市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

認知症対策を考える

2016-07-31 | 高齢者
一昨日の夜開かれた、市原市認知症対策連絡協議会(市認協)の例会。


市認協は、医療や介護に携わる専門家、行政、地域住民など、あらゆる立場の人が自主的に参加して、認知症に関する地域の課題を共有し、対策を協議するために3年前に設立された団体です。
以来、こうしてコンスタントに例会を重ねているのです。

いつも感心するのですが、夜3時間近くかかる会議に、仕事が終わって疲れているはずの医療・介護の専門職の皆さんが大勢参加するんですよね。
会場は毎回びっしり満員なんです。


この日は市原市消費生活センターの方によるミニ講演もあり、消費生活相談の実態やセンターの役割などについてお話を聞きました。
認知症のお年寄りを狙った特殊販売(訪問販売、電話勧誘販売、通信販売など)は、今後ますます警戒が必要です。

ところで、役員の方が嬉しそうにこんな雑誌を私に見せてくださいました。
週刊朝日ムック「すべてがわかる認知症2016」


へ~、こんなムックがあるんですね~・・・とページをめくると、


市認協の役員も運営にかかわっている認知症カフェ「かさね」の記事が、ド~ンと大きく載っていました!これは嬉しい\(^o^)/

現在市認協では、10のプロジェクトに分かれてそれぞれ検討を重ねています。
私は服薬支援ネットワークプロジェクトです。
認知症対策に薬剤師の果たす役割はものすごく大きいということを、つくづく感じています。

VONDS市原 訪問

2016-07-30 | 日々のあれこれ
相模原市の障害者福祉施設での殺傷事件は、戦後最悪の事件の一つとされています。
連日盛んに報道されていて、徐々に詳細が明らかになってきました。
開所以来50年以上になるこの施設が、職員の努力で地道に交流を重ねることで徐々に地域に受け入れられるようになり、今では地域にとってなくてはならない施設となっていたことを知り、容疑者に対してますます怒りがこみ上げてきました。

誰もが明日にでも障害者になる可能性があり、誰もが年を取れば弱っていくというのに・・・。

障害とは、決してごく一部の特別な人間にあるのではなく、違いをを受け入れられない社会にあるのだと思っています。
一日も早く、被害にあわれた入所者の皆さんが回復されて、津久井やまゆり園に元の平和な日々が戻りますように。


さて、気を取り直して・・・!
先日訪ねたのは、市民サッカークラブ「市民クラブVONDS市原」のクラブハウス。


オーナー(株主)は、市原在住、あるいは在勤の個人、市内の団体・企業に限定。
すべての子どもたちの夢のために」を合言葉に、地域密着型チームとして、Jリーグ参入を目指しています。
選手の皆さんは、学校や福祉施設などそれぞれ職場を持ちながら、仕事の合間を縫って日々夢の実現のために厳しい練習を重ねています。

練習直後の選手の皆さんと、嬉し恥ずかし記念撮影。


学校が夏休み中のレディースU-15の皆さんも、練習中に集まってくださいました。


キャプテンの掛け声で、みな一斉に「応援ありがとうございます!!」と元気一杯のあいさつ。
みんな目がキラキラしていて礼儀正しくて、本当に将来が楽しみなレディーたちです。

クラブハウスには、セルフでコーヒーが飲めるスペースもあります。練習風景を眺めながらくつろぐことができるんですよ。


出入りは自由なので、なかなかの穴場スポットだと思います。
サッカーに少しでも興味のある方、ぜひ一度応援にいらしてみてはいかがでしょうか?

何も語れず

2016-07-26 | 日々のあれこれ
この数日も様々な出来事、気づき、出会いがありました。
皮肉なことに、そういうときほどバタバタしていてブログを更新できないものです。
ようやく今日は少し余裕ができそうだから、さて、何をテーマに選んで書こうかな・・・と思っていたのですが。

全て吹っ飛んでしまいました。
今朝未明に起こった、相模原市の障害者福祉施設での殺傷事件。
とても他人事とは思えず、ショックと怒りと悔しさの感情がごちゃ混ぜで、何も語ることができません。

今はただ、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするばかりです。

驚嘆!ワクワクしてホッとする居場所「フクマスベース」

2016-07-22 | 子ども
10日ほど前のこと。
市内の子育て現役世代の皆さんによるNPO法人「いちはら子育て応援団で活動する知り合いのママから、
「オザワさん、市内にとっても素晴らしい施設があるから、ぜひ訪ねてみて!」
と教えてもらったので、森山さんと桑田代表とともに早速出かけてきました。

