気候と景気循環には密接な関係があるに違いないと考える経済学者は多い。19世紀の近代経済学者にジュボンズという人がいる。彼によれば、景気循環は太陽の黒点が周期的に現れることによっておこるというものだ。彼によれば、太陽の黒点は約10年周期で現れる。すると、その動きによって、地球の作物の収穫量は大きな影響を受ける。まず、インドで大不作が起こり、それによって、イギリスの食料や穀物価格に跳ね返り、さらに、金融市場にまで、その影響は広がるというものである。もちろん、現在では、彼の理論はそのままでは認められていない。インドの不作の周期とイギリスの経済へ影響を及ばす周期の時期が異なるからである。けれど、この種の話は今の日本でも、ごく普通に語られている。エルニーニョ現象がおこれば、冷夏になり、クーラーやビールの売り上げが落ちるなどというのは、その典型的な例である。
Y-FP Office Japan
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