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ザ・ビートルズ・アンソロジー2

2007年10月10日 23時22分10秒 | Beatles
 「ザ・ビートルズ・サウンド最後の真実」を読んだところで、これまた久々にアンソロジーの第2巻を聴いてみた。このアルバム、ディスク1は1965年のコンサート・ライブ中心なのだが、ディスク2の方は「サージャント」あたりのアウトテイクスが中心で、今夜聴いたのはもちろんこのディスク2の方だ。実はこのディスク、これまであまり聴いたことがないものだったのだが、かの本を読みながら、実に楽しく聴くことができた。収録されたのはこの時期の各種デモ、初期テイク、レア・ヴァージョン、別リミックスなどなどだが、全般的にジョージ・マーティン指揮の結果なのか、あのヴァージョンとこのヴァージョンを組み合わせて1曲に仕上げみたいなことをして、デモはデモなりにきっちりと1曲に仕上げているのが、良くも悪しくも「資料」ではなく、「完成された商品」として売り出されたが故の特徴だろう。

 まぁ、コアなファンの中には、貴重なデモだからプレーンな状態で全部聴かせて欲しいと思う人もいるだろうが、私の場合、「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー 」のデモなんてソースを初期の段階から延々と聞かされるより(そういう考古学的ブートも沢山市場には存在する)、このくらいはしょってくれた方が個人的にはありがたいし、別ヴァージョンにしても、一本調子なヴァージョンをいろいろ細工して、新ヴァージョンとしてメリハリつけてくれたりするのもアリだと思うクチなのて、けっこう素直に楽しめた。かの本で地獄のようにこき下ろされていた「オンリー・ア・ノーザン・ソング 」のSE抜きヴァージョンなんて、この時期としては珍しくインド風味なしのジョージの地味な浮遊感がけっこう楽しめたりしたし、「ミスター・カイト」のドリーミーなSEをぐっと全面に押し出したリミックスとか聴いていて新鮮だった。ともあれ、ビートルズの場合、マルチマスターが残っていたというのは、返す返す幸運だったと思うことしきりなディスクだ。
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