さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

浦島太郎伝説のいろいろ

2012-07-24 23:56:40 | 読書録

(【読書録】歴史のミステリー9)

歴史のミステリー9で、一番いい記事だなぁと思ったのは、「日露戦争で日本は本当に勝利したのか?」だ。もし日本が日露戦争の実態を正しく理解し、元寇の時の神風なんて信じなければ、太平洋戦争に突き進む前にうまく立ち回ったかもしれないのにとか、色々思うところはあるのだが、当ブログではシリアスな話題を扱うのは苦手なので、浦島太郎伝説に逃げることにしよう。

私が浦島太郎伝説にこだわるのは、20代後半に「日本書紀」の現代語訳を読んでいたら、雄略天皇の時代のところに、水江浦嶋子なる人物が出てきて、亀を釣り上げたら亀が美しい女に変身したので契りを結び一緒に蓬莱山へ行ったというおめでたい話がでてきたのに驚愕したからである。

日本書紀っていうのは、今から考えるとどうでもいいことが、歴史上の重大事績と同列に出てくるので、読んでると面白いのだが、水江浦嶋子の話もそういう新鮮な登場の仕方をする。浦島太郎伝説ってそんなに古い話だったのかとビックリしたのである。

日本書紀にはいいことしか書いてない浦島伝説も、万葉集の高橋虫麻呂の長歌や丹後風土記では、玉手箱ならぬ玉櫛笥(たまくしげ)を開けて、じいさんになって死ぬ話まで出てくる。

さて、この「歴史のミステリー9」は、そういう私の思いもあり、かなり期待して読んだのだが、私の思いが強すぎたのか、ちょっとツッコミ不足のような気がした。だが紙数も限られてるし、ツッコンでみたところで、所詮は伝説であり、分からないところが多いのだろう。

この記事を読んだ収穫としては、横浜にも浦島太郎伝説があるということを知ったこと。横浜出身なのに知らなかったよ。三浦の浦島太夫が丹後に赴任し、息子の太郎が竜宮に行ったが、太郎が玉手箱と観音菩薩をもらって帰ってくると知人は誰もいない。関東に下って父母の墓を探してお堂を建てて、観音菩薩と玉手箱を安置したのが浦島寺だとか。この寺はその後火災で焼失したので、近くの慶雲寺にそれが祀られているそうだ。昔通った神奈川スケートリンクからそう遠くないところにあるお寺のようで、これまたびっくり。

で、「歴史のミステリー9」に飽き足らない私は、例によってサイト検索をしまくってみるのだが、なんと御伽草子では、浦島太郎はじいさんではなく鶴になって飛んでっちゃうんだね。亀と結婚したんだから亀になった方がよさそうだが、そこはおとぎ話ですから鶴と亀ってことで・・・。

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