ものすごい風が関西を襲った。台風２１号である。一陣の風はよどんだ空気を吹き飛ばし、場を清新なものに変えてくれる。だが、それも程度もので、今回の台風のような強烈な風は大型トレーラーを倒し、多くの屋根を吹き飛ばし、係留中のタンカーを関空の連絡橋と衝突させた。このために、２~３日の復旧は覚悟していた関空や関空に頼る関西経済に深刻な打撃となりそうである。本格的な復旧には半年は必要だとメデイアは伝えている。大雨により一帯を洪水にした過去の台風に耐えた京都の渡月橋も、風により欄干が倒れた。北風と太陽という童話があるが、大雨よりも風の方が強かったのである。私達日本人は台風に慣れているので、この超大型の台風が来ると分かっていながら、大阪の道頓堀では人が溢れていたし、車を動かす人も絶えない。たぶん、平常通り、働きに出ていた人が多かったのではないか。もちろん、JRや私鉄各線は相当早い時間から運休を決めていたので、それなりの対応は進んでいたかもしれないが、沖縄の台風を知る私からすれば、無謀だと思う人が多かった。それにしても、沖縄クラスの台風がついに本土に迫ってきたのかもしれない。(2018.09.05)
