蘇慧倫の1995年の作品です。個人的には彼女の最高傑作だと思っている「就要愛了[口馬]」に続く作品となりますが、フュージョン的なサウンドにのってすこし大人びた音楽を展開した「就要愛了[口馬]」に対して、こちらはがらりとムードを替えてシンガー・ソングライター風というか、フォーク風なナチュラルな作品を集めているのが特徴でしょうか。歌手のとしての蘇慧倫は90年代前半は日本的なアイドル路線にほぼ塗りつぶされた音楽をやっていて、それが一皮むけたのがそだったとすると、本作はさらに歌手のとしてのレンジを広げた作品ということができると思います。
1曲目は秋の高い空を見るようなパースペクティブを持ったバラード風な作品で、彼女のやや生真面目で誠実ななキャラがストレートに出て、その澄んだ歌声共々「少し大人になった蘇慧倫」の魅力がいかんなく発揮されています。4曲目はそれに輪をかけて素晴らしいバラードで、切ない感情の高まりを切々と歌う様は、調度アイドル路線とシンガーの中間くらいの微妙なバランスを感じさせて、その脱皮しかけなところが初々しくてこれまたグー。ラスト・チューンはほぼ1曲目に呼応するようなアコスティックなサウンドにのって歌われますが、これまた蘇慧倫のナチュラルな魅力炸裂といったところでしょうか。ともあれこの3曲は多分彼女の数ある作品の中でも、蘇慧倫が一番蘇慧倫らしかった作品として印象深いです。
ちなみに彼女はこの作品の後、またまた路線を変更し、髪を切っておかっぱ頭でちょっと素っ頓狂なお姉さん的なキャラに変貌する訳ですが、それを思うと「就要愛了[口馬]」と本作は、彼女が大人になるプロセスで一瞬見せた「まじめで誠実そうなお嬢さん」的なキャラをストレートに記録した数少ない作品という気もします。実際、この時期の彼女はヴィデオなどみても絵に描いたように「きれいないい女」しているんですよね。その後の3枚目的なキャラも好きだけど、個人的にはもう少しこの路線を続けて、夢を見させてもらいたかった....という想いもあったせいか(笑)、この2作は余計記憶に残っているのかもしれません。
1曲目は秋の高い空を見るようなパースペクティブを持ったバラード風な作品で、彼女のやや生真面目で誠実ななキャラがストレートに出て、その澄んだ歌声共々「少し大人になった蘇慧倫」の魅力がいかんなく発揮されています。4曲目はそれに輪をかけて素晴らしいバラードで、切ない感情の高まりを切々と歌う様は、調度アイドル路線とシンガーの中間くらいの微妙なバランスを感じさせて、その脱皮しかけなところが初々しくてこれまたグー。ラスト・チューンはほぼ1曲目に呼応するようなアコスティックなサウンドにのって歌われますが、これまた蘇慧倫のナチュラルな魅力炸裂といったところでしょうか。ともあれこの3曲は多分彼女の数ある作品の中でも、蘇慧倫が一番蘇慧倫らしかった作品として印象深いです。
ちなみに彼女はこの作品の後、またまた路線を変更し、髪を切っておかっぱ頭でちょっと素っ頓狂なお姉さん的なキャラに変貌する訳ですが、それを思うと「就要愛了[口馬]」と本作は、彼女が大人になるプロセスで一瞬見せた「まじめで誠実そうなお嬢さん」的なキャラをストレートに記録した数少ない作品という気もします。実際、この時期の彼女はヴィデオなどみても絵に描いたように「きれいないい女」しているんですよね。その後の3枚目的なキャラも好きだけど、個人的にはもう少しこの路線を続けて、夢を見させてもらいたかった....という想いもあったせいか(笑)、この2作は余計記憶に残っているのかもしれません。