昨年12月19日の朝日新聞に以下のような記事が掲載されていました
《使用済み核燃料 中間貯蔵 / 共用案 むつ市長反発》
原発から出た使用済み核燃料を一時保管する青森県むつ市の中間貯蔵施設について、大手電力でつくる電気事業連合会は18日、青森県の三村申悟知事、むつ市の宮下宗一郎と相次いで面会し、電力各社で共同利用する検討に入りたいと伝えた・・・施設は東電と日本原電の共同出資によるもの…共同利用の案は、老朽原発を再稼動させる前提として、福井県から中間貯蔵施設の県外候補地を示すように求められていた関西電力を支援する狙いがある。電事連側は(前日の)17日に共同利用案の検討方針を梶山弘志経産相に報告していた・・・
このニュース、要するに関電が使用済み核燃料の中間貯蔵施設の候補地を示すよう何年も前から福井県知事に要求されているものの候補地が見つからず困っているため、電事連が国(経産相)による事前の了解の下に、関電に救いの手を差し伸べた・・・・しかし核のゴミ捨て場にされることを懸念し、東電と日本原電による施設が存在している(今年度に操業開始を予定している)下北半島のむつ市の市長が強く反発した、というものです。
同市長は「むつ市は核のゴミ捨て場ではない。全国の使用済み燃料の受け入れ先がなぜむつ市なのか。その必然性はない。全国で探すプロセスが全くないまま、共用化ありきの議論はできない。一方的に霞が関の決定を押し付けるようなことがあってはならない」とあらためて強い反発を示し、受け入れを否定していると、別の記事で報じられています。また青森県知事は「青森県を最終処分場にしない。そのなるような方向性が少しでもあれば徹底的にやる」と述べたとされていあす。
このニュースを読んでいまして、GGI、関電は中間貯蔵施設の候補地が未だに見つからないにしても、どうして関西から遠く離れた青森県の下北半島にあるむつ市の施設を利用しようとするんだ?わざわざそんな遠いところに、何やら不可解やなあ・・・と若干の疑問を感じました。
しばらくあれこれ考えておりましたら、鈍感なるGGIのオツムにある推理が心に浮かびました。そうかあ、原発から出る使用済み核燃料からプルトニウムを回収するために「再処理工場」なるものが、核燃料サイクルの中核施設とも言うべき再処理工場が、青森県は下北半島の六ヶ所村なるところに建設されている、だから、「ついでに核燃サイクルに関連した施設も再処理工場の近くに建設すれば、つまり下北半島あたりに集中的に建設すれば、何かと便利とちゃうか・・・」などと誰かが考えついたのかもしれない・・・・
かようなしだいで、青森県にはいったいどのような原子力発電の関連施設が存在しているのか、GGIは調べてみることにいたしました。調べると申しましたも、たいしてことを行ったわけではありません。青森県のホームページを見て見ましたら、ちゃんと「青森県の原子力関連施設」(2019年10月1日)と題された、下北半島の地図が掲載されていましたので、その地図を拝見させていただいただけであります。
そうしましたら、青森県の下北半島にはあの有名な霊場「恐山」があるだけではなく、原発(核)関連施設がワンサカ存在していることが分ってきました。
今日の写真はこの青森県のホームページを撮ったものです。クリックしてしかとご覧になってくださいませ。
この地図は原子力関連施設の簡単な名称が付されているだけのものです。この地図だけではどのような施設が存在しているのか、具体的なことが分かりにくいため、以下にもう少し詳しい説明や施設の正式名称などを付して説明しておきます。
下北半島の面積(1876㎢)はおよそ我が湖国・滋賀県(4017㎢)の半分、南北に約50キロメートル、東西に幅12~20キロほどの大きさの地域です。人口や約94000人、人口密度は50人/平方キロメートルですから、下北半島は過疎地といってもよいでありませう
以下に北端の大間村から南に向かって順番に原発関連施設について説明します。
【半島最北端の大間町】
大間原発:電源開発(Jパワー)のフルMOX型原発(建設中)。原発に使用される核燃料、その全量にウラン燃料ではなくMOX燃料(ウランの酸化物とプルトニウムの酸化物の混合物)を使用するタイプの原発。通常の原発ではMOX燃料が使用される場合でも部分的にMOX燃料が用いられるだけであるため、この原発は通常の原発よりもずっと大量のプルトニウムが消費されるが特徴。
【むつ市】
使用済み燃料の中間貯蔵施設:このたび共同利用の提案がなされた東電と原電の共同出資によよる施設(来年度に稼動予定)。再処理工場で処理に供されるまで一時的に保管するための施設。原発内にある使用済み燃料の保管プールが満杯になる場合に備えて、原発が立地されている場所以外に新たな保管場所を設けることが必要とされています。
旧原子力船関連施設:かつて原子力船「むつ」の母港が関根浜に設けられていました。原子力船は放射能漏れの事故を起こしたため、事故後に廃船処分されています。
【東通村】
東北電力東通原発:軽水炉(稼働停止中、審査待ち)
東電東通原発:軽水炉(建設中だったが工事中断、審査待ち)
二つの原発は隣接していると言ってよいほどの至近距離に位置しています。
【六ヶ所村】
・使用済み核燃料再処理工場。
再処理工場だけではなく、以下の関連施設が設けられています。
・日本原電のウラン濃縮工場(ウラン鉱石中のウランの含有量を核燃料として用いることがで きる程度にまで高めるための濃縮装置)
・低レベル放射性廃棄物埋設センター
