「ジェロントロジー」という考え方

今後、2050年にかけて、先進国ばかりでなく、ほとんどの国が長寿社会になると言われている。だが、これまでの、長寿対策というと、もっぱら、多くの人の関心は成人病対策であったり、痴ほう症、そして寝たきリ対策であったりしてきた。しかし、今、世界の学問は「ジェロントロジー」という考え方に注目している。すなわち、高齢者人口の実は大半を占める健康な高齢者の生き方や暮らし方にも、研究の範囲を広げる必要があるということである。そうなると、その分野は広い。今までのように介護や医療のことだけを考えていればよいというわけにはいかない。生活行動から政治、住居、家計など、あらゆる分野にウイングをひろげていくことになるのである。それでは、一般の成人と一緒ではないかという疑問が生じるかもしれない。しかし、そこには大きな違いがある。行動範囲や考え方にも、人との付き合い方にも、若者とは違う大きな変化ができているのである。

Y-FP Office Japan