林真理子原作、 毎日新聞朝刊に 2009年~2010年にかけて連載されました。 私はリアルタイムで読んでいました。 このブログでも何回か取り上げたと思います。
林真理子さんは 白日下に晒したくない もしくは晒すなんて及びもつかないことを 書かれる、 ちょっとどぎつくてエグイ。 触れられたくない部分だったりするので 女性は好き嫌いが結構分かれる方だと思います。
『下流の宴』 由美子
だって そうなんだけど
いちいちあげつらわなくても
じゃあ あなたはどうなのよ
って 言いたくなるじゃない
翔はいい子だったのよ
右を向けっていったら
ずっと右を向いていた
左を向きたかったんなら
あの時そう言えば良かったじゃない
上の生活を目指すのは
そんなに悪い事?
翔のような
人生の選択肢があったなんて
セレブ婚を夢見る姉と違い 弟の翔は高校中退でフリーター 自分の人生にハードルは設けないタイプ。 早くに亡くなったが医者だった父 を誇りに思う母親には到底理解できない。 苦労して国立大を出た母親は 息子にはもっと楽な進学路を用意したのに。
翔の祖母役に 野際陽子、 母に黒木瞳、 姉に加藤夏希 と顔立ちの似た女優さんを揃えられました。 世代が下がるにつれ 品も格もなくなっていく。 茫洋とした翔が一番品が良い。 制作者の狙いは 見事に決まっていると思います。
翔の同棲相手が 医学部受験勉強を始めるのですが 和田秀樹さんがモデルという塾長の受験テクニックの伝授が 次回からの見ものです。 私も田舎者なので 都会の人たちがそんな方法で大学に合格するのだとは 夢にも思っていなかった。 私の親兄姉もそうだったと思います。
医者の家庭は 特に地方に行くに従って 世の中で医者が一番偉いと思っている節があります。 医者の息子が医者にならなかったなんて 馬鹿の見本のように コテンコテンです。 似たような境遇で育ったので よくわかります。
それにしても 林真理子さん 今度の作も エグイぜよ。
風呼r でした