師走ですね。みなさんはそれぞれ今年の後始末や新年の備えなどでお忙しいことと存じますが、GGIは各種些事雑用は若干あるものの義務的な用事はほとんどありませんので師走と申しても何も変わりはございません。
些事と申しますか、ひとつだけ悩み深き問題があることはあります。それはおカネ問題です。
先週の日曜日に「獄友」というドキュメンタリーの上映会を行ったのですが、配給元へDVDなどの使用料を払わなくてはなりません。先日送られてきた請求書によれば一金五万五百円也・・・当面はGGIが立てかえるのでありますが、そのあとが問題・・・赤字分を上映会開催に賛成した諸氏から何とか取り立てる必要があるのですが、不良債権化しないとも限らず、果たしてどうなることやら・・・
などと悩んでいると申しますか、やや投げやりな気分でおりましたら、GGI御用達のスーパーで、町内の老人たちよ、もっとふれいあませうと活動している、民生委員氏に遭遇しました
GGIさん、何を浮かぬ顔をしているのですが、ああカクカクシカジカなのですか、そんなことほっとけばどうにかなります、それより年末でもありますし、ひとつ気晴らしに「もちつき」でもしませんか?
もちつき?!あのペッタンペッタンやるやつですか?なんかネコに小判、GGIに餅つきの感がしないでもありませんが・・・
何をグダグダ言ってるのですか、とにかく、今度の日曜日、自治会の集会所、庭でやります。GGIさんもいらっしゃい。いえいえ、GGIさんはペッタンペッタンやらないでも結構、見物してればいいのです、できあがったお餅を食べさせてあげます、まだ参加申し込みした人が少ないので枯れ木も山のニギワイですから、ぜひ来てください。おカネなんかいりません、手ぶらで結構です
あの~、私は枯れ木なのでせうか?
あっ、これは失礼、まあ難しいこといわないで、とにかくにぎやかしに来てくださいよ
かようなしだいで昨日の日曜日、お昼前、GGIは餅つき会場へと出かけました。餅つきの現場を目撃するのはまことに久方ぶり、この前はいつ目撃したのか、記憶がありませぬ。ですからお餅つきの手順や手法というものもほとんど知りませぬ。
集会場に庭にはブルーシートのうえに餅つきの臼が二つ、町内の○○さんと△△さんから借りてきたそうです。木の臼です。すでにもち米のご飯は炊きあがっているようです。
まずは、臼に熱湯を注いて汚れをとって臼を温めます、汚れがとれ温まりましたら、中のお湯を捨てます。このままでは濡れていて具合が悪いので、「GGIサン、そこのキッチンペパーで中のお湯のあとをキレイに拭き取ってください、そのくらいのことはあなたにもできるでせう」「はい、御意でございます」
次に一升入りの電気炊飯器で炊きあげてふかした、熱々のご飯のかたまりを臼に移します。「今日はどれだけつくのですか?」「昨年は8升でした、今年は一斗つきます」「えっ、そんなに!この臼、一回に一升でせう、臼が二つあるから五回ずつもつくのですか、そんなに誰がつくのですか」「GGIサン以外の方がつきます、ご心配なく、助っ人を用意しております」
みると40代の元気いっぱいの人物が二人、スタンバイしております。
餅をつく本格作業を開始する前に、臼に移されたご飯を杵でこね回して、ご飯の粒をつぶします。「GGIさん、杵でこね回すぐらいはできるでせう」「いえ、遠慮いたします」
臼の周りにたむろしていた何人かがご飯をこねまわします。そのあといよいよ餅つき開始、元気40代がつきはじめようとしましたが、一回つくたびにお餅をひっくり返すという重要な役割を担うオバサンとの話が難航・・・
ついたお餅にお湯をつけてひっくりかえすという難しくかつ危険な作業を担当するのは近くのお寺の御住職の奥さん、つまり坊守さん、このかた、もういい年だと思うのですがなかなか元気、身軽でポーズも決まっております。
