治二十七年の建造。工匠は越中屋(高野友三郎)。
彫刻は平成二年、岡野繁の作。
・新上川岸
本坐人形は牛天神。幕末期の作とぴわれるが作者不明。
山車は、明治二十九年の建造。工匠は越中屋(高野友三郎)。
彫刻、作年、作者は不明。
・仲川岸
本坐人形は神武天皇。湯本長太郎の作。
山車は明治二十九年の建造。工匠は不明。
彫刻の作者は不明。
・下川岸
本坐人形は素盞鳴命。幕末期の作。
山車は明治三十一年の建造。工匠は不明。
彫刻は文久年間の作といわれるが詳細不明。
・中宿
幕末期の建造といわれる。
曳行を休止している。
・上宿台
山車があるが曳行休止。
・若松町
休止。
(順不同)
□汎論
 佐原(現香取市)には、華やかだった江戸の祭の面影を伝える山車祭がある。山車の形態は露臺式で大きな人形が飾られる。江戸で曳かれた山車とは趣が違うが、山車の曳き方は多数の女性が片肌脱ぎの粋な姿で曳き綱をひき、ひとやすみの都度手古舞を披露する。曳行中は自慢の佐原囃子が演奏されるしずかに山車が行き交い、艶やかな女性らが踊る姿を見、佐原小唄をきいていると目頭が熱くなり、「ああ、祭っていいな」とつくづく思う。

□外部リンク
◇若宮まつり「山車」とともに雨の中、時代行列
2009/5/17(日) 午前 10:11
... 福禄寿車 (山車)を中心に、古式ゆかしい時代行列が名古屋市中心部で繰り広げられまし た。奉曳された福禄寿車(山車)は、1676年建造とされるとても伝統的なも ので、4体のからくり人形が乗っています。ただし、まつり当日は雨のため福 禄寿車にはカバーが ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/nagoyawalker/57591927.html

◇飯能まちなか散歩(74)原町山車
2008/12/9(火) 午後 10:19
飯能まちなか散歩(74)原町山車 飯能の山車で人形が乗っているのは、2つだけである。 この原町と河原町。 原町は神武天皇、河原町はスサノオの命だ。 原町の山車は明治15年建造。 御神体は江戸人形師の名工、三代目法橋舟月の作という。 ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/nedachi/45970660.html

◇本庄祭り各山車紹介2
2008/4/22(火) 午後 7:37
... 諏訪町の山車     制作年度   平成5年 製作者    日光兼光 人形      大田道灌(おおたどうかん) 特徴     南本町の後2年後に山車建造。本庄まつりで一番新しい山車であり南本町とほとんど同じ造りのようだ。この山車の出現により ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/momotaroudasi/7013608.html

◇◇川越祭り~山車人形の紹介~
2006/11/4(土) 午後 0:59
... (しょうじょう)~~川越市の山車 6=黒尉の面を持った 「三番叟」 ・・・仲秀英の作~~六軒町の山車<埼玉県指定有形民俗文化財> 7=山車建造中での参加、主題の人形は 「菅原道真」 を計画中とのこと~~菅原町の山車 8= 「鏡獅子」 ~~新富町 ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/qazxswedcvfr2004jp/43111729.html

◇21448 水に流す

2009年05月25日 | 日本の山車
◇21448 水に流す

□汎論
 むかしの人たちが述べた言葉に、「一丁流れたら真水」というのがあった。もうほとんど死語となったようだが、過去百年をさかのぼって考えれば、ごく普通に小川の流れで米を研ぎ、菜を洗い、ときには不浄物さへも流し、下流の人たちもまたまた同じことを繰り返した。
 水は高きから低きに流れ、やがて海に至って一味となる。万物平等の思想は人の長い営みの中から生まれた智慧であった。
 万物は早晩生命を終えるが、それはあたかも水の流れと同じ天然自然現象であって、「いまを生きる」ために「水に流す」思想は普通の概念だった。それは正しく、一面で大きな誤りでもあったのだが。
 いまでも「水に流す」ということばはまだ生きている。ひとは孤立しては生きていけないが、ふたり以上いればかなら併立しない「二律不和」が生じてくる。 相容れない不和が生じてもこれをゆるし「水に流して」旧縁をとりもどす。
 裕福と貧困、健康と病気、成功と失敗、豊作と凶作…それらは人のくらしのあらゆる場所できわめて日常的に繰り返される。それは人間の計らいを超えたところで生じることもあれば、ひとの裏切りという卑劣な行為によって不和が生じることもある。それは怨念となって世に残ると考えられた。「怨霊」といわれるものはそのひとつであろう。
 悪疫は怨霊の祟りと恐れ怨霊をあつめ、平安を願う思想から夏祭を行い、夏祓を行って鎮める。祇園祭は夏の祓の代表的な祭である。華麗に、きらびやかに、楽しく囃子を演奏し山車に悪神悪霊をあつめて、下流の川にながし、海に送る。 「凶事(まがごと)流し」、「御川さげ」、「浜降り神事」などはそれであろう。盂蘭盆と結びつき「迎え火」、「送り火」、「精霊舟」、「燈籠流し」、「形代ながし」中国地方の「田の面舟」などは「水に流す」神事、民俗行事の例である。

□外部リンク
◇祟りか、因果応報か、自業自得か、不条理か、という問題
2007/8/26(日) 午後 8:01
... それが、いつしか神や怨霊、生霊、死霊などが危害を加えるものになってきたんだそうです。 ... きわめて古く素朴な宗教観・仏教思想にも通じる?)でしょう。  「自然界に ... 宝くじはあたるわ、難病は治るわ、家庭不和はなくなるわ、子供は非行をやめるわ ...