8月19日、諏訪日赤で肺をほんの少し切除して、癌の検体を採る手術を受けた。
2週間後に結果が出るということで、9月3日、諏訪日赤へ出向いた。
執刀医からは「間違いなく肝細胞癌が肺に転移したものでした。先ほど写した胸部レントゲンは綺麗でした。地域連合での紹介ですので、今後は諏訪中央病院でお願いします。」という説明。
癌の方がよく話される、ステージいくつとか、余命何年とかの説明は一切ない。
看護師さんが、諏訪中央病院への予約をしてくれた。
予約日は、10日後の9月13日。今まで何もしないこうした空白の日が何日もある。
13日、諏訪中央病院受診。
なんということか、この日も自分の癌が、どういう程度のものなのかなどの説明がない。
いきなり「では、この次からは消化器内科へ行ってもらいます。」の一言。
患者が知りたいのは、自分の体が今どういう状態なのかだ。
6月に肝臓癌と言われてから、検査、検査でなんの治療もせずに既に3ヶ月半が過ぎている。
最初は、なんの自覚症状もなく肝臓ってどこにあるの?という感じだったが、今は右乳房の下が内側から押されるような重いような自覚症状がある。
「先生、家の者も友人も皆心配していて、結果がどうかを報告しなければなりませんが、癌の方がよくおっしゃるステージいくつとかそうしたご説明はいついただけるのですか?」と言っても黙っている。
しばらくして「そりゃそうだな。ステージは4です」
「ステージ4というのは何段階あるうちの4なのですか?」
「1から4までの4です」
「で、これからお願いする先生は、肝臓の専門医でいらっしゃいますか?」
「消化器内科ですから」ということで帰ってきた。
当初から、「病院を替えた方が良い」「癌は、中央病院じゃだめなんですよ。この辺では最低で諏訪日赤か相沢病院というんですよ」とか、言われていた。
今まで元気はつらつだったよそ者の私に、地元の医療機関のレベルなど判るはずもない。
そんな時、前回「癌宣告」の記事に知り合いから「国立まつもとに入院することになった」というコメントが入った。
初めて聞く病院名だが国立というので、早速ネットで調べてみた。
肝臓の専門医師が複数いらっしゃる。肝臓がん治療方法も複数載っている。
そのうちの1つ「ラジオ波」は、すでに肺に転移している人には行えないとあるが、まだほかの選択肢がある。
アクセスを調べたら村井駅から徒歩10分。主人が具合が悪く送迎してもらえない時は、電車でも行ける。
自覚症状が出始め、もうぐずぐずしていられない。
「ここだ!」とひらめき、中央病院に紹介状を書いてもらいに行った。
主治医に「国立まつもと医療センターへの紹介状をお願いします」と依頼。
「え?」というお顔をなさったが、「ここだと、手術はできないので薬という治療になりますが、あちらではいろいろ選択肢があります。結果、薬治療が一番向いているということになるのかもしれませんが、今後、まつもと医療センターで診ていただきたいと思います」とお願いした。
「紹介状は、すぐには書けないので2~3日かかります」
「承知しました。ただ、また間が空いても困りますので、先に先方の予約をお願いできますか?」
「予約は、紹介状ができてからじゃないとできません。紹介状ができたら、あなたが自分で予約するようになります」
「そうですか。わかりました。先方では、病院でしてくれるので心配ないですよと言われたものですから」
今回は、いろいろはっきり言わせていただいた。
本当にぐずぐずしてはいられない。
結局、予約の手配をしてくださり、9月27日ということになった。また、空白の時間が長い。
夕方、事務の方から紹介状ができたと電話があり、すぐに取りに行った。
翌朝、国立まつもと医療センターへ電話。
「ステージ4と言われたのですが、まだ何の治療も受けていないで自覚症状が出てきています。予約日は先になりますが紹介状を持って外来で行ったほうが早く診ていただけるでしょうか?」
「少し、お待ちください」「それでは、連休明けの火曜日に」ということになった。
友人たちも「よかった。良かった!一歩前進だ。」と喜んでくれた。
この辺の方たちは、国立まつもと医療センターといっても知る方がいない。
信州大学医学部付属病院のほうが、馴染みがあるようだ。
ただ信大は、電車で行く場合のアクセスが悪い。松本駅からバスなりタクシーを使わないと行かれない。
とりあえず、やれやれという感じだ。