このオバサン、ベテランのようであり、40代元気人物に注文をつけます。「ちょっとあんた、そんな私の正面なんかに立ったりしたらアカン、ヘタしたら私のカシコイ頭、ぶち割られてしまうやないの!もっとこっち、もっと私の近くに寄って…並んでいるぐらいの感じで立つぐらいでちょうどええのや」
かくして餅つき開始、思っていたよりも短時間で一升のもち米がどんどんお餅に変化していきます。GGIは熱心な作業をひたすら傍観していました。傍観しているだけですので寒風が身に沁みます・・・
かなりの量のお餅が完成しました。ひたすらみなさんの勤勉ぶりに感心しておりましら、餅をひっくり返す役目をしていた坊守さん、「GGIさん、せっかくきはったんやから、ブラブラばかりしていないので、あんたもちょっとついてみなさい」「オレが?」「そうです!」
弱ったなあと思っていましたら、近くにいた保育園児か小1ぐらいと思われる、お母さんに連れられて来た小さな女の子、「私、保育園でお餅、ついたことある。私、やりたい」「そうかあ、でもなあ、この杵、重い、子ども用やない、だからやっぱりこのサボリ・オッサンにやってもらおう」
仕方なしに、GGI、杵を手にしました。結構重い…振り上げると足もとが若干ふらつきそう・・・・しゃあないなあ、やってみるかと決意して、杵を持ち上げかまえましたら、この小さな女の子、「オッチャン、姿勢が悪い、腰が入ってない、保育園の先生、言うてはった、手やない腰が大切、姿勢がただしければ自然に手が動くって・・・なんでも生きていくうえには姿勢が大切なんやと先生言うてはった」
まったく余計なお世話、「うるさいガキやなあ、だまって見てろ」、「お母さん、ガキってなんのこと?」、「可愛い子供のことや」「ウソ!」「ほんとは餓鬼というのはなあ、お腹が空いて空いてたまらん子どものことや」、「私、お腹なんかまだ空いてない、そやからガキやない、オッサン分かってるかあ」
おガキさまの発言を無視して何回か杵を持ち上げ、振り下ろしておりますうちに足もとがグラグラ、これはヤバイと思った瞬間、振り下ろした杵が臼の縁に激突!
まわりにいた皆さんから冷笑を浴び、軽蔑のマナコにさらされてしまいました。
やれやれ、恥をかいてしまった、しまったなあと思いながら集会場の畳敷きの座敷にあがりましたら、元気印のベテラン主婦たちがたむろしておりました。
「GGIさん、ご苦労さん、お久しぶり、寒かったでせう、熱々のぜんざいありますよ、どうですか、つきたてのお餅、入っていますよ」「ありがとうございます。ぜんざいなんて久しぶりやなあ」
ぜんざいにはお餅はもちろんですが甘~いあずきもたっぷり、タップリすぎるぐらい入っております、「いやあ・・・このぜんざい、甘い、甘すぎるわあ、オレ、あんまり甘いのはアカンのや・・・」
そうしましたら、誰かにドーンと背中をたたかれました。犯人は近くにいた体格の優秀なオバサンです。「GGIさん、お久しぶり、元気にしてはる?」「見てはったでせう、GGIの餅つきぶり、アノ程度には元気や」
が申しました、
このおばさん、GGIが勝手にサザエさんと呼んでいる人物です。この人物、風貌はサザエさんふう、苗字はサザエさん一家の苗字と同じ、真面目で痩身のダンナは、いまは白髪が目立つもののマスオさんふう、それにカツオ君はいませんがかつてワカメちゃんとそっくりの、今は看護婦さんをしている娘がいるからです。
「GGIさん、ぜんざい甘すぎるなら、お口直しにつきたてのお餅食べはったら」と、まだふわふわのお餅を大きなお海苔に包んで手渡してくれました。心より感謝であります。
まことに美味でありました、つきたてのお餅がこんなに美味であるとは、はずかしながら、これまで知りませんでした
かくしてGGIの一生で初めてで(おそらく)最後のお餅つきを、みなさんのお情けにすがって終了することができ、日々是好日の一日となりました。
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・
今日の写真は餅つき風景を撮ったものです。よろしければクリックしてご覧になってくださいませ。
グッドナイト・グッドラック!
