仏像作りの房を 取材の為訪ねたホラー作家の主人公が
さまざまの異変に出会い 20年前の殺人の謎に迫ると
いうもの。
”球体の蛇”(2009年作)以降に私が読んだ ”シャドウ”’(2006年作)
ほど現実離れしていなく ”カラスの親指”(2008年作)ほど「えっ、
それあり?」 ではなく。
著者のデビュー作の ”背の目”(2004年)に続き登場の 霊現象
探究家も係わりますが おどろおどろしい現象がすべて 科学的に
解明されるという納得の小説です。
物語は 一つも無駄な表現はなく 巨きなパズルゲームのピースを
嵌め込んでいくようです。
"骸の爪”(むくろのつめ) 2006年作。
作者は仏像にも造詣が深い。
今度は 十一面観音像は 後ろにもまわってみて観ようと思った
風呼 でした