さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】昔話の戦略思考

2020-11-11 23:44:11 | 読書録

梶井厚志/日経プレミアシリーズ

これも3年前の発売直後に買って、そのまま挫折していたやつを引っ張りだして読み終わった。

何で挫折していたのかというと、何か色々書いてるが、こねくり回して遊んでるだけじゃん・・と思ってしまったのである。

ただ、「わらしべ長者」と落語の「持参金」「百年目」「千両みかん」「はてなの茶碗」「井戸の茶碗」あたりは、確かにお金やモノの価値が絡むので、著者の経済学的視点の筆は冴えているようである。

たとえば「わらしべ長者」。一対一で、たまたま出会った、ニーズの合致した者同士が物々交換をしているから、わらしべ→みかん→反物→馬→屋敷と化けたのであり、関係者が一堂に会する市場が出来てしまったら、わらしべが屋敷に化けることはないであろうな。

「持参金」を「仮想通貨」に重ねてみるところあたりも、近年ならではの発想だな。

「はてなの茶碗」「井戸の茶碗」は題材にしている落語自体が面白いので、よしとしよう。


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