きのうは12月の三股道場昇級昇段戦だった。残念ながら私はYOUの中学授業参観のため行けなかった。TABOは5連勝したあと連敗。いつも負けない子に平手で負けたそうだ。EMIは勝ったり負けたり。終了後先生からEMIともう一人の6年生の子の初段認定が発表されたそうだ。それはもにっこにこのEMI。「初段になったよー」と言いながら家の中を歩きまわっていた。きのうは夫の誕生日。手作りのプレゼントに添えられたEMI特製のかわいいカードの言葉の最後には「初段 EMI」と書いてあったから…これからはしばらくEMIの名前の上には「初段」がつくのだろう。段位がついてからそれにふさわしい努力をして、きちんとふさわしい実力になる人も多いそうだ。EMIの棋譜並べも毎日の詰め将棋も始めてから一年過ぎるので、そろそろ効果が出て一気に花開くかも???
きのうの団体戦は、大将が紙を持ち、成績を書き込んで星子先生のところに持っていく、というシステムだった。TABOは相手の学校の名前を聞いて書き込み、全員の勝敗と全体の結果を書いて先生のところに持っていく。まだ3年だから学校名の漢字を正確に書きこむのも大変だ。宮崎西高校の対局が終わってから、「次は中学とだ」と言ったら、「え~さっき中学とはやったじゃない」とTABO。『西高』と書いたのだが「にしたか」中学、だと思っていたそうだ。みかけも中学と高校とでは全然違うのだが、TABOにとっては誰だろうがみんな同じ、だったようだ。盤上ではみんな平等だから…。帰りの電車では、三股は後ろのドアが開かない。それで「次は三股」のアナウンスがあってから前の車両に移動したのだが、ふとうしろを見たらTABOがいない。「え~~なんでいないの」とあわててかけ戻って探したのだがどこにもいない。電車は三股駅(無人です)に着いて、みんなが運転手さんに切符を渡して降りはじめた。…そしたらTABOがトイレから出てきて、間一髪で降りるのに間に合った。最後までひやひやだったじゃないか、まったく、もう。結果は1位加納小、2位高鍋西中、3位沖水小、4位宮崎西高。
同じ学校で3人一組が条件の団体戦に出た。行ってみたら小中高一緒の大会。うちの小学校はTABO大将、EMI副将、小4の三股道場教室生が先鋒(?というのだろうか)で出場した。まず2勝1敗、次に3勝、それから高校に1勝2敗、中学に1勝2敗、それから全勝していた小学校に1勝2敗。結局団体結果は2勝3敗。4位だ~。それでまだ他の学校が終わっていなかったのだが、午後の将棋教室に行きたかったので退室した。個人的にはTABOは全勝。EMIは2勝3敗。帰りがけに「TABO君は全勝だったから」と星子先生が図書カードとソフトクリーム券をくれた。結果が出せなかったので、肩を落としていたTABOだったが、賞品を見て元気が出た。帰りの電車でずっとカードをあけたりしまったりして、ちょっと気持ちを持ち直した。ところが会場から1時間に電車に乗って、道場に着いたら、先生が「おめでとう」と言ってくれた。EMIもTABOも???? なんと私たちが退室したあと、私たちが3位決定戦と思っていた高校対中学が、中学が勝って2位に上がり、3位が同率で3校並んだ。勝ち数で2局目に3勝していたうちの学校が3位に浮上した、というわけ。先鋒の子の一勝のおかげで3位! 団体戦ってやっぱりおもしろい! と思った一日だった。
ずっとTABOが読みたがっていて、探している本がある。それは「消えた戦法の謎」という毎日コミュニケーションズから10年前に出された本だ。どこかにあるだろうと軽く考えてアマゾンを見たが在庫切れ。どこかにありそうなのだが、近隣の書店には毎日コミュニケーションズそのものがはいっていない。ないとなるとますます読みたいだろう…。サンタさーん。
きのうはTABOが4時間、EMIが6時間の授業だったので、TABOは歯医者と宿題で調整。最近宿題は板のボードにパチンと止めて、車を待つ間や車の中で半分くらいやるようになった。すき間時間を利用して勉強、という方法。明日は学校対抗戦と将棋教室、あさっては昇級昇段戦なので、きょうの金曜リーグは週末分の宿題を終えてから出かけるそうだ。それから明日8時15分の電車に乗らなくてはいけないので、いつもは9時まで指すけれどきょうは8時までにしようかな、とEMIが言っていた。学校対抗戦は学校で出ることに意味があるので、今回は特に楽しんで指してもらいたい。おいしいソフトクリームを食べに行くくらいの気持ちで。
