市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

行政のプロ、求む!

2022-06-15 | 行財政改革
今日の新聞報道に、茨城県取手市議会の議会改革の記事が載っていましたね。
以前ブログで北海道鷹栖町議会の取り組みについて取り上げましたが、
「残念な議会、あの手この手の議会」
取手市議会も有名ですよね~

記事によると、取手市議会はICTを活用した改革に力を入れているとのこと。
全方位型のカメラや視覚に訴える議事録などの先進的な工夫が注目されています。

ただ、私がこの記事で一番注目したのは、
この取り組みの推進役が、議員ではなく議会事務局の職員だということ。
しかも、議会事務局一筋27年!これはビックリですよ。
スペシャリストがいたからこその改革なのですね。
「市民に関心を持って欲しい一心。根底にあるのは議会愛です」
というセリフも泣かせます。

ところで、22日に予定している森山さんの一般質問も、この事と関係しているんですよ。

役所の組織のあり方として、
通例2,3年で様々な部署をグルグル異動するような人事だけではなくて、
福祉など知識や経験が特に求められる分野には
スペシャリストを育成できるよう、もっと腰を据えた長いスパンの人事も取り入れて欲しい・・・
そんな要望も折り込む予定なのです。

実際に、私も森山さんも障害のある家族がいて、
自身の経験や、障害者家族の仲間から入ってくる話では、
役所の窓口でこちらの簡単な質問に答えられなかったり、
職員の不手際で何度も役所に足を運ばされる羽目になったりと、
本当にがっかりさせられる経験が、ここ数年頻繁に起きるようになってきていると感じていて。
それから相談者にしてみれば、窓口に顔なじみの職員がいないというのも不安ですよね。

以前私も議会で要望しましたが、さすがに人事制度はなかなか変わりませんでしたね~。
でも、よく市長も口にされている「市民本位の行政経営」「行政のプロとしての自覚を」って、
お題目や精神論だけじゃなくて、
こういうところから抜本的に変える覚悟がないと、ダメなんじゃないかなぁ。


********写真は、ヤマアジサイ「御殿場錦」。
これはどちらかというと、花よりも葉っぱに鑑賞価値があると思います。
葉っぱ、好きです^^



気温の変化が激しい今日この頃、皆さま体調にはくれぐれもご留意を。

デジタル化の先に

2021-02-14 | 行財政改革
昨夜の福島県沖の地震、恐ろしかったですね。
市内では、コンビナートの炎が雲に反射していた様子を火災と勘違いをして連絡をくださった方もいました。
避難所で夜を明かした方々も、10年前を思い出してさぞ不安な時間を過ごしておられることと思います。
やはり「まさか」は起きるのですね。
今後も余震に警戒が必要とのこと。これ以上何事もないよう祈るばかりです。


・・・・定例議会がだんだん近づいてきました。
先週水曜日には来年度の予算案やら諸々の議案などの資料が届き、簡単な説明会が開かれました。
コロナ禍での予算編成。当然これまでと違うでしょう。
市原市がこれからどのように市民の命と生活を守っていくのか、心して見ていきたいと思います。

議会質問の下調べの意味もあって、一昨日は森山さんと情報政策課にお邪魔して、市のデジタル化の現状や予定などを聞いてきました。
情報政策課は、比較的市民が足を踏み入れる機会の少ない、市長室もある4階フロアにあります。
他の部署がオープンカウンターなのに対し、ここは扉と壁で閉ざされているので、何となく入りにくい雰囲気だなあと思っていたのですが・・・
セキュリティの関係でこうなっていたのですね。そりゃそうだ。。



例えば
市のHPの画面が個々人の必要性や興味に合わせて自動でカスタマイズされたり、
今まで市役所まで足を運ばなければならなかった様々な相談が、支所などからウェブでできるようになったり。
ほんの1年前までは夢にも思っていなかったようなサービスが、現実に届けられる日がそこまで来ています。
多くの市民がこれで便利になったり救われたりするのでしょうけれど、逆に高齢者などIT環境になじみのない市民をどうフォローするか。
私はここが最大のポイントだと思っています。

