嘗てブラック企業、グレー企業と言われた会社は今苦境に立っている。悪い経営者がそんなに甘い汁ばかり吸える社会ではなくなった。景気が段々回復し、社会全体が上向きになって来ればブラック企業やグレー企業は淘汰されていく。それが出来なければ日本は沈没してしまうだろう。ブラック企業と言う名前で呼ばれるようになった会社は、経営者のエゴだけで生きてきた。そんな勝手なエゴは長く続くことは出来ない。
問題は表舞台から消えたブラック企業が裏舞台で同じようなことをするのではないか、と言う恐れである。大手企業と言われている会社の中にもブラック企業が存在する。隠れている部分があっても表に出ない。そこには搾取だけでなくもっと深い絆が出来ている。大企業の陰には子会社、関係会社、協力会社など様々な企業が関わっている。これらの繋がりの中で、力関係のトップは親会社の経営者たちだ。××ホールディングと言われている企業軍のトップ経営者たちである。
牽引力が強ければ強いほど纏まりがあるのだが、そのタガが崩れてしまう事もある。そして崩壊する寸前で他の××ホールディングと言われるグループに吸収されるのである。吸収する方と吸収される方の関係は天国と地獄の系図になる。天国の方に入ればいいのだが地獄に入るとゴミのように扱われることも少なくない。ブラック企業は天国のようなつもりでいるが、そのうちに地獄に落ちていくだろう。
大手企業の陰には必ずブラックに近い企業が存在する。大手企業のブラックの部分を引き受ける企業である。このような企業があれば、例え大手企業にブラックの疑いが出てもブラック企業が黒い部分を引き受けてくれる。ブラック企業は何時潰してもいいようにできているのだ。表に出ているブラック企業はそのうちに無くなるかもしれない。しかし、陰に隠れたブラック企業は永遠に存続することだろう。それが社会と言うものだ。
