母の所に、母の若い頃の写真がありました。
昭和10年頃の写真でしょうか。
実際は、もっと茶色っぽくなった写真なのですが、スキャンしたら白黒になってしまいました。
裏書きを見ると、18歳で女学校を出たばかりの写真です。
「叔母にいただいた浴衣を着て」と、書いてあります。
母の実家は、早稲田大学の近くだったのですが祖母がよく「早稲田の学生がよっちゃんの後を付いてきたりして」などと話していました。
母は、この後、大恋愛をしたのですが、結婚を約束した彼は戦死してしまいました。
江戸っ子の母は、子供の頃は関東大震災を経験し、青春時代は、満州事変から始まりずっと戦争。
新婚時代住んでいた港区は、空襲を受け焼け野原となり、平和な時代に生きてきた私の青春時代には想像できない苦労をしてきました。
私も日本髪を結った写真があるはずなのですが、探している時間がありません。
母の写真よりちょっと年上の私と比べてみると、あまり似ていないかな。
母の方が顔立ちがふっくらしていますし、目も大きいです。
私は父親似。
そういえば、この時、私がしている帯止めは、母が娘時代の物とくれた物でした。
その亡き父が、先日、母の所へ来たそうです。
「よしえ、よしえ」と母の名を2度呼んだそうですが、母が「今頃どうしたの?もう、お父さんが入れる場所はないわ」
と言ったら、どこかへいなくなってしまったそうです。
私「わあ、かわいそう。追いかえしちゃったの?久しぶりなのだから、一緒にお茶してあげればよかったのに」
母「トイレにでも入っちゃったのかと思い、トイレに探しに行ったけれど、トイレにもいなかったの」(母の部屋は入口の横がトイレです)
母「ベッドにいたので眼鏡もはずしていたのに、どうしてお父さんだと判ったのかしら?」
なんだか、本気でそう思っているみたいです。
私「お父さんが入れる場所がないなんて何かの会の時だったの?今度来たら、追いかえしたりしないでやさしくしてあげてね」
母「そうね」
母のこの夢(?)は、何を暗示しているのでしょうか?
長生きしてほしいのですが。。。
明日は、また、上京です。