きのうちょっとEMIと話題になったのだが、感想戦は難しい、という話。大人でも勝ったり負けたりと勝敗のついたあとで感想戦、というのは気分的に難しそうだ。だけど道場でよく見ていると、負けても、いや負けたからこそ感想戦を冷静に行っている大人ほど強い。強い大人は感想戦が上手、と言い換えてもいい。一方子ども同士の感想戦では、勝った方がつい声高に「ここでこうすればよかったのに」と相手に言ってしまう光景が見られる。「こんな手もぼくは知っている」と言うのが感想戦だと誤解しているのかもしれない。「ここでこうすればいいのに」と相手に言うのと「もしここでこうだったらその後どうだったの?」と言うのとは似ているようで全く違う。先生がよく口にする『検討』や『教えてもらう』の意味は子どもたちには難しいんだろうか。検討というのは、もしこの手だったらどんな展開になっていたんだろうか。ほかにとるべき道はなかったんだろうか、と勝った者も負けた者も一緒に考えること。教えてもらうというのは、決してその反対の「教えてあげる側」がいるのではなくて、気持ちを謙虚にもって手を検討するときの態度を指している、と思うのだけれど、どうも子どもたちはそこらへんが理解できていないように感じる。検討の意味が本当に理解できてれば、感想戦でけんか腰になることなんてないはず…。感想戦といえば、支部対抗戦で島の浦支部と延岡支部の方たちの感想戦はとてもよかった。いつも感想戦で口の重いTABOに、大人の方が「ここではどう思ってたの?」「もしおじちゃんがこの手を指していたらどうしたの?」などと誘導してくださって、かなり念入りな感想戦が続いた。そしてTABOの複数の仕掛けを検討して、その後TABO抜きで大人だけでまだ検討が続けられていた。やっぱり感想戦の上手な大人は将棋が強い。そういえば、三股将棋道場で感想戦の上手な子どもたちが、入院と入試で不在。早く戻ってきてほしいよ、とEMIもTABOも心待ちにしているから。
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