6年振りに 会った君は
倍の年月が経ったように
とんがりが消えていて
ずいぶん年上の私と
カップルに見えてしまいそう
住んでいる町の名産のタルト
お土産まで持ってきて
飲食代は 割り勘か
私持ちだったのに
払ってくれちゃったりして
どうしたんだろう
地方配属になったものの
会社が潰れ
なりゆきで その地で再就職
酒に溺れた日もあったけど
地元の女性と結婚
今 4才の女の子がいる
連絡が途絶えたのは
自分の口から言いたかったからなのね
7年前
つるんで 探検した町を
「あ、ここも行ったよね」
と言いながら歩く
近ごろの本屋は
コミックばっかりで
ぶつぶつ言いながら
書店で涼み
馴染んだ 古書店にも行く
どんな話題も ツーカーと通じる
好奇心の方向が同じなのを今さら感じる
惜しかったね
もう少し 年令(とし)が近かったらね
それでも 出会えたことに感謝
登りの電車が来た
私は降り電車
閉まったドアの向こうで 君は
両手を振って さよなら
私も 電車が見えなくなるまで
さよなら
6年前 一度だけ会いに来た
その時は 駅の改札を
振り向きもせず 君は去って行ったんだけど。
by 風呼
この7月に 25年振りに 同窓会で再会し意気投合した6人で 裏同窓会を結成しました。
半年ぶりに集合、 紅葉の 懐かしの学園付近を散策しました。
隠れ家のような 御食事処、 ピンポンするも (予約なしなので?) 応答なし。
静かな高級住宅街、 場所柄 何を食べさせるのか分からな 看板なしが多く 一見さんは入りにくい。
そんなこんなで 結局駅ビルで普通にお食事。
6人はちょうどいい。
2人、3人、4人 全員と 話が弾む。
コーヒー飲みたいね。
懐かしの喫茶店、一度に6席は空かない。
ドトールでいいよね。
でもやっぱり 6人一緒には座れない。
2人ずつ 席を確保
それぞれ注文カウンターにならんでいると あら 4人しかいない?
ひとーり ふたーり ~ ~
5人 ~
あっ
6人目は わたし
回転が速いので すぐにみんな一緒に。
話が弾むほどに それぞれの距離が縮まり
6人もいたっけ と思うようになる
またの再会は 若葉のころ 先輩が女将の(超高級)温泉旅館で。
同窓生割引が嬉しい。
by 風呼
高校時代の クラスメート有志
新年会に呼ばれて行った
総勢16人の集合写真は
和気あいあいで
来なかった人を刺激
次は絶対に参加、 早めに知らせてくれ と
地方在住の人からも
続々 連絡が来ているという
反応の良さに
私も ナヲコに
写真を添えて メールした
何時もの返事
「今度 上京するときに 連絡しますね」 に
「わあ 懐かしい」 が 付いた
すぐの返信だったので
お嬢さんの手を借りず
ナヲコ自身が打ったのだろう
あの 小さな写真に
紋切型でない反応をした
私は その集合写真を 拡大し
出席者 一人一人にコメントをつけ
本当に久しぶり ナヲコに
長い手紙をしたためた
去年 私が会いに行ったことも
覚えていないだろう
ナヲコが記憶出来なくなった
三年前以前の事なので
きっとわかるはず
思い出してね ナヲコ
かけがえのない 私たちの 三年間を
by 風呼
広いとは言えない
都心の高校の校庭の片隅に
大車輪の出来る鉄棒があって
他の数人の部員は
卓球部等とシェアする体育館で
それぞれ勝手に運動しているのに
体操部長は
いつも一人もしくは部員の誰かと
大車輪をしていた
身長180㎝はある体躯が
誇らしげに空を蹴り
弱小であっても とにかく試合に出る
テニス、卓球、野球、バレーボール ・・・等と違い
人数も足りず 教えてくれる教師もなく
ただ漠然とそこにある器具を使っていた 体操部
部長はその後
難関国立大学理系に現役で入学
卒業後はアラブ系の石油会社に入社
アラブ人のような髭を生やして
仕事をしているとの 風の便り
部員の誰も 高校卒業後は
会ったことがないが
どうしているのかな
秋の澄み渡った空を見上げると
体操部長の 空に吸い込まれ
大車輪をしている姿を思い出すのです
by 風呼