ふくます幼稚園の別館、「フクマスベース」。
幼稚園から徒歩2分ほど。畑の向こうに見える、まるでテントのような倉庫のような建物がそれです。


近くに寄っても、やっぱり倉庫のような・・・


ところが、一歩中に入ってビックリ!!
オシャレで開放感あふれる空間が広がっていました。



ふくます幼稚園の宮田理事長が、園児のご家族のみならず地域の皆さんのコミュニティの拠点となるようにと願い、今年完成させました。
子供を幼稚園に預けたママたちがホッと一息つくのはもちろん、一般の個人や団体が様々なイベントを行うのも自由。実費以外はすべて無料で利用できます。冒頭の「いちはら子育て応援団」の皆さんも、もちろんフル活用しているのだそうです。



延べ床面積は約700平方メートル。大胆な吹き抜けと、今まで見たことがないような建築構造で、とにかく「素晴らしい!」の一言。







かわいらしい幼児用トイレもオシャレ!


ひな壇のあるスペース。ミニシアターや絵本の読み聞かせ、講演などに利用できそうです。


和室もあります。茶室のにじり口のような出入り口も心憎い。


黒っぽい壁には、全て黒板塗料が塗られているそうです。子どもたちが思いきり落書きできます。


ルーフバルコニーに出てみました。
床の穴からミストシャワーが出てくる!と大はしゃぎの私・・・


あたり一面のどかな景色が広がります。説明してくださる宮田理事長。


私が一番心躍らせたのは、キッチンスペース。こちらももちろん自由に使うことができます。


キッチンに続くダイニングスペースでは、子供を遊ばせながら食事をしてくつろぐことができます。


今、巷では「レンタルカフェ」などと呼ばれるキッチン付きのスペースの人気が高まっています。
大人数で集まる場合、カフェや居酒屋よりも、材料を持ち込んで自分たちで作った方が安く済むし、みんなでワイワイ共同作業をすることでよりコミュニケーションを図れて一石二鳥ですよね。

あまりにも心地よいので、私たちもすっかりくつろいでしまいました。


大人も子どもも、このスペースをどう使おうかと想像力を掻き立てられる、まるで建物全体が遊具のような印象。
奇抜で近代的なのですが、それでいてなぜか懐かしいような安らぎを覚える居場所。

今、地域コミュニティーに最も必要とされているものは、「誰もが気軽に集える空間」です。
そんな時代を先取りして、市内ののどかな土地にこんな素晴らしい施設が民間から誕生したのは、なんとも嬉しい限りです。
興味のある方はぜひ一度訪ねてみてはいかがでしょうか?


小学校の授業風景

2016-07-20 | 教育
今日は2カ所の小学校を視察。

1校は、普通学級で学ぶ車いすの身体障害の児童の授業中の様子。
学級補助員のサポートを受けている以外は、ごく当たり前のクラスの風景でした。
今年の4月1日、障害者差別解消法が施行されました。学校は、障害がある子もない子もいろんな子が一緒に学んで成長する環境を、最大限保障してあげなければなりません。
そのためには、保護者との連携はもちろん、今後は医療・福祉の外部の専門家との連携を押し進める必要があると感じました。

もう1校は、市議会の教育民生常任委員会に同行するという形で、放課後の学習支援の様子を視察しました。
市原市は、今年度から「基礎学力定着推進事業」として、市内10校に1名ずつ特別講師を配置。さらに学習サポーターも活用しながら、算数について習熟度別授業を行ったり放課後や長期休業中に学習教室を開くなど、それぞれの学校の特徴に合わせた取り組みを行っています。

今日訪ねた学校では、子どもたちが自分の学力に合わせて自分でプリントを選び、一生懸命問題に取り組んでいました。
そっと横から覗き込むと、スラスラ解ける子はいいのですが、鉛筆を握りしめたまま固まってしまう子や間違った答えばかりが並んでいる子もいて、ついつい教えてあげたくなります。
すると傍にいらした校長先生が「どうぞどうぞ、助けてあげてください」とおっしゃってくださったので、素人ながらアドバイスしたところ、余りのある割り算に苦しんでいた女の子が、正確に解答できるまでになったという嬉しい体験も味わうことができました(*^^*)。
こんな風に一人ひとりに丁寧に指導できれば基礎学力が上がることは間違いないのでしょうが、悲しいかな、教員の数には限りがあります。
これを補うのが、地域の力なのでしょう。学校支援ボランティアなど、学校を応援する輪がもっと広がるよう知恵を絞る必要があると感じました。


