市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

市原市の救急医療を語り合おう 「いちはら地域医療教室」

2014-08-24 | 健康・医療
いちはら地域医療教室は、
「市原市の医療が、今どんな状況にあるのか」を知り、
「市原市の医療を守り、充実させていくために、自分たちができることは何か」を市民自らが考え、話し合うための講座です。
取り組み始めて3年目の今年は5回シリーズで、豪華な講師陣も予定されています。

そして昨日、第1回目の講座が市民会館の会議室で開かれました。

医療問題は私が議員になって初めて議会で取り上げた課題ということもあって、この企画にもかなり思い入れがあるんです。

講師は、市原市消防局の救急担当、大園係長。スライドもお話もとても分かりやすかった!


それから、五井病院の川越理事長の本音トーク。先生は日本でも数少ない救命救急医で、東日本大震災の時も真っ先に被災地に駆けつけました。


お二人からは、それぞれ救急医療の状況や救急車の体制、救急病院の内情など、現場ならではの滅多に聞けないお話を伺う事が出来ました。
「救急車も病院もしっかり頑張ってますから、安心してください」という話ではなくて、「市原市の救急医療はギリギリのところで何とか持ちこたえている状態。一歩踏み外せば崩壊する」という厳しい話。でも、これが現実なのです。

興味深い話が満載でここでは紹介しきれないのですが、例えば、市原市で本当にあった救急要請で、
「突き指をした」「首を寝違えた」「パソコンしすぎて目が痛い」「ゴキブリが出た(!?)」などなど。
他にも、独居高齢者が「救急車で運ばれれば娘が会いに来てくれるから」とコールする場合も。(気持ちはわかりますが・・・)
市内に9台しかない救急車がこんなことで使われるのは、まさに地方議員の政務活動費云々に匹敵するほどの(?)税金の無駄遣いですし、何より本当に重症な傷病者の搬送が遅れるという最悪の事態が、市内で実際に起こっているのです。
川越先生曰く、「救急車を呼ぶ際の大まかな判断基準は、『入院する覚悟』があるかどうか」。
その日に帰りたいと思う程度の症状なら、救急車は必要なし。自力で行くなり診療時間まで待つなりすればよいのです。

それから、「夜間の救急医療は、普段の実力の60%しか出せない」。
夜間に診る医者は大抵バイトですし、初めての患者を一晩に100人、しかも自分の専門外の患者も診なければならないのは、私たちが思う以上に医者にとってストレスフルなのだそうです。
もしどうしても専門医に診てもらいたかったら、市原市外に運ばれることを覚悟しなければなりません。
冷たいようですが、だからと言って市内に何もかもフルスペックで救急医療体制を整備するだけの負担を負う覚悟が、私たちにあるでしょうか・・・。

講義の後のグループトークでは、時間は短かったものの活発な意見が交わされました。
写真は、解散後も有志が川越先生を囲んで議論している様子。

これがとてもいい感じだったんです(^.^)。

医療を「自分ごと」として考える市民の輪がこの3年間で確実に広がってきているようで、市の担当職員の皆さんもホッとした表情を浮かべていました。
もちろん私もこんなに嬉しい事はありません!

次回は10月19日、
講師は埼玉県幸手市・杉戸町で住民主体の地域包括ケアシステムの体制づくりに取り組む、東埼玉総合病院の中野医師とNPO元気スタンドの小泉代表のお二人です♪

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