中国の自動車保有台数は、今や、世界第２位である。１０００人当たりの保有台数は８１台となり、２０２３年には、それが１６０台～１７０台にも増え、２世帯に１台の割合になるという。だが、この中国は１９８０年代には、わずか０．５台で、アフリカの最貧国の一つであったエチオピアの１．３台よりも少なかったのである。この急激な車社会の到来は、社会的なインフラが追いついているのかとか、幾つか気になるのだが、昔、損害保険会社で働いていた人間としては、当然、車の事故の多発に社会がどう対応しているのか、まことに、気になるところである。中国では、毎年２０万件以上の事故は発生しているという。先ほどの車の保有数からすると２％程度なので、実際は、もっと多いのではないかと思う。中国にも自動車事故の統計数字と言うものがあって、それによれば、１位は転倒、転落だそうだ。待てよ、自動車の転倒はあまり聞かないので、それはバイクだろう。それに、転落ってなんだ。３位はエンジンのない車両による交通事故。エンジンのない車両とは自転車だろうか。リヤカーだろうか。６位には歩行者による交通事故。よくわからない。自動車と歩行者との事故なら、自動車事故だろう。まあ、普及ほどに統計資料も整っていないように見える。そこには、運転手のみならず、歩行者のマナー違反が透けてみえるようだ。(2017.10.18)
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