市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

真のグローバル教育を見た!「加茂学園」視察

2024-07-10 | 教育
議員有志で、小中一貫校の加茂学園を視察しました。


実は2年前にも視察していて、そのときの様子はブログに書きました。
教育内容の詳細は、こちらも合わせて見ていただければと思います。

補足すると、
令和4年度から文科省の教育課程特例校に指定され、
グローバル・コミュニケーション科(GC科)という特別な教育課程を実践。
ALTを常時3名配置し、専用のイングリッシュルームを3カ所設置。
9年間の授業時数は標準の1.5倍になるそうです。
授業を参観して、今回は2年前よりもさらにパワーアップしていたという印象を受けました。
(但し、2カ所のイングリッシュルームはエアコンが入っていないため夏期は使用できず・・・)

今回の視察の目的はこれだけではありません。
今年、最重度の医療的ケア児・Aさんが入学したとの情報を得て、
どうしてもその様子を見ておきたかったのです。
医療的ケア児の地域の学校への受け入れについては、
私が最もこだわって取り組んできた課題の一つでもありましたから・・・。

入学して1ヶ月ぐらいは親御さんが授業に付き添っていたそうですが、
訪問看護ステーションから常時2名の看護師がスクールメディカルサポーターとして派遣されていて、
今は完全にバトンタッチされていました。

移動するときは車いすと一緒に様々な機械も運ばなければなりません。
エレベーターはないので、階段の上り下りは大人4人がかりです。
Aさんはもちろんこの日のGC科の授業を受けていましたし、
プールの授業も運動会も参加したそうです。

教員、スクールメディカルサポーター、親御さん、教育委員会、そして児童生徒が
それぞれの役割を果たしながら上手く連携し、
Aさんがなるべく他の子ども達と一緒に授業を受けることができるように、
苦労を乗り越え試行錯誤しながら取り組んでいることが伝わってきました。

グローバル化というと、国際的感覚とか異文化理解といった文脈で語られますが、
実は包摂性(インクルージョン)とも強く結びつく概念ではないかと思っています。
そういう意味で、Aさんが入学したことによって、
加茂学園は真のグローバル教育の実践校になったと言えるのではないでしょうか。

Aさんが時折見せる満足そうな表情に胸が熱くなりました。
視察の受け入れに尽力して下さった関係者の皆さま、本当にありがとうございました。



不登校離職

2024-05-28 | 教育
不登校離職』という言葉をご存じですか?
恥ずかしながら私は先日受けたセミナーで初めて聞きました。

介護離職』ならばイメージできる方が多いと思います。
介護と同様に、不登校や行き渋りのお子さんのために仕事を辞めざるを得ない方もいる・・・
容易に想像できますし、実際よく聞く話でしょう。

セミナーの講師が調査を行ったところ、
退職15%、休職6%、早退・遅刻・欠席が増えた32%、雇用形態を変えた14%、退職・休職を検討中4%。
実に7割もの親御さんの勤務に何らかの影響があったという結果となりました。
働き盛りの世代でしょうし、これは雇用主側にとっても損失ですね。

更にご家庭によってはフリースクールの費用もかさむわけですから、経済的な影響も深刻です。
なので、
フリースクールに通うお子さんやフリースクールに対する補助制度を設けている自治体もあります。

市原市は今年度から、
教室に入りづらい児童の居場所を市内の小学校2カ所に確保し、
フリースクールに通う児童生徒に対する交通費の補助制度も設けました。
まだまだ十分とは言えませんが、他市町村と比較すれば進んでいる方ではないでしょうか。
これは、当事者の親御さんや支援者の皆さんが繋がって、市に働きかけてきた成果だと思っています。
声をあげるって、本当に大事です。

ただ、文科省は「全ての子どもの学びを保障する」と謳っているのですから、
住んでいる自治体で差が出るのはおかしな話。
本来は国レベルで支援を推し進めてほしいものです。

写真は、セミナーの会場となった婦選会館内の市川房枝記念展示室。


不登校の子どもと家族のために

2024-05-25 | 教育
新宿にある婦選会館で開かれたセミナーに参加してきました。


テーマは3つ。
女性差別撤廃条約、不登校、発達障害と障がい者差別解消法。
通底するのは「一人ひとりの人権を尊重する」という概念です。
知らないというのは恐ろしいもので、
自分ではそんなつもりは無くても他人の人権を侵害していることが普通にあるのですね。
だから一生勉強です。

皆さんにシェアしたい情報もたくさん得られたのですが、ここでは一つだけ。

不登校について講師を務められたのが、
宇都宮市でフリースクールの運営など不登校の子どもや家族への支援に取組む
NPO法人キーデザインの代表理事である土橋優平さん。

キーデザインの様々な取り組みの中で、LINEを通した相談支援「お母さんのほけんしつ」が
いつでもどこからでも利用できて良さそうと思ったのでご紹介します。
詳しくはこちらのHPでご確認下さいね ⇒ NPO法人キーデザイン

