風塵社的業務日誌

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議事堂前へ

2012年11月12日 | 出版
3年くらい前の精神状態に早く戻りたいと、このところ(もう1年くらい?)思っているのだけれど、なかなか、そうは問屋が卸さない。その頃は、周りが少々うるさくても、焼酎を舐めながらすぐに文章なんて書けたのに、2年前に某社が倒産してからそれが難しくなってしまった。
そういうわけで、ようやくこの文章を書き始めようとするのに、気が付くと1時間くらいボケーとネットサーフィンをしていた。ネットサーフィンって、本当に無駄な時間だとようやく悟るのであったが、そのうえ、そのままネットで囲碁を始めると、一日がいつの間にか終わってしまうのだ。しかし、囲碁は少しでも強くなりたい。
そう言えば、最近はネットサーフィンなんて言葉を聞かなくなっているので、すでに死語になったのかな。デトックスなんて言葉も滅多に耳にしないし、目にも入らない。つまんないカタカナはどんどん消えていってかまわないけれど、ネットサーフィンをなんと言い換えればいいのだろうか。
それで、先ほど、ようやく昨日のことを書けばいいやと決断したはずなのに、なんだか、段々と議事堂前に行ったことを書くのがいやになってきた。これはどうしてなのだろうか。
誰だったか忘れてしまったけれど、書こうとする内容と実際に書いている内容にズレが生じると、どこかの哲学者が記していたように記憶する。そこから、パロールとラングの話が始まったのだったか(パロールとラングを巡る議論の途中の挿話だったのか)どうかはよく覚えていないが、それは往々にしてあることなんだろう。
ところが、以前は(3年前は)、あまりそういうことを悩むこともなかった。仕事の合間に適当にメモみたいなものを書き溜めておいて、一日の最後にそれをまとめれば一丁終わりという感じだったからだ。
おおっ。この文章に復活のヒントが隠されているではないか。仕事が一区切りするごとにちょこまかメモを残しておいて、最後につなげれば、それで文章になってしまう。ここのところ、そんなことをする精神状態にはなく、一日の最後になってそれを一気にワッとやろうとするから挫折していただけのことなのだ。
よしよし。弊社が復活する日も近いことだろう。いいねえ。パロールとラングなのだよ。ついでにエクリチュールなんだねぇ。
まあ、いいや。そういうわけで昨日は議事堂前に行くことにする。返す返すも、日比谷公園が使えずデモが中止になってしまったのは残念だ。しかも、昼過ぎから雨が降るでしょうというあいにくの天気。ところがビニール傘をすべて会社に置きっぱなしで自宅にはない。コンビニに寄ってまたビニール傘を買うのも気が進まない。仕方ないから、一度会社に立ち寄り、ビニール傘を持って霞ヶ関に向かうことにした。
しかし、この判断は間違っていた。100万人は来ないとしても、数万人が狭いところにひしめき合う抗議行動である。ビニールカッパをコンビニで買って行くべきであった。
15:00前、霞ヶ関駅に降り、議事堂へ。議事堂前に着くと、「みなさん、こんにちはーッ」というアナウンスが聞こえてくるので、慌てて群衆の中へと入っていく。とりあえずはシュプレヒコール。隣りに立っている奴が、議員バッチなんか付けている。「なんやこいつ、若そうに見えるけど誰やねん?」とは思うが、小生の存じあげない議員先生がいらしても、それは別に不思議ではない。しかし、支援者と思しき人がその議員先生がコールをしている姿をパシャパシャ写真に撮ったところで、お付きの者どもと早々に退散したのには違和感が残った。
本日は長丁場でもあるので、スピーチする人も多い。目立ったのが代々木系の学生の集団だ(前にも書いたけど、「代々木」の意味はググってください)。こいつらは話し方に特徴があるのですぐ分かる。「みなさ~ん」のアクセントとか、「~と言ってま~す」「~と聞きました~」という語法が多い。要するに、民主と自民には投票するなと表向き表現し、本音としては代々木に投票してくださいということを遠回しに語っているだけなので、こいつらが続けて話すとうんざりしてくる。
そこにあいにく、雨が強く降り出し、傘をささないといけないような天候になってしまう。その後面白いスピーチもあったが、こういう場で歌で訴えるのはやめてほしいと感じた。そういえば、ヤッシーが風船を配って、ひと言なんか言っていた。
そうこうするうちに、宇都宮健児氏がスピーチ。都知事選への出馬を表明したばかりだから、当然、こういう場に姿を現したいだろう。「私が都知事になれば、日比谷公園をデモに使わせます!」。おっ、いいぞ。元中核派(シンパ?)の信大全共闘議長猪瀬直樹より、まともなことを言うではないか。人間、出自じゃないのね。
次いで、福島社民党党首がスピーチを始めたところで社会科見学をしてみることにした。傘をさしつつ国会前交差点に戻り、霞ヶ関交差点に向かって歩いていると、その霞ヶ関交差点で、突然、Tさん(女性)に声をかけられた。
「あら、腹巻さん、久しぶり!こんなに降ってくると大変だわね」
「あらあ、こんちは。いやあ、冷たいですよね。これからどうします?」
「もうこんなにたくさんいるから、私帰ろうかなあ」
「そうなんすよねえ。人があんまりいすぎると、一人くらいいいかなあって気持ちになりますよねえ」
「私たちそうなのよねえ」
「やっぱり、デモは3人とか5人でないと燃えないですよねえ。でもちょっと官邸前の方を見てきます」
ということで、Tさんと交差点で別れる。結局、官邸前は人が溢れていてあまり進めず、また議事堂方面に向かうことにしたのであった。

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