きのうちょっとEMIと話題になったのだが、感想戦は難しい、という話。大人でも勝ったり負けたりと勝敗のついたあとで感想戦、というのは気分的に難しそうだ。だけど道場でよく見ていると、負けても、いや負けたからこそ感想戦を冷静に行っている大人ほど強い。強い大人は感想戦が上手、と言い換えてもいい。一方子ども同士の感想戦では、勝った方がつい声高に「ここでこうすればよかったのに」と相手に言ってしまう光景が見られる。「こんな手もぼくは知っている」と言うのが感想戦だと誤解しているのかもしれない。「ここでこうすればいいのに」と相手に言うのと「もしここでこうだったらその後どうだったの?」と言うのとは似ているようで全く違う。先生がよく口にする『検討』や『教えてもらう』の意味は子どもたちには難しいんだろうか。検討というのは、もしこの手だったらどんな展開になっていたんだろうか。ほかにとるべき道はなかったんだろうか、と勝った者も負けた者も一緒に考えること。教えてもらうというのは、決してその反対の「教えてあげる側」がいるのではなくて、気持ちを謙虚にもって手を検討するときの態度を指している、と思うのだけれど、どうも子どもたちはそこらへんが理解できていないように感じる。検討の意味が本当に理解できてれば、感想戦でけんか腰になることなんてないはず…。感想戦といえば、支部対抗戦で島の浦支部と延岡支部の方たちの感想戦はとてもよかった。いつも感想戦で口の重いTABOに、大人の方が「ここではどう思ってたの?」「もしおじちゃんがこの手を指していたらどうしたの?」などと誘導してくださって、かなり念入りな感想戦が続いた。そしてTABOの複数の仕掛けを検討して、その後TABO抜きで大人だけでまだ検討が続けられていた。やっぱり感想戦の上手な大人は将棋が強い。そういえば、三股将棋道場で感想戦の上手な子どもたちが、入院と入試で不在。早く戻ってきてほしいよ、とEMIもTABOも心待ちにしているから。
きのう私の結婚式以来会っていない同い年のいとこ(男)から電話がかかってきた。あんまり久し振りなので、すごーくびっくりした。きのうはあまりにも久し振りで全部話す時間が足りなかったのだが、いとこは将棋をやっていたかな? 今度電話が来たら将棋の話をしよう、と思った。もし将棋を知らなくても、今から覚えて遅くはない。3日くらいしたらネットも通じると言っていたから、このブログも読んでもらおう。詰め将棋だったらひとりでもどこにいてもできる。ネットで対局もできる。将棋は棋譜並べで過去を振り返ることもできるけど、新しく盤に向かったときはいつでも未来に向かって駒を進めるんだよ。そしておたがいに盤上で対話しながら進んでいくんだよ。そんなことを話せたらいいな、と思った。将棋はまず「楽しい」が一番先にくる。TABOたちは「強くなりたい」と思っているけれど、もちろん「楽しい」が一番先にある。できれば40代より上の仕事ばりばり年代の人にも始めてほしい将棋。いとこが将棋を知っていたらいいなあ。
きょうからEMIは自分を初段と思って道場に通うことにしたそうだ。つまり「有段者として行動できるかどうか挑戦する」とのこと。私がついていかないので、どんなふうなのか見ることはできなかったが、帰宅後本人が言うには「おかあさん、きょうはがんばってみたら、新しい発見があった」らしい。気持ちを新しくすることによって、なにか見えたのだろうか? ところでEMIの目指したい将棋は、「中盤の鬼」なのだそうだ。「7月1日から今まで自宅で約800局の棋譜並べをしてきたので、序盤はもつようになったけれど、定跡をはずれた中盤からまだまだ弱い。これからは絶対負けない中盤を勉強したい!」とのこと。目標が新しくなったので、態度だけでなく勉強内容も変わってくるのだろう。
将棋世界の認定問題で初段をもらい、先生から出された「有段者との対局10勝以上成績タイ」もクリアした。そしてきのう最後に出された宿題が「この一週間どんな有段者になりたいかしっかり考えること」だった。きのうは天気もよかったので、道場で指す合間に30分ほどEMIと近くを散歩した。「どうして新しく宿題が出たんだろう。ちゃんと勝ったし勉強もしているのに、先生から『足りないところはどこか考えなさい』と言われた、私に何が足りないんだろう」とEMI。私は大相撲の横綱審議会を思い出した。「強くても品格がない」と言われた力士が過去に何人かいたはずだ。有段者は小6でも大人扱いなのだと思う。教える立場に立つのに、小さい子が自分の思う通りにならないからといって声を荒げたり、感想戦で言い負かされて悔し紛れに「うるさい」と叫んだり…それは品格ある有段者のすることだろうか? 夜お風呂にはいっているとき「どんな有段者になりたいの?」と聞いたら、「清水さんみたいな」と答えたので、「それは美容院に行って『〇〇さんみたいにして』というのと同じだよ。あこがれているのと自分がどうなりたいか、というのとは違うんじゃない?」と言うと、涙目になってしばらく考えていた。厳しいようだが、初段になるということはそれ相当の覚悟をもってもらいたい。TABOだって、まだ8級くらいの頃から自分は有段者としてやっていけるのか、どんな有段者になりたいのか、すごく真剣に考えていたのである。特にあの頃は教室で「有段者とは」という話しがしょっちゅうあり、「自分が有段者としてふさわしい将棋がさせるのか」と小さな頭とからだで常に自問自答していた。きちんと向き合って考えて、TABOは覚悟して初段になったのである。EMIもしっかり考えているようだ。なんとなく勘なのだけれど、この1週間でEMIが何かをつかむような気がする。
いつものように棋譜並べ、それから対局に入り、最後の1時間は大盤を使って詰め将棋だった。途中からノートの景品がはいったので、大盛り上がり。一手詰めから詰め将棋サロン、必至などの出題があった。私立中学受験や発表会やらでやや欠席があったけれど、おおにぎわいだった。楽しくて厳しくて強くなれる教室が理想。自分の子どもがなかなか強くなってこない、と心配するおかあさんは、一回でいいから最初から最後まで、この楽しい教室の様子を見てくれるといいのに、と思う。なにかを勉強しているときの子どもたちの目の輝きや、詰め将棋の問題を必死で考えている真剣な顔や、わかったときのひらめきの表情や…。結果だけを最初に求めて勝つことを約束させたりしてしまうと、大きなものを失うと思う。
突然急なのだが、来週の土曜日に県内学校対抗将棋大会があるようだ。三人一組らしい。うちの小学校はA級で指しているのはEMIとTABOの二人だけなので、出場するのにはあと一人つかまえないといけない。県内を見渡してみると、三人Aが揃うのが三校あるだろうか。せっかくの大会なので何とか出場にこぎつけたいとは思うのだが。その日は高崎一生四段も来宮の予定。
きのうつくづく将棋世界を眺めていたら、懸賞詰め将棋の3等のところに三股道場の教室生の名前を発見。扇子が当たっていた。竜王戦のため、ずっとパソコンをつけてチェックしていたが、午後から自分の教室があり、一時中断して夜にもう一度あけたら、渡辺竜王の勝利。すぐ子どもたちに見せたら、盤面を見て言葉を失っていた。道場から帰ってきたときは「佐藤さん優勢」といっていたのだから、「どうして?どこでどうなったの?」と思ったのだろう。渡辺竜王の勝ちはあの柔軟な受けにあったのだろうか? 夕方の衛星放送では「誰も考えつかなかった受けから徐々に渡辺竜王が盛り返しているように思います」と矢内女流棋士が言っていたから…。ところできのうの毎日新聞には社会面のところに、名人戦A級順位戦で郷田9段と久保八段の対局のことがでていた。182手目に久保八段が「郷田9段の126手目が残り1分以内に指していない」とアピールし、中断したそうだ。182手目になぜ126手目を?と素人の私は思うのだが、短い文面には書かれていないこともあるのかもしれない。将棋は一局がドラマなんだ、と思う一日だった。
きのうEMIが「まだ道場の先生に見てもらってないけど、詰め将棋アップして」と図面を持ってきた。棋泉で局面を作って「これでいいの?」とEMIに見せたら、しばらくじっと見ていたが、うるうると涙目になりそのまま布団にはいってしまった。「詰まない」とEMI。合い駒があったそうだ。ところで将棋世界の将棋センター試験、結構難しいらしい。それから今回は谷川9段の認定問題がついているのだが、EMIとTABOのふたり分、本を買わないと応募できないんだろうか。解答用紙コピー不可とは書いてないのだが、やはりあと1冊買わないといけない?
きょうは竜王戦。テレビ放送開始と共に開始の声。たちまち局面が動いてガッチャン銀(であっているのかな)になったので、もう駒がぶつかるのか、とびっくり。仕事の合間の昼休みにネットで竜王戦ブログを見たら、「手将棋になった」と書いてあったけど、手将棋って初めて聞いた。どういう意味なんでしょうか? 同じ時刻に友人から「手術成功」のメールが入り、ひと安心。EMIから電話が来たら、無事済んだことを道場の先生に伝言しなくちゃ。今回の将棋仲間の入院と手術をまだTABOには伝えていない。夏休みにとってもかなしがって、ご飯が食べられなくなったので、今回は「成功してあとは退院」というときに教えようと思っていた。つくづく思うけれど、将棋はひとりでは指せない。将棋の仲間はなににもかえがたい、無二の友なのだ。
以前うめこうじがあった都城ショッピングセンターに、新しく大きな明林堂ができた。さっそく見にいったが、今まで見た市内の書店の中で一番将棋の本が揃っていたと思う。EMIが欲しがっている羽生さん対佐藤さんの対局集もあった。森先生の終盤の鬼もあった。終盤の謎はほかの書店にも置いてあるのだが、鬼は実物を初めて見た。かなり前になるが市内一大きいデパートから本屋が撤退したときは、本当に驚いた。引っ越してきた当時、大きいからなんでもあるよ、といわれて連れって行ってもらった書店の本の少なさに呆然となった記憶がある。ここは自転車で行けないので、ちょくちょく通うわけにはいかないが、かなり今後が期待できそうな書店だ。あとは発売日が都内と同じになるともっといいのだが。サンタさんはどの将棋の本を選ぶんだろう。