下の写真は、市長による「(仮称)市原市新総合計画」に関する報告会の様子、
今夜は南総・加茂地区でした。

地域の声を聞く

2016-07-19 | 日々のあれこれ
今日は各地域を回って市民の皆さんから色々と学ぶことの多かった日。

ある地域では、そこに住む人々が気軽に集え、まちづくりのための活動を行うことができる拠点づくりについて。
またある地域では、先日の集中豪雨をきっかけとする排水路の汚水による被害について。
またある地域では、事業活動による騒音問題について・・・などなど、
それぞれ現場を確認したり、お話をお聞きしたり。
そのほかにも、環境、医療、観光、都市計画、議会改革などなど、同時進行で様々な分野の課題を抱えています。

慌ただしいと言えばそうなのですが、これが議員本来の役目なのですから、逆にこういう機会をいただけるのはとってもありがたい事だと思っています。

そして今日一日を締めくくる大きな行事は、星野伊久雄前議員の旭日小綬章受賞祝賀会。
議員として、薬剤師として、そして人生の先輩として、心から尊敬している方です。
議会からは退かれましたが、ぜひ今後も末永くお元気で、市原市のためにご活躍され、ご指導頂けることを願っています。

星野先生と奥様を囲んで。

千葉の医療を識(し)る

2016-07-17 | 健康・医療
千葉大学薬学部の公開講座「千葉の医療を識(し)る~在宅医療への挑戦~



千葉で薬剤師による在宅医療の推進に取り組む4名の皆さん(大学院教授、訪問薬剤師、訪問看護師、千葉市職員)が登壇されました。

お話はどれも非常に興味深くて参考になるものばかりでしたが、ちょっとショッキングな事例を一つだけ。
薬剤師が訪問して初めてわかった残薬の数々。

トラック2台分になったこともあるというからオドロキです(+_+)。

団塊の世代が後期高齢者になる2025年まで、あと9年。
(10万人当たりの)医師の人数や看護師の人数など、千葉県の医療資源は全国で下から2~4番目と非常に心細い状況です。そんな中で、唯一薬剤師は全国平均を上回っているのです。薬剤師に期待される役割は非常に大きいと思います。
これからは、薬剤師も在宅医療を通して地域を支えていかなければなりません。そのためには、薬物治療による効果や副作用などのフィジカルアセスメント能力、他職種連携のためのコミュニケーション能力も必要とのこと。

厚労省が打ち出した「患者のための薬局ビジョン」、
「『門前(薬局)』から『かかりつけ』、そして『地域』へ」。
まさに、やるなら「今でしょ!!」です。

今回の講座のテーマ、「千葉の医療を識る」の「識る」ですが、
知る」が単に「見た」「触れた」というだけを指すのに対して、「識る」は頭に刻みつけ、培うものであるとされます。
今回の講座で在宅医療を「識り」、少しでも市原市の現場に活かしていきたいと思います。

災害に備えて

2016-07-15 | 防災
今日の午前中に市原市を襲った局地的な集中豪雨、凄まじかったですね。光風台地区の様子がTVで放映されたようです。
土砂崩れの他、道路の冠水や床上・床下浸などの被害も出ました。
今のところ人的被害や避難者の情報は耳にしていませんが、皆さん、大丈夫でしたか?

幸い午後には雨も徐々に止んで、夕方には災害対策本部も解散されました。
短時間で済んだのは本当に何よりでした。


ところで
現在、消防局の庁舎が耐震改修工事中のため、市民の皆さんの中には、本庁舎を訪れた際に何かと不便な思いをした方も多いと思います。
今年度中の完成を目指して工事は着々と進められていますが、このほど先に2階講堂の部分が完了したので、局内の各部門や中央消防署が講堂に一時的に移動しています。

写真は現在の消防局講堂内。

ワンフロアに集まっているから、この方がかえって互いの顔が見えて連携がとりやすそうですよね。

絶対に落下しない、最新型の耐震吊り天井(色調がセピア色モードになってしまった点、ご容赦を・・・)。

市原市の未来の姿

2016-07-13 | お知らせ
今年度市原市は、行政運営で一番基礎となる計画「(仮称)市原市新総合計画」を作っています。
平成29年度から平成38年度までの今後10年間、どんなまちにしていくか、そのためにどんなことを行うのか、ということをまとめた計画です。
このほど、その計画の基本構想のたたき台ができたので、市長による報告会が順次開催されているところです。

