
ようやく観ることができたこの映画。タイムマシン・ネタのおもしろさという意味では、傑作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに匹敵するかもしれません。
ただし、タイムマシン・ネタでありながら、そのスケールがとてつもなく「小さ~い」のがよろしい。彼らがタイムマシンで行ったり来たりする時空は、ほとんど「昨日と今日」ですから。そもそもタイムマシンの目盛りが99年間分しかない。ビッグバンとかジュラ紀とか、「行ってみたい」と会話には出てきますが、そんな遠い遠い過去には実際のところ「行けない」のです。
舞台は「UDON」と同じ本広克行監督の故郷香川県のとある町。大学があり、芝生の広がる自治会館(サークル部屋)があり、レトロな商店街があり、「オアシス湯」という名の銭湯があり…。風景の切り取り方がほんとうまいなと思います。空、森、街並み、建物。およそSFとは似つかわしくない風景の中で、まるでおとぎ話のように、タイムマシンに翻弄される若者たち。配役は、主に舞台で活躍しているクセのある役者が多いのですが、そのどれもがハマリ役で、いい。ヒロインの上野樹里も、いい表情を見せます。そういえば彼女、昨日放映されたテレビドラマ「僕たちの戦争」にも出てましたが、このドラマもまたタイムスリップものでしたね。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は過去と未来のストーリーをかみ合わせるためにいろんな伏線が敷かれていますが、この映画ももちろんそのあたりは抜かりがありません。いわゆる「タイムパラドックス」もとりあえずきちんと説明されてるかなと思いました。それにしてもタイムトラベルはややこしい。辻褄が合っているようで、だけどなーという思いはぬぐい去れない。
つまり、こういうことです。
ある人物と、未来からやってきた同一人物が、同じ時間と空間に、二人とも同時に存在するということはあり得ないのではないか。仮にそんな事態になったら、時空が歪んでしまう…とか、よくわからないけど、異常なことが起こるのではないかと。物理学に全く関係なく、漠然とそんな感じがしてならない。だから、昨日の自分を見つけて、それをバレないように尾行する…なんていう彼らの行動もなんとなく腑に落ちなかったりします。また、問題の「クーラーのリモコン」は、同時に2個存在することは一見起こっていないように見えますが、「ホセ」によって「壊されたリモコン」は存在するわけですから、物体としてはやっぱり2個同時に存在してしまっているわけですよ。う~ん…!
でも、そんなめんどうなことは考えずに、素直に楽しむことにしましょう。
私が一番面白かった場面は、「田村君」が25年後の部室に、リモコンを取りに行くシーン…。ここは何度見ても大爆笑です。田村君、いい。本田力という俳優が演じていますが、髪型といい、しゃべり方といい、ほんとにいい雰囲気。
それから、この映画のもう一つの楽しみ方は「神様」がひそかにあちこちに登場することです。「神様」役は升毅。彼が何回登場するか探し出してみましょう。目を凝らして見てみると…。特に、「ポスター」に要注意!
暑い暑い夏の午後。タイムマシンが紡ぎ出すブルースは、陽気で、しかし少しだけもの悲しい。
「サマータイムマシン・ブルース」≫Amazon.co.jp
ただし、タイムマシン・ネタでありながら、そのスケールがとてつもなく「小さ~い」のがよろしい。彼らがタイムマシンで行ったり来たりする時空は、ほとんど「昨日と今日」ですから。そもそもタイムマシンの目盛りが99年間分しかない。ビッグバンとかジュラ紀とか、「行ってみたい」と会話には出てきますが、そんな遠い遠い過去には実際のところ「行けない」のです。
舞台は「UDON」と同じ本広克行監督の故郷香川県のとある町。大学があり、芝生の広がる自治会館(サークル部屋)があり、レトロな商店街があり、「オアシス湯」という名の銭湯があり…。風景の切り取り方がほんとうまいなと思います。空、森、街並み、建物。およそSFとは似つかわしくない風景の中で、まるでおとぎ話のように、タイムマシンに翻弄される若者たち。配役は、主に舞台で活躍しているクセのある役者が多いのですが、そのどれもがハマリ役で、いい。ヒロインの上野樹里も、いい表情を見せます。そういえば彼女、昨日放映されたテレビドラマ「僕たちの戦争」にも出てましたが、このドラマもまたタイムスリップものでしたね。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は過去と未来のストーリーをかみ合わせるためにいろんな伏線が敷かれていますが、この映画ももちろんそのあたりは抜かりがありません。いわゆる「タイムパラドックス」もとりあえずきちんと説明されてるかなと思いました。それにしてもタイムトラベルはややこしい。辻褄が合っているようで、だけどなーという思いはぬぐい去れない。
つまり、こういうことです。
ある人物と、未来からやってきた同一人物が、同じ時間と空間に、二人とも同時に存在するということはあり得ないのではないか。仮にそんな事態になったら、時空が歪んでしまう…とか、よくわからないけど、異常なことが起こるのではないかと。物理学に全く関係なく、漠然とそんな感じがしてならない。だから、昨日の自分を見つけて、それをバレないように尾行する…なんていう彼らの行動もなんとなく腑に落ちなかったりします。また、問題の「クーラーのリモコン」は、同時に2個存在することは一見起こっていないように見えますが、「ホセ」によって「壊されたリモコン」は存在するわけですから、物体としてはやっぱり2個同時に存在してしまっているわけですよ。う~ん…!
でも、そんなめんどうなことは考えずに、素直に楽しむことにしましょう。
私が一番面白かった場面は、「田村君」が25年後の部室に、リモコンを取りに行くシーン…。ここは何度見ても大爆笑です。田村君、いい。本田力という俳優が演じていますが、髪型といい、しゃべり方といい、ほんとにいい雰囲気。
それから、この映画のもう一つの楽しみ方は「神様」がひそかにあちこちに登場することです。「神様」役は升毅。彼が何回登場するか探し出してみましょう。目を凝らして見てみると…。特に、「ポスター」に要注意!
暑い暑い夏の午後。タイムマシンが紡ぎ出すブルースは、陽気で、しかし少しだけもの悲しい。
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あまり書くとネタバレになってしまうけど、
終盤近くで「最初から何もかも決められてた・・・みたいな」って言う唯の台詞と「苗字って変えられるのかなぁ」って言う甲本の台詞の対比が好きです。そう、未来はこれから作られる!
あと、河童様の正体は?ってところでまさしく私のつぼにはまりました。
河童様の正体…。私も途中でふと「似てるよなー」とか思ってました…。