一言、云いたいね

社会の状況を見て一言云わせて貰う

選挙制度改革、党利党略が先行

2011-07-11 05:11:35 | 日記
選挙制度改革は、一票の格差が最高裁で違憲とされたことにより行われる。しかし、そこには党利党略が蠢いている。自分の党にとって如何に有利に働く改革にするかである。公明党などは、当初中選挙区制を主張していたが、第三の党の進出により、自分の党に不利になりそうだという懸念が出て、現在の小選挙区比例代表制にするように考え方を変えた。
現在の小選挙区比例代表制は、僅かな票の差で、当選者に大差がつくことがはっきりしている。所謂、死に票が多いと云うことである。現在の選挙制度は、ヨーロッパで行われている制度を参考に作られたもので、どの制度を選択しても、完璧なものはない。現在の小選挙区比例代表の人数の比率を50%、50%とすればどうなのか。小選挙区制度は、アメリカの大統領選挙に似ている。この方法を取るアメリカでは、今まで矛盾があるという話は聞いたことがない。
外国では、小選挙区制を採用していて、何も問題が起きていないのは何故だろうか。この制度を、よし、としているのは、民主主義は多数決が原則である、と云う信念があるからではないか。日本には、多数決原理が中々浸透しない。やはり、村社会と云う昔の仕来りの方が優先しているとしか云えない。
党利党略が穿孔している選挙制度改革は、最初からつまづいてしまう。少数政党の意見など耳に入らない。今だと、民主、自民、公明の3党の意見調整で進んでしまうのではないか。これが民主主義といえばそれまでだが、何か情けない気がする。65年に渡って自民党が独占していた政権に、取って代わった民主党は政権政党としては慣れていなかった、と云う理由はあるにせよ、余りにもお粗末なことが続く。
日本に本当の民主主義が根付いていなかったと云うことがはっきりした。これからの日本は何処へ向かっていくのか。箱物行政で900兆円に昇る借金をどのように処理していくのか。若い人に皺寄せが行くであろう緊縮財政の行方は灰色の未来しか見えていない。バラ色までは行かないが、ピンク色くらいにはしなければならない。江戸時代、悪徳役人がいた時代でも、庶民の生活は何とかできた。今では、その庶民の生活も間々ならない。
党利党略を棄てろ、とまでは云わないが、もう少し話の筋道をしっかりと出来ないものか。取り敢えず、党利党略を離れて、選挙制度そのもののあり方を議論できないものか。政治屋に成り下がってしまった今では、そんなことを求めても無駄なのか。自分の党に不利だから、有利だから、と云う理由を掲げた制度改正は期待できそうにない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 次の大地震には何をどのよう... | トップ | 毎度のトラブル、汚染水処理装置 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事