民主党政権の最大の関心事は雇用情勢のようだ。経済悪化の指標とみなしているようである。８月の完全失業率は５．５％、０．２％改善したようだが、昨年の同時期よりも１％以上悪い。もちろん、その間に世界経済の悪化があり、派遣社員切りなどが社会問題化したのだから、それを反映した数字でもある。そして、有効求人倍率も０．４２倍とさらに悪化している。ところで、サラリーマンや自営業者の皆さんを除いて、あなたは完全失業者なのかどうか、考えたことはありますか。この統計は厚生労働省が扱ってはいません。総務省が抽出調査で得たものを公表しています。ですから、ハローワークや各種の人材派遣会社の実感とは離れているのが実態です。つまり、１５歳以上の１０万人を対象に、「仕事をしていない。」「仕事をする意欲がある。」「求職活動をしている。」という、この３条件に該当する人の割合を出したものです。ですから、「ニート」「フリーター」「専業主婦」「学生」「高齢で求職を諦めた人」などは含まれません。この人たちのほとんどは、どんなに、正規の就業につきたいと願っていても、完全就業者になりません。また私たちがイメージする失業者とは家計がピンチで、どうしても働かなければならないけれど、働き口がないという人たちだと思うのですが、その人たちでさえ、除かれる場合もあるわけです。そして、何よりもハローワークに必死で通っていて、連絡の取れない人を失業者に含めることは絶対に無理なわけです。
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