事業仕分けの傍聴で富津市へ

2017-01-30 | 行財政改革
富津市で二日間にわたって開催された事業仕分け
予定の合間を縫い、日曜日の午後、傍聴に行ってきました。

富津市役所

財政破綻寸前とまで言われるほど厳しい状況だそうですが、周辺のほのぼのとした風景の中に突如現れた豪華な庁舎にまずビックリ。
これも「負の遺産」なのでしょうか・・・。

富津市が今回行う事業仕分けは、ハコモノ(公共施設)に特化したもの。
いわゆる「施設仕分け」で、全国でも珍しい取り組みです。



会場となった庁舎内のホールにて、仕分けの様子。ホールも豪華です。


中央にコーディネーター役の構想日本・伊藤統括ディレクター。


写真ではちょっとわかりにくいのですが、
伊藤ディレクターの左右に仕分け人の外部有識者。そのさらに両サイド側には無作為抽出で選ばれた市民判定人
コーディネーターに相対して座っているのが説明役の担当職員です。

私が傍聴したのは都市公園や総合体育館についての仕分けでした。
各々3つの視点(施設の量や配置は適当か、有効に活用されているか、管理の在り方は妥当か)について、仕分け人が次々と説明員に質問し、そのやり取りを聞いた市民判定人が最後にジャッジをします。

富津市では、これら全ての施設の管理運営を特定の第3セクターにずっと任せています。
仕分け人からは、「テニスコートばかり多いが適切か」「稼働率が1%にも満たない部屋が放置されている」「市民より市外の人の利用が多い」「そもそも市民が施設の存在を知らない」等々、厳しい指摘が相次ぎました。

人口が増加していた高度成長期時代に次々と作られた公共施設が一斉に老朽化し、現在全国の自治体の財政を圧迫し始めています。
今後は、身の丈に合うようこれらを断捨離して、残った施設を長く大切に効率よく工夫して使うよう、自治体の経営努力が求められています。市原市ももちろんその例外ではありません。

現在、市原市議会で私が所属している総務常任委員会では、このことについて市に意見書を提出するべく、選抜された4名の編集委員が調査検討を行っています。私はその中で編集長という重い任務を仰せつかっています。
今回の傍聴で学んだことを、ぜひ意見書にも反映していきたいと思っています。

「市民点検員」向け研修を傍聴しました

2016-07-04 | 行財政改革
以前ブログでもお伝えした、市原市がこの夏取り組む事業仕分け、「事務事業の総点検」。
(ご覧になっていない方は参考までにぜひ(*^^*) ⇒ ブログ「市民が公開の場で市の事業を点検します」)

市が市民点検員を募集したところ、144名もの方が応じてくださったのですが、昨日はその方々を対象に、市役所本庁舎を会場に事前研修会が行われました。


特別講師はこの方。

政策シンクタンク「構想日本」の伊藤伸さんです。
(私が尊敬してやまない方です。「市原市に来て下さるなんて」・・・と、もうそれだけで大感激!)

市の行財政の現状、点検の意義や手法、資料の読み方、点検のポイントなど、とても中身が濃い内容で、かつ聞きなれない行政用語もチラホラ。市民の皆さんにはさぞかしハードだったことでしょう・・・
ところが、皆さん一様に赤ペンやラインマーカーで線を引いたり、講師の話にうなずいたり。
とても真剣に聞き入ってらっしゃる様子が、後ろで見ていてよく伝わってきました。
これには本当に安心しましたし、後に伊藤さんからも「市原市の皆さんの熱心さは素晴らしかったです」とお褒めの言葉をいただいたのは、二重に嬉しいことでした(*^^*)

一通り説明が終わったところで、実際に一つの事業を取り出してデモンストレーションを行いました。

壇上の一番左の方がコーディネーター、中央の三人が点検員、一番右の方が説明員(市職員)です。

取り上げた事業は、「市民の日推進事業」。
市制施行40周年を記念して13年前に制定された10月1日の「市民の日」に、公共施設の無料開放や市の花コスモスの種の配布を行う、という事業です。
そもそも「市民の日」の目的は何で、その目的はどの程度達成されているか?コスモスの種の配布が、その目的に合致しているのか?
人件費を含めた今年度の予算は96万円となっているが、その財源は?積算根拠は正しいか?経年変化の背景は?費用対効果は?
他の自治体の同様の事業と比較してどうか?
・・・などなど、点検員から説明員に対して様々な角度から質問が飛びます。議論の交通整理をするのがコーディネーターです。