因みに、お母さんの登録者は4000名近くある一方で、
お父さん用のLINE相談室もあるのですが、こちらはほぼゼロなのだそうです。
ななぜ母親ばかりが?と首をかしげてしまいますね・・・。

それから、キーデザインが制作した不登校ポータルサイトもご紹介しますね。

特に、居場所を探すための検索機能があるところが便利だと思いました。
今のところ栃木県内が中心ですが、一応全国から探すことができるようになっていますので、
今後登録が増えて充実すると良いですね。
あるいは、このような取り組みがもっと全国に広がってほしい。

いずれにしても、必要なのは
孤立する親子の味方と、学校以外の多様な学びの選択肢。

時に涙ぐみながら訴える土橋さんのお話に胸を打たれました。

不登校児童生徒への新たな支援事業

2024-03-08 | 教育
いま、市原市議会は予算審議の真っ最中です。
昨日は私が所属する市民経済分科会が開かれ、なんやかんやで帰宅したのが20時半でした。。

予算案では令和6年度の新規事業がいくつか出されているのですが、その中で注目している事業の一つを。

不登校の児童生徒を支援する事業、市原市では初です。
一つは、学校(小学校2校)内に不登校気味の児童の居場所『つなぐルーム』を配置。
うち1校には指導員が付きます。
学校には行くものの教室には入れない・・・
そんなお子さんが安心して自分のペースで過ごすことができる場所を目指します。
2年間ほどパイロット的に行って、上手くいくようであれば徐々に広げるという事のようです。

二つ目は、フリースクールに通う児童生徒への交通費の補助。
補助額は半額かつ上限もあるのでまだ十分とは言えませんが、まずは大きな一歩だと思います。

不登校の児童生徒への支援は、
私たち市民ネットも当事者・関係者の皆さんと一緒に働きかけてきました。
この2,3年でぐっと変わってきたことを実感しています。
当事者がまとまって声を挙げることは本当に大事。
議員が議会で発言するよりも大きな力を持っていると思います。

・・・・・とは言うものの、
議員には議員にしかできない役割が課されているのも事実なわけで。
5日後には本会議場で総括質疑・意見陳述(予算案に反対か賛成かを表明)を行います。
ここからまたネジ巻いて原稿書かねば!

夢みる校長先生~子どもファーストな公立学校の作り方~

2024-02-25 | 教育
明神小学校の体育館で、興味深い映画&トークショーのイベントが開かれたので行ってきました。


この日はとっても冷たい雨と風であいにくのお天気でしたが、
会場には小さいお子さん連れも続々と集まってきて・・・
大勢のボランティアスタッフさん達が、寒い中道案内や運営、保育などに務めておられました。

映画はこちら。


6名の校長先生による各々の学校改革のドキュメンタリーです。
一番ビックリしたのは
「校長先生って、こんなに何でもできる権限があるんだ!」ということ。

長野県伊那市立伊那小学校 福田校長先生
60年前から通知表なし。通知表は他人との比較に過ぎないから。
野外での探求学習に時間をかける。教科書は使わなくても良いと文科省も認めている。
チャイム(時間割)も無くした。子どもの集中力を大事にする。
児童「学校に来ると元気になる!」

茅ヶ崎市立香川小学校 國分校長先生
通知表を無くした。ラベリングに違和感があったから。通知表には法的根拠はない。
教員は通知表の作成とチェックに100時間取られる。

新宿区立西新宿小学校 長井校長先生
2023年に通知表・宿題・テストを止めた。
環境・福祉・国際理解に力を入れている。
不登校の問題は学校を変えることが必要。

世田谷区立桜丘中学校 西郷校長先生
校則ゼロ。法律を破る以外は何をしても良い。
生徒総会で定期テストの廃止が議決されたので廃止した。
学校の中で民主主義を育てる。

日光市立足尾中学校 原口校長先生
コロナ禍の際に徹底的にコロナについて調査。
マスク着用を個人の自由に。コロナ禍でも全ての行事を決行。
学校側が政府や世間に忖度してはいけない。

横浜市立日枝小学校 住田校長先生
校長室を無くした。
壁を取っ払って子ども達の居場所に。

武蔵野市立境南小学校 宮崎校長先生
宿題なし、チャイムなし。
主体的な総合学習で学校への宿泊体験も。

・・・・メモを元にザッと書きましたが、とにかく
「私もこんな学校に通いたかった!子どもを通わせたかった!」
が素直な感想です。
校長先生だけでなく、周りの教員も生き生きと子ども達に接しているんですよね。
それからどの学校も共通して、校長室に子ども達が集まってきて賑やかなんです。

