ピカソ・マニマニア

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サド侯爵夫人  於・世田谷パブリックシアター

2012-03-15 23:24:52 | 観劇

 

一時代前までは 普通の娘が サド侯爵だのエマニュエル夫人だの

口にすることはありませんでした。

 

普通の娘だった私も 当然 ”サディズム” の語源となった人としか知らない。

勿論 ”サディズム” の意味は知っていましたが。

 

 

なので 三島由紀夫による脚本の舞台の事しか語れません。

舞台は同じサド侯爵夫人の実家の居間ですが 三幕に分かれます。

 

第一幕は 1772年 乱行で拘束されかけたサド侯爵が あろうことか

夫人ルネの妹のアンヌと 逃避行をしていた。 それを知った姉妹の

母の驚きと動揺。

 

第二幕は 1778年 一度は釈放されたサド侯爵が 二人の仲を引き裂こう

とするルネの母の陰謀により 再び牢に入ったと 伯爵夫人が暴く。

伯爵夫人は かつてサド侯爵と悪徳の限りを尽くした仲だった。

 

第三幕は 1790年 1789年7月4日のフランス革命の翌年です。

侯爵の称号ははく奪されたものの 赦されたサドが ルネを訪ねてくるが

ルネは追い返す。 ルネは修道院に入ると決めていた。

 

サド侯爵夫人ルネを演じるのは 蒼井優、 完璧に貞淑に育てたと

思い込んだ娘に 仮面を剥がされていく母に 白石加代子。

あっけらかんと義兄と逃避行をし 後に 名家に嫁ぐ妹アンヌに 美波。

淫乱な伯爵夫人に 麻美れい、 伯爵夫人と対極にある信仰深い男爵夫人

に 神野三鈴、  召使に 町田マリー。

 

私は 麻美れいさんの大ファンで 全裸の生贄ごっこを語る 伯爵夫人の

妖艶さに どぎまぎしながらも うっとり。

 

美波さん どこかで見たと思ったら 林真理子原作の NHKドラマ

『下流の宴』 の珠緒さんでした。 声がよく通り 不思議な魅力です。

父親がフランス人の ハーフだそうです。 舞台人として 要注目。

 

主役の衣装が 三幕ともほぼ同じ 人物像にも年月が感じられず 時を

認識するのに時間がかかった。

 

蒼井優さんと 白石加代子さんは ほぼ出ずっぱり、 一字一句に深い意味

のある科白を 自分のものにされようとする努力に脱帽です。

       風呼   でした           

 

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