『MRJが初飛行に成功 地域間ジェット、世界首位狙う』という記事を見て、いよいよ日本のジェット旅客機が世界へ羽ばたいたことが示された。ジェット旅客機の開発競争は多くの国で熾烈を極めている。特に今、気になるのは中国だ。中国のジェット旅客機も飛び立とうとしている所だ。しかし、日本と中国の決定的な違いはエンジンだ。日本は国産のジェットエンジンを使っているが、中国は外国製のエンジンである。
中国には未だ自国でジェットエンジンの開発は出来ていない。そもそも、自動車のエンジンも造れないのだからジェットエンジンは無理だろう。若しも、中国製のジェットエンジンを付けているとしたら怖くて乗れない。今中国で飛んでいるジェット戦闘機も自国で開発は出来ていない。全てロシア製のエンジンだ。ロシアは、スホーイ、イリューシン、ツポレフというジェット機を開発している。イリューシン、ツポレフは旅客機も造っている。
日本で開発したMRJは完全国産機(残念ながらエンジンはP&W社製)である。太平洋戦争で日本は戦闘機を開発していたが、敗戦により航空機の開発は出来なくなった。プロペラ機YS-11は開発したがジェット機は初めてである。日本が誇る精密機械はジェット旅客機の開発まで進んだ。これから競争は激しくなるが、MRJは必ず世界の中で活躍すると信じている。技術的にはアメリカやユーロと比較しても遜色ないと思う。
問題は、中国が後から追ってくることだ。そして、価格面でどのような金額を出してくるか、である。日本は飽く迄も安全性と操作性及び経済性(燃費)を重視して売り込めばいいのではないか。日本の技術は世界でも決して恥ずかしくないものである。高速鉄道の二の舞をしないように中国に対応していくことだ。国際的な評価が高まれば自然に日本のMRJが売れるようになる。
航空機は売った後のメンテナンスである。世界の何処で使われようがメンテナンスを疎かにしてはならない。特にMRJは短距離、中距離として使われることになるのだから、先進国よりも発展途上国でより多く買われるのではないか。安全性、操作性、経済性に加えてメンテナンスが優れていれば絶対に売れるはずだ。多くの日本のエンジニアが世界各国へ行って活躍する機会が増えるかもしれない。また、海外のエンジニアの教育をしていけばより多く売れるようになる。
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