経済が悪くなると、政治の季節になる。ドイツである。ドイツは中国経済の悪化、ロシアからのエネルギー供給の停止などで、急速に経済が悪化している。そうなると政治の季節になる。発端は農民によるEU政策への反発デモであった。それに便乗するかたちで、各種の反政府デモが広がり、さらに交通機関のストライキが頻発している。ドイツ鉄道が賃上げと労働時間の短縮を求め、度々のストに突入した。そして最後には1月24日から丸々5日間と、史上最長となり、ドイツ中の交通を壊滅させた。2月1日に空港のセキュリティーチェック係員がストに突入。乗客の安全検査ができず、1100ものフライトが欠航し、約20万人が影響を受けた。こうした空気を反映して、政治デモが起こった。対象は最近躍進を続ける右派のAfD（ドイツのための選択肢）打倒のためのデモである。これに政府も便乗している。ショルツ首相自身もがポツダムでのデモに参加し、極右の危険を国民に煽るのである。明らかに国民の分断である。（くちなし亭、2024.02.09）
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