野党共闘という形がいよいよ現実的になってきた。形だけではないとしたら、中身はどうなるのだろうか。果たして、民進党と共産党は本当に野党共闘が出来るのか。基本的な政策が一致しているなら、それこそ完全に一緒になった方がやり易いのではないか。政党が合体することは過去にも多く見られる。現在の与党である自由民主党は、自由党と民主党が合体してできたものだ。
複数の政党が一致団結して、結果として一つに合体してしまう、というのは理想的なのかもしれない。しかし、政策協定というのではなく、完全に合体することに問題が起きないのだろうか。現在、民進党と共産党が進める野党統一候補は、当選した後、実際に議会で法案などの審議をする場合、本当に両方の立場を踏まえて賛成、反対を決心できるのかどうか。政党というのは、議会で実際に出てくる法案を想定していない。
全てが黒、白をはっきり決められればいいのだが、灰色のものもあるはずだ。特に民進党と共産党が全ての政策が一致しているとは思えない。どのような政策協定をしているのか解らないが、このまま進めば、最も困るのは野党共闘で当選した議員ではないだろうか。所属する政党が民進党なら、民進党に肩を持ちたいし、所属する政党が共産党なら、共産党に肩を持ちたい。
与党に勝つために共闘しよう、と意気込んでいるようだが、先のことを余り考慮に入れていないような気もする。物事を簡単に考えているのかもしれない。こんな形で野党共闘というきれいごとを並べて果たしてどうなるのだろうか。屁理屈を並べただけでは選挙に勝てない。国民に訴えるものは安保法案だけではない。国民の生活に密着した法案は山ほどある。これを全く無視して恰も安保法案だけストップさせるようなやり方では多くの国民はついて行かないだろう。
民主党が政権を取った時に何故取れたのか、再度検討してみるといい。日本は安保法案だけストップすれば全て無視する、という今の民進党や共産党には国民は納得がいかない。日本は外交をしっかりとしないと世界から孤立してしまう。そして尖閣諸島や沖縄諸島を中国に乗ッ取られるられてしまう。中国は南沙諸島と同じように尖閣諸島を何時も狙っている。民進党や共産党では日本の国土を守ることが出来るかどうか怪しい。国民を中国に売り飛ばしかねない。