小田急線の旅

先週土曜の晩にあきやまみみこさんと毛皮族の講演「おこめ」を観に下北沢の本多劇場へ行き、観劇したあと終電間近まで酒を飲み、みみこさんとお別れしてアパートへ帰宅してからというもの、翌日の夕方まで眠り続けた。風邪の引き始めなのか全身がだるく、まったく動く気がしないのだ。しかし一週間分の洗濯物を今日中にどうにかせねば、月曜から着る服がなくなってしまう。空腹でスタミナ切れの体をなんとか起こして、早稲田通り沿いのコインランドリーへ向かった。洗濯時間25分のところノロノロ40分後に取りに行くと、驚くことに下着がネットごと盗まれているではないか。はじめその事実をまったく飲み込めずにそこら中の洗濯機の蓋を開けて探し回った。まさか自分に限って盗難に遭うはずがない、と。さしてセクシーでもない、いたってノーマルな下着である。それでもマタンゴにとっては毎日貧相な乳と顔の割りに大きめな尻を支える大切な下着たちだ。しかも一週間分を一気に失うことになるなんて。どうしよう、明日から何を着たらいいんだ。体調不良も相まって不覚にも涙がポツリ落ちる。最初ポツリだったのが、なんだかどうしようもなく悲しい気持ちになって、気づいたらウォーウォー泣いていた。
ボロアパートに戻り、誰がどういう理由でわたしのバッグをよけて洗濯機を開き、盗みを働くにいたったかを検証する。でもそんなことを想像したってマタンゴの下着たちが戻ってくることはないことに気づき、気を取り直して一週間分の下着を買い出しに行くことにした。薄給マタンゴにとってこの出費は大変な痛手だ。なるべく落ち込み過ぎないよう鼻歌をうたいながら自転車に乗り、新宿へ出た。
今朝目覚めるとまだ６時だった。フッと昨日の盗難が頭をかすめたが、部屋の掃除をしたことで多少気持ちが和らいだ。壱岐坂を立ちこぎで上がっていたら見慣れた後ろ姿を発見。追い越し際に横顔を拝見すると、やっぱりＦ社のＳ社長だった。
腹巻オヤジが出社してから、某大学の生協へ返品の受け取りにうかがう。会社に戻ると、次は資金繰りのためオヤジが社を出た。そこへ久しぶりにＩ出版企画のＳさんが来社。会社の移転やもろもろの手続きでてんてこ舞のご様子。

今日はＳさんがＯ出版の営業マン時代によくうかがっていたという代々木上原駅の幸福書房へ行くため、小田急線沿線で新宿寄りの書店をまわることにした。まずは向ヶ丘遊園駅で下車し、駅前の文教堂からスタートする。その先にあるダイエー内の書店へ寄ってから、登戸方面へテクテク歩き、住吉書房へ。登戸駅から小田急線に乗り、多摩川を越えて成城学園前で下車。三省堂書店と江崎書店の２店舗にうかがう。その後、下北沢、代々木上原の順でまわる。Ｓさんお気に入りの幸福書房は店長が公休日のため残念ながらお会いすることができなかった。

会社に戻ると、Ｐ舎大大社長とＳ企画のＭさんが白波をおいしそうに飲んでいた。これからＰ舎には著者さんが来舎予定。

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