『米中合意の温室ガス目標、共和党が不満あらわ』と言う記事を見て、この大統領が中国に屁っ放り腰でしか対応できないことが良く解る。何故強気に出ることが出来ないのか。これまでも、オバマ大統領はシリアでの対応の不味さ、また、ウクライナ紛争でのロシアとの協議、そして今回は、中国に対して温暖化ガスの協議で中国の言いなりになってしまった。これでは、アメリカ国民も納得しないのではないか。先般の上院、下院の両選挙で民主党が廃退した理由が良く解る。このまま行けば、オバマ大統領の再選は極めて困難になるだろう。
今、アメリカが何故中国にこれだけ弱気になっているのだろうか。やはり中国との貿易が影響しているのか。確かに、アメリカの対中貿易は大きい。しかし、中国にとってアメリカは世界を2分するほどの影響力を持ち始めていることは確かだ。中国とロシアが手を結んでも世界を支配することは中々難しい。そこにアメリカと言う力が中国に加われば、中国にとってはトップに躍り出るまたとないチャンスになる。
中国がアメリカに上手く接近できれば、ロシアを差し置いても好い事になる。中国の思惑はロシアとアメリカを天秤にかけて、どちらにより傾くことが有利か、という事を考えているに違いない。強かな中国は、金の力が強いアメリカの方に傾いてもおかしくはない。中国は、まだまだアメリカは強いと認めているのだろう。だから中国の要人たちは親族を沢山アメリカに送り込んでいる
のだ。
問題は次の大統領選挙だろう。このまま行けば次の選挙ではヒラリー・クリントン氏が大統領候補に挙がってくるはずだ。オバマ大統領にとっては厳しい戦いになることは間違いない。支持率から見ると、大統領が再選されることは難しい。そうなると、対中の政策が変更されることは確か。現在の様にはいかないだろう。アメリカと中国、その関係によっては世界の動きも変わってくる可能性は高い。アメリカと中国の緊張関係が高まることは確かだ。という事は日本と中国の関係も現在と同じとは限らない。