そんな学校が楽しくないわけがない。
こんな学校で学べば、子どもの頃のこの時期しか得られない大事な何かを得ることができる気がする。

でも、こんな学校はけっして「夢」ではないんですね。
校長先生はまさに総理大臣。改革しようと思えばできるんです。

上映の後は、映画にも出演された日光市立足尾中学校の原口校長先生のトークショーがありました。


教員採用者の減少、心身を病む現職者の増加。
問題は「多忙」ではなく「多忙感」だと。なるほどなぁと思いました。

会場は250名近くは入っていたと思いますが、教育関係者はどのくらいいたのでしょうか・・・
ぜひ一度この映画を観て頂きたいです。

主催者は、子ども達の遊び場や集いの場を提供しているボランティア団体「もぐらの冒険」さん。
学校の体育館を借りての映画上映は前例が無かったのではないでしょうか。
さぞご苦労されたことでしょう。本当にお疲れさまでした。

原口校長先生の言葉より
『躾と教育の違い 型にはめるのが躾 型を外すのが教育』

石塚小学校50周年おめでとうございます

2024-01-26 | 教育
地元の石塚小学校の50周年記念式典が行われました。


創立当時からの思い出のアルバムがスライド上映されたのですが、
餅つきや潮干狩りなどの写真に、子ども達がビックリしてザワつく一幕もありました^^
こうした行事はもう行われなくなって久しいのですね。。

キャッチフレーズは
「希望をのせて未来へはばたけ 石小スマイル!」
校長先生も終始優しい笑顔でした。

子ども達の発表は感謝の心が伝わってきてとても感動しましたし、
何より感心したのは、お話を聞いているときの姿勢。
ピシッと背筋を伸ばして集中して耳を傾けている子がほとんどで、
これには来賓の方もみな驚いていました。

子どもたち一人ひとりがこの学び舎で
未来を切り拓く力を身につけることができるように、
これからも地域で支えていきたいですね。 


創立150周年おめでとうございます

2023-12-02 | 教育
一昨日の11月30日から定例議会が始まりました。
今回、一般質問は19名がエントリー。
各々の通告の中身はこちらです。
市制に関する一般質問通告者(要旨)一覧表


・・・・・・さて、
昨日は市立八幡小学校の創立150周年記念式典に来賓として出席させて頂きました。
圧巻は、1年生から6年生まで全児童による合唱やかけ声や演技を組み合わせたパフォーマンス。
約40分くらいでしたか・・・小学生にしてはかなり長時間の出し物だったと思いますが、
フォーメーションも全く乱れず、みんな最後まで見事に演じきって、心から感動しました。

学校の歴史やこれまでの歩みを知ることもできましたし、
先生方や子どもたちの思いに触れ、
改めて、地域の大人としてこれからも子ども達の成長を応援していきたいと思いました。

写真は記念誌の表紙より。

中学生の死亡事故について 説明会が開かれました

2023-10-17 | 教育
市内の中学2年生の生徒が9月12日に陸上部の部活中に倒れ、
15日後にお亡くなりになった事故について、
今日初めて教育委員会から全議員に対する説明会が開かれました。
事故発生当時の処置について時系列での詳細な様子やその後の経過についての報告に加えて、
事故発生時の状況や、報道で取り上げられていた顧問の言動等について、
関係した生徒や教員からの聞き取りの結果についての説明も受けました。

教育委員会の説明を聞く限りでは、なぜここまで問題が大きくなったのか分りかねますが、
とにかく第一には亡くなったお子さんやご遺族のことを考えなければならないと思います。
ブログでの発信は現段階ではここまで。

写真は、先日所用で千葉大学医学部附属病院を訪れた際、ふと目にとまった古塚。


千葉市指定史跡「七天王塚」


医学部構内外に7カ所、北斗七星の形に配置されていて、
疫病災害を除く神として崇められているそうです。

またまた危険な通学路

2023-06-17 | 教育
先日につづき、別の学校で危険な通学路があるとのお話を聞き、
登校時間帯に行ってみました。

この日はあいにくの雨降り。
雨の日も風の日も毎日、学校の先生や地域住民の皆さんが見守りを続けていらっしゃいます。

正門の前の道や


歩道橋を降りたところの脇の道


登下校時間にも関わらず、けっこう車の往来がありますね。
児童が横断歩道で待っているにもかかわらず、かなりのスピードで横切っていく車もあるとのこと。

見守りボランティアの方が本当に熱心で、
こんな風に手作りのボードを背負って、身体を張って守ってらっしゃいました。

ただただ頭が下がるばかりです。

歩道橋の反対側にはお花が添えられていました。

過去にお年寄りの死亡事故が起きているそうです。

教育委員会側は危険箇所との認識はあるようですが、
今のところ交通規制などの抜本的な対策は施されていません。

当たり前の学校の風景

2023-05-21 | 教育
写真は昨日地元の小学校で開かれた運動会の一コマ。



前日は一時土砂降りの雨だったので、どうなることかと案じましたが、
なんとか開催できて良かった・・・



保護者や来賓を招いての運動会は4年ぶり。

一年生の可愛らしい選手宣誓に目を細め、
全学年が一つになった応援合戦、
高学年が低学年をリードする姿。

どれもことさら感慨深いものがありました。

こんな学校の当たり前の風景がまた戻ってきて、本当に良かった。

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