些事と申しますか、ひとつだけ悩み深き問題があることはあります。それはおカネ問題です。
先週の日曜日に「獄友」というドキュメンタリーの上映会を行ったのですが、配給元へDVDなどの使用料を払わなくてはなりません。先日送られてきた請求書によれば一金五万五百円也・・・当面はGGIが立てかえるのでありますが、そのあとが問題・・・赤字分を上映会開催に賛成した諸氏から何とか取り立てる必要があるのですが、不良債権化しないとも限らず、果たしてどうなることやら・・・
などと悩んでいると申しますか、やや投げやりな気分でおりましたら、GGI御用達のスーパーで、町内の老人たちよ、もっとふれいあませうと活動している、民生委員氏に遭遇しました
GGIさん、何を浮かぬ顔をしているのですが、ああカクカクシカジカなのですか、そんなことほっとけばどうにかなります、それより年末でもありますし、ひとつ気晴らしに「もちつき」でもしませんか?
もちつき?!あのペッタンペッタンやるやつですか?なんかネコに小判、GGIに餅つきの感がしないでもありませんが・・・
何をグダグダ言ってるのですか、とにかく、今度の日曜日、自治会の集会所、庭でやります。GGIさんもいらっしゃい。いえいえ、GGIさんはペッタンペッタンやらないでも結構、見物してればいいのです、できあがったお餅を食べさせてあげます、まだ参加申し込みした人が少ないので枯れ木も山のニギワイですから、ぜひ来てください。おカネなんかいりません、手ぶらで結構です
あの~、私は枯れ木なのでせうか?
あっ、これは失礼、まあ難しいこといわないで、とにかくにぎやかしに来てくださいよ
かようなしだいで昨日の日曜日、お昼前、GGIは餅つき会場へと出かけました。餅つきの現場を目撃するのはまことに久方ぶり、この前はいつ目撃したのか、記憶がありませぬ。ですからお餅つきの手順や手法というものもほとんど知りませぬ。
集会場に庭にはブルーシートのうえに餅つきの臼が二つ、町内の○○さんと△△さんから借りてきたそうです。木の臼です。すでにもち米のご飯は炊きあがっているようです。
まずは、臼に熱湯を注いて汚れをとって臼を温めます、汚れがとれ温まりましたら、中のお湯を捨てます。このままでは濡れていて具合が悪いので、「GGIサン、そこのキッチンペパーで中のお湯のあとをキレイに拭き取ってください、そのくらいのことはあなたにもできるでせう」「はい、御意でございます」
次に一升入りの電気炊飯器で炊きあげてふかした、熱々のご飯のかたまりを臼に移します。「今日はどれだけつくのですか?」「昨年は8升でした、今年は一斗つきます」「えっ、そんなに!この臼、一回に一升でせう、臼が二つあるから五回ずつもつくのですか、そんなに誰がつくのですか」「GGIサン以外の方がつきます、ご心配なく、助っ人を用意しております」
みると40代の元気いっぱいの人物が二人、スタンバイしております。
餅をつく本格作業を開始する前に、臼に移されたご飯を杵でこね回して、ご飯の粒をつぶします。「GGIさん、杵でこね回すぐらいはできるでせう」「いえ、遠慮いたします」
臼の周りにたむろしていた何人かがご飯をこねまわします。そのあといよいよ餅つき開始、元気40代がつきはじめようとしましたが、一回つくたびにお餅をひっくり返すという重要な役割を担うオバサンとの話が難航・・・
ついたお餅にお湯をつけてひっくりかえすという難しくかつ危険な作業を担当するのは近くのお寺の御住職の奥さん、つまり坊守さん、このかた、もういい年だと思うのですがなかなか元気、身軽でポーズも決まっております。
このオバサン、ベテランのようであり、40代元気人物に注文をつけます。「ちょっとあんた、そんな私の正面なんかに立ったりしたらアカン、ヘタしたら私のカシコイ頭、ぶち割られてしまうやないの!もっとこっち、もっと私の近くに寄って…並んでいるぐらいの感じで立つぐらいでちょうどええのや」
