UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

「感動ポルノ」をあなたは知っていますか?・・・・

2016-08-30 01:14:49 | 日記

NHKの最近の報道ぶりには芳しからぬものがあります。しかしながら、教育テレビ(ETV)にはなかなか優れた番組が見受けられます。

その一つは午後11時55分からわずか5分間の番組「23:55」でありますが、日曜日の午後7時半からの30分間放映される「バリバラ」という番組も、あたりはずれはあるのですが、なかなかの「お笑い番組」であります。

障害を持つ人たち自身が登場していろいろなテーマで語りあうバラエティー番組なのですが(バリバラというのは「バリアフリー・バラエティ」の意味)、ときには登場した人物の強烈過ぎる個性、吉本の芸人なんかが思いつきもしない強烈でリアルなギャクに抱腹絶倒してしまいます

一昨日の日曜日(8月28日)のバリバラ、「笑いは地球を救う」と記された黄色いTシャツこをきた面々が登場、なにやら真剣に議論していたようですが、GGIはわが庵を久方ぶりに偵察に来ていたわが賢妹と夕食をとりながら和やかなる会話を交わしておりましたので、テレビはつけていたのですが、ときおり「感動ポルノ」という聞きなれない言葉が耳にはいるだけで番組の内容はよく分かりませんでした。

ところが昨日、近くの診療所に行きましたときに、待ちくたびれているあいでに待合室に置かれていた毎日新聞を眺めておりましたら、この一昨日のバリバラの内容を報じている記事が掲載されているのに気づきました。

その記事によりますと、「感動ポルノ」というのは《清く正しい障害者》が懸命に頑張って生きる姿を描いて視聴者の「感動」を意図的に盛り上げようとする番組を意味しているようであります。そして、一昨日のバルバラはそのような「感動ポルノ」は障害者からみればどのように映るか、感動ポルノは一種の差別ではないかということをテーマにしたものでありました。

同じ時間帯にチャリティー番組「24時間テレビ」が放映中だったそうです。

一般紙がすでに放映された放送番組の内容を詳しく紹介するようなことはほとんどないのですが、この番組を見事にキャッチして記事にして報じてくれました毎日新聞の記者さんにGGIは敬意と感謝の意を表明いたします。

感謝ついでに、いつもながら手抜きで恥ずかしき限りでありますが、この記事の全文を以下に引用しておきます。

<NHK>「障害者を感動話に」方程式批判 (毎日新聞8月29日朝刊)

 NHKのEテレの情報バラエティー番組「バリバラ」で28日夜、「検証!『障害者×感動』の方程式」と題した生放送があった。「清く正しい障害者」が頑張る姿を感動の対象にすることを「感動ポルノ」と表現し、「感動は差別だ」との障害者の声を伝えた。同時間帯は日本テレビ系で障害者の姿を伝えるチャリティー番組「24時間テレビ」が放送中だった。

 番組では、自身も障害者で「感動ポルノ」の言葉で問題提起した豪州のジャーナリスト兼コメディアン、故ステラ・ヤングさんの「障害は体や病気よりも、私たちを特別視してモノ扱いする社会の方」との発言を紹介した。

 出演者は「笑いは地球を救う」と書かれたそろいのTシャツ姿。難病の大橋グレース愛喜恵さんを主人公にした模擬ドキュメンタリーも流した。生活の大変さや障害者になった衝撃、明るく前向きな姿を強調。本人の実感や意思を無視して「感動ポルノ」に仕立てられるさまを示した。大橋さんは今回の24時間テレビにも出演した。
 

「障害者の感動的な番組をどう思うか?」と健常者と障害者100人ずつに聞いた調査では、「好き」は健常者が45人に対し、障害者は10人。健常者の好きの理由は「勇気がもらえる」「自分の幸せが改めて分かる」など、障害者は「取り上げてもらえるなら、感動話でも仕方ない」だった。英BBCが障害者を英雄や被害者として描くことが侮辱につながるとしたガイドラインを20年前に策定したことも紹介した。
 

出演した脳性まひの玉木幸則さんは番組内で「(障害者と健常者が)同じ人間として怒ったり笑ったり、思いを重ねることがホンマの感動。一方的な感動の押しつけは差別だ」と話した。
 

「バリバラ」は「バリアフリー・バラエティー」の略。2012年に始まり、障害者の性や結婚、高齢化などを当事者らが本音で語る場を提供してきた。「笑い」の要素も大きく、障害をネタにする当事者も出場する、お笑いコンテスト「SHOW-1グランプリ」も開催。今春からは障害者のほか性的マイノリティーなどに対象を広げ、生きづらさを抱える当事者の声を伝えている。【鈴木英生】

この記事をお読みになっての感想はいかがでしょうか、「感動ポルノ」につていてのあなたはどのようにお考えでありませうか?

しかし、GGIが考えますところ、この種の「感動ポルノ」的番組は何も障害者を描いた番組に限らないように思われます。たとえば大地震や豪富など大災害に見舞われた人々の様子を描いた番組などにもこのような傾向が感じられたり、「感動ポルノ」的なつくりの番組は他にも少なくありませぬ。なんでもかんでも、目いっぱい盛り上げよう、「感動」さえよう、そのことににより視聴者の目を引こうという日本のテレビ界の商業主義がもたらしている悪弊が「感動ポルノ」なのでありませう。

今日の写真は本文とは関係ありません。わが庵のガーデンの夜景です。よろしければクリックしてご覧くださいませ。

グッドナイト・グッドラック!

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