『中国人の「出産ツアー」、米国で強制捜索！』と言う記事を見て考えてみた。アメリカの法律では、アメリカで出産した子供に対してアメリカ国籍を与えることになっている。どうしてこのような法律が出来たのだろう。それは、アメリカと言う国の設立に関係しているようだ。元々アメリカは、ヨーロッパ人が移民してできた国。従って、原住民族を除いて、全ての人間が移民なのだ。
移民は、移民先で生まれた人間に対して国籍を与えなければ発展しない。
現在、アメリカの法律には恐らく矛盾するものがまだあるはず。それは建国から未だそれほど経っていないからだろう。国が若いからどうしても法律に矛盾することが出てくる。ヨーロッパ大陸と同じように法律を作っていては出来ないことがあったからだ。特に銃を保持することを認められているアメリカは、西部開拓時代の治安の維持が難しかったから、個人に銃の保持を認めたのである。自分の命は自分で守る、と言うのがアメリカの憲法に記されている。銃規制を行おうとすれば、憲法を変えなければならない。
国籍の問題に戻ろう。アメリカ国籍は、外国人がアメリカの国籍を取ろうとすれば極めて難しい。市民権はある一定の条件を整えれば取得することが出来る。国籍は違う。アメリカで生誕した人間に対して取得することが出来る、と言う法律に基づいている。但し、アメリカの国籍を持っている人間がアメリカ以外の国で出産した場合には、選択権が認められている。アメリカは未だ西部開拓時代の名残があるために、中国人の出産ツアーが出るほどなのだ。
国籍は、特にパスポートを取得するときに問題になる。何処の国でも国籍を持っている人に対して本人の申請によりパスポートを発行する。或いは、徴兵制度を持っている国では、国籍又は市民権を持っている人に対して徴兵を受けなければならない義務を持つ。アメリカには朝鮮系アメリカ人も数十万人いる。彼らも同じように朝鮮半島に有利なことに関して強い要望を出している。移民国家アメリカにとって「国籍」は何を意味するのか。