かくして餅つき開始、思っていたよりも短時間で一升のもち米がどんどんお餅に変化していきます。GGIは熱心な作業をひたすら傍観していました。傍観しているだけですので寒風が身に沁みます・・・
かなりの量のお餅が完成しました。ひたすらみなさんの勤勉ぶりに感心しておりましら、餅をひっくり返す役目をしていた坊守さん、「GGIさん、せっかくきはったんやから、ブラブラばかりしていないので、あんたもちょっとついてみなさい」「オレが?」「そうです!」
弱ったなあと思っていましたら、近くにいた保育園児か小1ぐらいと思われる、お母さんに連れられて来た小さな女の子、「私、保育園でお餅、ついたことある。私、やりたい」「そうかあ、でもなあ、この杵、重い、子ども用やない、だからやっぱりこのサボリ・オッサンにやってもらおう」
仕方なしに、GGI、杵を手にしました。結構重い…振り上げると足もとが若干ふらつきそう・・・・しゃあないなあ、やってみるかと決意して、杵を持ち上げかまえましたら、この小さな女の子、「オッチャン、姿勢が悪い、腰が入ってない、保育園の先生、言うてはった、手やない腰が大切、姿勢がただしければ自然に手が動くって・・・なんでも生きていくうえには姿勢が大切なんやと先生言うてはった」
まったく余計なお世話、「うるさいガキやなあ、だまって見てろ」、「お母さん、ガキってなんのこと?」、「可愛い子供のことや」「ウソ!」「ほんとは餓鬼というのはなあ、お腹が空いて空いてたまらん子どものことや」、「私、お腹なんかまだ空いてない、そやからガキやない、オッサン分かってるかあ」
おガキさまの発言を無視して何回か杵を持ち上げ、振り下ろしておりますうちに足もとがグラグラ、これはヤバイと思った瞬間、振り下ろした杵が臼の縁に激突!
まわりにいた皆さんから冷笑を浴び、軽蔑のマナコにさらされてしまいました。
やれやれ、恥をかいてしまった、しまったなあと思いながら集会場の畳敷きの座敷にあがりましたら、元気印のベテラン主婦たちがたむろしておりました。
「GGIさん、ご苦労さん、お久しぶり、寒かったでせう、熱々のぜんざいありますよ、どうですか、つきたてのお餅、入っていますよ」「ありがとうございます。ぜんざいなんて久しぶりやなあ」
ぜんざいにはお餅はもちろんですが甘~いあずきもたっぷり、タップリすぎるぐらい入っております、「いやあ・・・このぜんざい、甘い、甘すぎるわあ、オレ、あんまり甘いのはアカンのや・・・」
そうしましたら、誰かにドーンと背中をたたかれました。犯人は近くにいた体格の優秀なオバサンです。「GGIさん、お久しぶり、元気にしてはる?」「見てはったでせう、GGIの餅つきぶり、アノ程度には元気や」
が申しました、
このおばさん、GGIが勝手にサザエさんと呼んでいる人物です。この人物、風貌はサザエさんふう、苗字はサザエさん一家の苗字と同じ、真面目で痩身のダンナは、いまは白髪が目立つもののマスオさんふう、それにカツオ君はいませんがかつてワカメちゃんとそっくりの、今は看護婦さんをしている娘がいるからです。
「GGIさん、ぜんざい甘すぎるなら、お口直しにつきたてのお餅食べはったら」と、まだふわふわのお餅を大きなお海苔に包んで手渡してくれました。心より感謝であります。
まことに美味でありました、つきたてのお餅がこんなに美味であるとは、はずかしながら、これまで知りませんでした
かくしてGGIの一生で初めてで(おそらく)最後のお餅つきを、みなさんのお情けにすがって終了することができ、日々是好日の一日となりました。
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・
今日の写真は餅つき風景を撮ったものです。よろしければクリックしてご覧になってくださいませ。
グッドナイト・グッドラック!