故郷の高松に帰って、小さな不動産業を営む友人は、その会社のキャッチフレーズを「瀬戸内海の島を買わないか。」と言うものにした。大きく勝負に出たというところだが、実際は、今のところそのような客が彼の事務所を訪ねてくることはない。だが、国土交通省が１８日発表した基準地価（７月１日時点）では、好調が続くインバウンド（訪日外国人客）効果がさらに広範囲に波及し、離島の住宅地や噴火騒動に揺れた温泉街でも上昇がみられたそうだ。中でも瀬戸内海に浮かぶ直島は人口わずか３０００人の地さな島でありながら、地価の上昇が続いている。直島は瀬戸内国際芸術祭の中心的な開催地で、美術館や草間彌生（やよい）さんら現代作家の作品が点在する島で、直島町観光協会によると、昨年、島を訪れた観光客は５０万人以上、そのうち半数以上が外国人であったそうである。(2018.09.19)