会場は全部で5か所。市原・辰巳台地区を皮切りに、今日は五井地区で行われました。

写真は私の地元、市原・辰巳台地区。夜間にもかかわらず、町会長さん方が大勢出席されていました。


市長自らスライドを使っての報告ののち、質疑応答が45分ほど。職員は幹部から若手まで大勢同席していたのですが、すべての質問に市長が答えられていました。
ここでは、JRの駅を中心としたコンパクトなまちづくりに対して、高齢化する内陸部の団地から不安の声がいくつか上がったのが印象的でした。

また、今日開かれた五井地区では、都市部、住宅地、農業地帯など様々な特性を持つ町会が集まる地域らしく、耕作放棄地の土地利用から公共交通問題、子育て支援と、バラエティに富んだ質問が飛び交いました。
「もっと市民に計画について知ってもらうようPRした方がいい」「今後、さらに市民から意見聴取する機会を設けてほしい」など、市民自治につながる意見が上がったのは、個人的に嬉しい限りでした。


それから、宣伝を一つ・・・。
以前もブログに書きましたが、いよいよ明日から事業仕分け、いわゆる「事務事業の総点検」が始まります!

この取り組みは、大きく分けて職員による点検市民による点検の2パターンがあります。
職員による点検 時間割表
市民参加の点検 時間割表

傍聴による出入りは自由ですので、上のスケジュールを確認して、興味のある事業の仕分けにぜひ足を運んでみてください!

「生きづらさ」を抱えて

2016-07-13 | 障がい者
昨日、「中核地域生活支援センター大会in2016」が開かれました。
会場の千葉市生涯学習センター。なかなか豪華でオシャレなつくりです。


「中核地域生活支援センター」は、24時間365日ありとあらゆる分野の相談を受け、福祉サービスにつなげる機関です。千葉県が独自に始めた事業で、県内16か所。市原市は国分寺台に「いちはら福祉ネット」があります。

基調講演は、
「自立を育む地域社会を考える」というテーマで、釧路を拠点に若者の自立支援活動を行っている日置真世さん(フレームフリープロジェクト「FFP」)と、生きづらさを抱えながら「共に学びあうたまり場」であるFFPで社会参加を模索する20代の若者たち、計8名が登壇しました。



写真向かって左がFFPを主宰している日置真世さん。


日置さんは、2000年にNPO法人地域生活支援ネットワークサロンを立ち上げ、様々な地域づくり活動に携わってきました。
FFPでは、若者たちが自分の生きづらさ(例えば「妬みとは」「平等・不公平とは」など)をテーマにして研究したり、この日のような講演も活動の一つに位置づけています。
発達障害やこころの病を抱えたり、貧困や虐待など過酷な環境に置かれた若者たちの生の声。貴重な機会でとても勉強になりました。



「養護施設で暮らしていたとき、スタッフが自分を人として対等に接してくれたことが嬉しかった」
「相談員に対して、自分のつらかった経験を話すのはかなりしんどいこと。そのことに対するフォローが欲しかった」
「病気になったことで、人とのつながりができた。今自分は、他の同い年の若者よりも胸を張った生き方をしていると思う」

何よりも、自分の経験や考えを冷静に客観的に整理して、大勢の聴衆の前で堂々と発言されている姿には、本当に驚きました。


ところで、
日置さんの活動の原点は、娘さんが重度の障害を抱えていたことで、「支援・指導を受ける側」になって初めて感じた「違和感」にありました。
若者サポートからちょっと話がそれますが、私が同じく重度障害者の親としてとても共感した日置さんの言葉を、以下紹介します。

当時出会った専門家は熱心にサポートしてくれたが、私はそれに対して言いようのない居心地の悪さを感じた。
「支援を受ける」という立場が、「よき母親でなければならない」という焦りや束縛につながり、自分らしさから離れていくような気がした。
娘が同じ年齢の子どもとして享受する当たり前の楽しさや親子の喜びよりも、訓練や療育が優先される日常に疑問を感じながらも、「今自分が頑張らなければ」という義務感や責任感や負い目を抱えた葛藤の日々であった。


正直私は、幸か不幸か、訓練や療育よりも当たり前の日常を優先してしまったので(これは信念というよりも単に性格に因るところが大きいと思う)、義務感や負い目を感じることはほとんどありませんでした。でも、こんな呑気な母親はごく少数派で、多くの母親は日置さんのように葛藤しながら障害児を育てているのが現状です。
私はちょうど6月議会で発達障害児への早期支援について取り上げましたが、子どもが幼いうちは特に、子どもに対してではなく家族に対する支援が重要だということをまず理解してほしいと思います。
またその一方で、今回の講演を聞いて、支援の難しさや支援する側の苦悩も理解していかなければならないと、改めて感じました。

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