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カクレマショウ

やっぴBLOG

「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」─良くも悪くもイギリス映画

2005-09-11 | ■映画
ガイ・リッチー監督の"LOCK, STOCK & TWO SMOKING BARRELS"(1998年)。それにしてもなんて長いタイトルなんだ! 邦題もそのまんまだし!

"LOCK, STOCK & BARRELS"というのは、「一切合財」という意味の慣用句だそうですが、"TWO SMOKING BARRELS"(「二つの銃口」)とは、この場合、映画に出てくる二丁のライフル銃を指すみたいですね。

ロンドンの下町を舞台として、一攫千金を企む若者4人を中心に、暗黒街のボスやらおぼっちゃまマリファナ製造団やら街のチンピラやらサモアの麻薬王やらを巻き込んだ、50万ポンドの大金と骨董品のライフル銃をめぐる騒動を描いた映画です。話が込み入ってる、という感想も聞きますが、それほどの複雑さはありません。それぞれのキャラクターもちゃんと立ってるし。タランティーノのように悲劇的でクールなラストでもなく、最後は笑わせてくれさえします。

とにかくテンポがいい。全体通してざらっとした映像、それに時折見せるカット割りなしのスローモーション、早送りといった映像処理。なんといってもそれらの絵を引き立てる音楽がいい。ただ、ガイ・リッチー特有のかちゃかちゃしたMTV的な映像には賛否両論はあるでしょう。

ガイ・リッチーといえば、「スナッチ」が思い浮かびますが、私はハリウッドの有名俳優が出演している「スナッチ」より彼の初監督作品だというこちらの方がイギリス映画っぽくて好きです。ガイ・リッチー、かつては「若き英国版タランティーノ」なんて言われていました。確かにスタイリッシュな映像感覚という点では似ていますが、タランティーノほどどぎつい暴力シーンはないし、やっぱりガイ・リッチーは「イギリス映画」ですよ。

イギリス映画で私が好きなのは、2系統あります。一つは、「ブラス!」や「フル・モンティ」、「リトルダンサー」のような、かつて炭坑や鉄鋼で繁栄した町を舞台とした一連の作品。もう一つは、ちょっと人生をハズしてしまった若者を描いたダニー・ボイル(「トレインスポッティング」)やガイ・リッチーの作品。どちらにも共通しているのは、強烈なブラックユーモアと社会への痛烈な皮肉です。

4人組がこれからいよいよ大金強奪に出動!という時に、「紅茶はないのか」というシーンがおもしろい。「大英帝国も代名詞は紅茶だろう。戦場に行く時も紅茶を飲む」。そのくせ肝心の銃を忘れているというオチ。イギリスの若者は、どんなに社会の「底辺」に生きていても、自分の国の歴史をちゃんと認識していて、それが自分たちの生活や行動の中できちんと位置づけされているのかなと思いました。

ハリウッド大作とは明らかに一線を画しているイギリス映画の傑作にはこれからも期待したいです。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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みてみた~い♪ (メルクル)
2005-09-12 21:41:59
やっぴさま お久しぶりです^^メルクルもイギリス映画ちょっとブラックなとこ そしてイギリス人だね~っていう変なところで伝統ぽいシーンが大好きですよ^^

フルモンティ リトルダンサーは超好き!

それと「ノッティングヒルの恋人達」のヒューグランドの同居人みたいな~ぶっ飛んだ友だちとか欲しいかも~《笑い)

古い映画で「英国式庭園殺人事件」「日の名残り」「アリゾナドリーム」ご存知ですか?







それにしても やっぴさまは お忙しいお仕事の中いつ映画や本を見てるんですか?
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仕事をさぼって… (やっぴ)
2005-09-12 23:16:06
と言ってみたりして。時間がもっとほしいですね。自分の好きなことに使える時間が。仕事に没頭、いやボーッとしているよりそっちの方が大切かも。いえ、やはり仕事は仕事。??



古い映画、残念ながら3本とも見たことがありません。イギリス映画の系譜をたどってみると面白いかもしれませんね。ヒッチコックだってイギリス人ですからね。キューブリックも後半はイギリスで映画作ってましたから。
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