東京２３区の人口が減少に転じた。人口移動報告によると、東京23区は2014年以降で初めて、転出者が転入者を上回り「転出超過」となった。超過数は1万4828人である。これはコロナ禍のリワークなどの影響で、東京２３区外の近郊地域へと移り住んだ人も多いからと思われる。コロナ禍が収まり、再び、人は東京中心部に戻ってくるのかと言えば、そのようなことはなく、便利さや快適さを感じた人たちはその地に落ち着くはずである。だから、減少傾向は続くのではないかと思われる。そうなると影響受けるのは不動産産業である。多少、バブル化していると言われている東京の地価である。外国人、特に中国人の買いに支えられてきたマンションブームもそろそろ終わりに近づきつつあるのかもしれない。それが富裕層のタワーマンション購入意欲を弱め、全体に波及していく流れとなるかもしれない。コロナはこれまでに宅配の普及など、流通など多くの分野で、その在り方を変えてきたのであるが、ついには私たちの住み方にも変化をもたらしてきたらしい。（くちなし亭、2022.01.28）
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