因みに、会場の皆さんに手を挙げてもらったところ、10月1日が「市民の日」と知っている方はほとんどナシ。逆に、市の花が「コスモス」ということは、ほとんどの方がご存知でした。


果たして、「市民の日推進事業」は「廃止・凍結」か?「要改善」か?「継続」か・・・?
本番では、このほか計100本の市の事業が市民によって点検されます。乞うご期待!

最後に大事なことを一点(^.^)。
「事務事業の総点検」は、「お役所の仕事のムダを見直す」という目的ももちろんあるのですが、市原市の場合はそれよりも、市民との密度の濃い対話を通しての市職員の意識改革やスキルアップを主眼に置いています。
私たち議会も、その点は十分に留意しなければならないと思っています。

市民が公開の場で市の事業を点検します

2016-06-23 | 行財政改革
昨日は、森山かおる議員の代表質問でした。
初めての代表ということでかなりプレッシャーを感じていたようですが、本番では開き直って(?)、しっかり主張できていたと思います。
傍聴に来てくださった皆さま、本当にありがとうございました!


さて、6月議会はまだ続くのでちょっと気が早いんですが、議会後は私にとってとても関心が高い市の事業が待ち構えているので、今日はその取り組みをご紹介しましょう。
それは、「事務事業の総点検」。

どんなものかというと、本当におおざっぱですが、民主党政権の時に話題になった「事業仕分け」を想像していただければいいと思います。そう、蓮舫議員の「2位じゃダメなんですか?」発言が物議をかもした、アレです。
行政の事業を一つ一つ公開の場で点検し、必要か否かを判定していくのですが、コレがようやく市原市でも7月から8月にかけて行われることになりました\(^o^)/

実は私、ずっと以前からこの取り組みにとっても興味を持っていました。
都内で開かれた研修で模擬事業仕分けを体験したり、他の自治体の実際の仕分けを傍聴したりして、市原市でも何とか取り入れてほしいと議会で質問もしました。念願かなって本当に嬉しい!!

市原市が行う「事務事業の総点検」では、職員の他に一般市民が「点検員」となります。
先般、市が無作為で抽出した18歳以上の市民4000名に向けて募集したところ、144名もの方から応募があったそうです。
7月3日には、この市民点検員の方々を対象に研修会を開き、本番の点検は以下の予定で行われます。
傍聴は自由ですので、ぜひぜひいらしてください♪

【事務事業の総点検】
※市民参加の点検(公開)
実施日. 7月23日(土)、7月24日(日)、8月6日(士)、8月7日(日)
※ 職員による点検(公開)
実施日 7月14日(木)、7月21日(木)、7月27日(水)、8月3日(水)、8月10日(水)

時間はいずれの日も午前の部は9時から12時、午後の部は13時半から16時半。
受付・会場は市役所本庁舎議会棟です。

私も時間が空いている限り顔を出したいと思っています。

これに関してもう一つ嬉しいのは、今回のアドバイス・講師として、事業仕分けの生みの親である民間の政策シンクタンク「構想日本」伊藤伸総括ディレクターが関わって下さっているということです。
伊藤氏は、これまでも数多くの自治体の事業仕分けや政策アドバイスに携わってこられました。
私が以前都内で模擬事業仕分けを体験した時にも講師をしてらっしゃったのですが、本当に聡明で判断が素早く、理路整然とした話しぶりにすっかり惹きつけられてしまいました。

因みにこちらは先月、市原市の職員向けに事前研修を行った時の伊藤氏のブログです。
「職員が事業を自分事化するための総点検」~市原市職員研修~

伊藤氏に市原市でまたお目にかかれるなんて夢のようです。今後の展開がとっても楽しみです!

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