カクレマショウ

やっぴBLOG

春になれば溶けるんだけどね。

2011-01-24 | ■青森県
 雪でした
 あなたのあとを
 なんとなくついていきたかった

          ─吉田拓郎「雪」

なんて叙情に浸っているバアイじゃなく、このところの雪はいよいよ大変なことになってきました。先週あたりからほとんどずっと毎日雪が続いていて、積雪量は先週水曜日あたりからずっと80-90cm、さらに金曜日の夜から日曜日にかけてドカ雪に見舞われ、日曜日の正午にはついに130cmに達しました。100cmを超えたのは5年ぶりくらいだとか。最近は割と雪の少ない冬が続いていたので、久しぶりの大雪、という感じです。去年は決して少なくはなかったのですが、降ったりやんだりを繰り返す「いい降り方」をしたので、そんなに大変じゃなかった。

朝晩と「雪片づけ」に追われ、おかげでいい汗かいてる、と言えなくもないんだけど、たとえばアイスホッケーでかく汗とは明らかに爽快感が違いますからね。

今日は昼間はほとんど降っていなくて、帰ってから雪片づけしなくていいや!と安心していたら、夜になってやっぱり振り出し、あっという間に20cmくらい積もってしまい、結局また汗をかく。でも、夜の雪はふわっと軽いので、片づけるのも楽です。ちょっと気温が高いと、じっとり湿気を含んだ重~い雪になってしまって、同じ量でも疲れ方が全然違うので。

それにしても、あちこちからそういう声が聞こえてくるのですが、今年は除雪がなかなかうまく回っていないようです。自宅の周りも、いつもなら夜中に何度も除雪が入ってくれるのですが、今年はほとんど来ません。おかげで、朝起きたら駐車場の前に道路から掘り起こされた雪(というよりほとんど氷)の塊を置いていかれることもないのですが。

ところで、先日の東奥日報に、除雪が業者の重荷になっている、という記事が載っていました。主に除雪業務を請け負っている建設業界に対するアンケートで、ただでさえ仕事が減っている中、行政から受託する除雪作業は、今や赤字を背負い込む原因になっているというのです。委託費は、国(国土交通省)と市町村とで若干異なるようですが、たとえば、市町村発注の委託費が「採算がとれない」と答えた業者は25%、「採算の限界」と答えた業者は40%にものぼるという。その結果、「除雪態勢を維持できる期間」については、「今年度限り」が約12%、以下、「4年後」までで全体の6割を占めることになっています。このままだと、4~5年後には除雪作業が停滞し、市民生活に大きな支障を来すことになりかねない…。

青森市の積雪量は、県内市町村では最も多いのですが、新潟県などの豪雪地帯と比べたらそれほどでもないのかもしれません。ただ、人口が30万人を超える都市でこれだけの積雪量を抱える都市は世界でもあまり例がないという。かといって、ロードヒーティング設備が整備されていたり、融雪溝が縦横無尽に張り巡らされていたりといった雪対策がきちんと施されているわけでもない。多くの市民は、密集する住宅街で雪捨て場がなくて困っているというざまです。頼りは、道路の雪を除雪して、しかも除雪した雪をダンプカーで運んで捨ててくれる除雪業者なのです。実は、これだけの大量の雪が積もった場合、除雪より大事なのは「排雪」。青森市でも、年に2~3回、大がかりな「一斉除排雪」が行われるのですが、そのタイミングはとても大事。何しろ、一晩で何億円もの経費がかかるわけですから。

いずれにしても、業者が除排雪から手を引いてしまったら、もうお手上げですね。もはや、業者の「地域貢献」に頼る時代ではなくなってきたのかもしれません。行政、特に青森市にとっては頭の痛い問題ですが、避けては通れない、この問題。

せっせと家の周りの雪を片づけたり溶かしたりしながらいつも思う。春になればどうせ勝手に溶けてなくなってしまうのになあ…。それでも、毎日の生活のために、雪はどかさなくてはならない。


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