ピカソ・マニマニア

ピカソの91年を 詩にしました。
カテゴリーのピカソを クリックして下さると 嬉しいです。

光媒の花    道尾秀介著

2013-06-19 23:47:48 | 

             

           

 

道尾秀介の小説は 一作一作 傾向が違う。

同じ人が書いているとは思えないほどだ。

 

私が読んだ本は全部文庫本なのですが 何と出版社も一作ごとに

違うのです。

 

”球体の蛇” は 角川文庫

”シャドウ” は 創元推理文庫

”カラスの親指” は 講談社

”骸の爪” は 幻冬舎文庫

”向日葵の咲かない夏” は 新潮社

 

そして今日読み終えた

”光媒の花” は 集英社文庫

 

        ジェ ジェ じぇー !!!

 

光媒の花 は 2007年から 2009年に書かれた6つの章からなっています。

例えて云えば そこそこ大きな川の ある場所に係わる人々を

描いていて その人たちは何気に繋がって見える。

 

道尾作品に共通するものがあるとすれば 強引な結びつき が

余りなく 詩情豊かな短編集です。

 

 

 

     風媒花、虫媒花

 

かやつり草はね

風に花粉を運んでもらうから

こんなに地味に咲いていいんだよ

 

綺麗に咲く花はね

虫に花粉をつけて貰わなくてはならないから

芳しい匂いまで放ち 誘うんだ

 

 

父さんが死んで

母さんと3人の生活の姉さんは

風媒花のようだと思っていた

 

違うんだ 違うんだ 僕の姉さんは

絶望の底でも 光に導かれて開く

特別な花 光媒花

 

 

        by   風呼                 

 

 

                     ブログランキング・にほんブログ村へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする