地域の羽鳥地区にある国の有形文化財に登録されている「旧三觜八郎右衛門家住宅」の見学会が開催され見学してきました。
旧三觜邸は、明治初期に建てられた住宅で二階建ての母屋や門、石瓶、蔵など貴重な建造物で普通は公開されていないようですが、近く解体される予定と聞き、貴重な文化遺産を観る機会となりました。
三觜家は、家祖が室町時代からの名家で江戸時代には、羽鳥地区の名手として代々八郎右衛門を継いだそうで今もその主屋や蔵、門が保存されて地域の名所となっているようです。
入口の土間周りには、檜材の太さ約50cm角の大黒柱や指鴨居、くぎ隠しが使用されています。
二階の御座敷には、床の間や違い棚、府書院など和風独特の意匠が見られます。
襖や障子にも貴重な画や書が描かれています。
鏡板の喰違い天井や欄間の造形もすばらしく創建時から保存されているそうです。
中庭は、以前は大きな庭園だったそうですが、現在は既に分譲されて名残の庭園となっています。
三觜家の近くには、儒学者を招いて郷学校「独書院(耕余塾)」を開設し、吉田茂など明治の政財界人を世に送り出した耕余塾跡が残されています。
藤沢市の教育文化発祥の地としての貴重な文化財など歴史を学ぶ機会でした。