・高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(再処理後に生じる高レベル放射性廃棄物をガラス 固化体にして、地下への最終処分に供されるまで保管しておく施設)
・MOX燃料工場(建設中:再処理により回収したプルトニウムとウランを用いてMOX燃料を製 造するための工場)
以上の説明からお分かりいただけるように、下北半島には三カ所に原発が立地されているだけではなく、さらに上述のような核燃料サイクル実現のための様々な原発関連施設が湖国・滋賀県の半分の広さに満たない狭い地域に設けられているのです。これだけ原発(核)関連施設が密集している地域は世界にも稀でありませう。
(青森県内の原子力関連施設のより詳細な説明は青森県のホームページに掲載されている「青森県の原子力行政」の欄をご覧になってください)
フランスのノルマンディー半島(コタンタン半島)も、ラアーグに再処理工場が存在しているだけはなく原発も存在しており、また半島先端のシェルブール港には仏海軍基地がありフランスの原潜の母港とされているなど、核関連施設があちこちに存在しています。このため、この地域の警備は厳重であるとされています。
福島原発事故以前、日本では約50基の原発が稼働していましたが、このことを知った米国人が「カリフォルニア州の面積(42万㎢)よりも狭い地域(37万㎢)に50基もの原発とはクレージー!」と驚いたという話がありますが、わが湖国の半分にも満たないわずか2000㎢足らずの下北半島にこれだけの核関連施設・・・とっくにクレージーを通り過ぎているというべきではないでせうか・・・
下北半島、原発(核)関連施設密集地帯・・・・
沖縄県には在日米軍基地が集中的に存在しており、沖縄が本土に復帰した後も長きにわたり基地の負担に人々が苦しんでいることはよく知られています。しかし、下北半島の六ヶ所村に再処理工場が建設されていることは知っていても、本州の北端、青森県にこれほど核関連施設が集中的に存在していることを、これまでGGIは知りませんでした。あなたはご存知だったでしょうか?。これらのさまざまな施設が下北半島に集中的に設けられていることにより核燃料サイクルを志向する現在の原発政策が国策として成り立っていることを知らない方々は少なからずおられるのではないでしょうか。
青森県は、下北半島は、核燃料サイクルにいつまでも固執することで福島原発事故の後も原発の維持・推進を図ろうとする日本の原発政策の命運を握っている存在なのです。このため、地方・地域の振興・活性化をエサに核燃料サイクルという国策を押し付けられた青森県・下北半島は、まさに「オキナワ化」している存在であると言っても過言ではないでありませう。
しかしながら、このような存在であるにも関わらず、核のゴミ捨て場となりかねない青森県・下北半島が全国の人々の注目を集め、その存在を十分に認知される機会はほとんどありません・・・「核密集地帯」とも言うべき下北半島は、片隅に追いやられ、その存在を無視されてるのです・・・・
GGIは下北半島に存在してるこれらの種々の原発関連施設のことを考えていて、あと足りない施設はひとつだけやなあ・・・足りないのは核弾頭の製造施設だけだやなあ、自前で核兵器を作るには・・・核兵器を保有するには、核武装するにはあと一歩なんだ・・・などと思ったりいたします、杞憂であるといいのですが・・・
核兵器製造のための施設はないものの、これだけの核関連施設が整えられていますので、日本は国際社会において「潜在的な核保有国」と見なされたりするのです
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・
グッドナイト・グッドラック!
《使用済み核燃料 中間貯蔵 / 共用案 むつ市長反発》
原発から出た使用済み核燃料を一時保管する青森県むつ市の中間貯蔵施設について、大手電力でつくる電気事業連合会は18日、青森県の三村申悟知事、むつ市の宮下宗一郎と相次いで面会し、電力各社で共同利用する検討に入りたいと伝えた・・・施設は東電と日本原電の共同出資によるもの…共同利用の案は、老朽原発を再稼動させる前提として、福井県から中間貯蔵施設の県外候補地を示すように求められていた関西電力を支援する狙いがある。電事連側は(前日の)17日に共同利用案の検討方針を梶山弘志経産相に報告していた・・・
このニュース、要するに関電が使用済み核燃料の中間貯蔵施設の候補地を示すよう何年も前から福井県知事に要求されているものの候補地が見つからず困っているため、電事連が国(経産相)による事前の了解の下に、関電に救いの手を差し伸べた・・・・しかし核のゴミ捨て場にされることを懸念し、東電と日本原電による施設が存在している(今年度に操業開始を予定している)下北半島のむつ市の市長が強く反発した、というものです。
同市長は「むつ市は核のゴミ捨て場ではない。全国の使用済み燃料の受け入れ先がなぜむつ市なのか。その必然性はない。全国で探すプロセスが全くないまま、共用化ありきの議論はできない。一方的に霞が関の決定を押し付けるようなことがあってはならない」とあらためて強い反発を示し、受け入れを否定していると、別の記事で報じられています。また青森県知事は「青森県を最終処分場にしない。そのなるような方向性が少しでもあれば徹底的にやる」と述べたとされていあす。
このニュースを読んでいまして、GGI、関電は中間貯蔵施設の候補地が未だに見つからないにしても、どうして関西から遠く離れた青森県の下北半島にあるむつ市の施設を利用しようとするんだ?わざわざそんな遠いところに、何やら不可解やなあ・・・と若干の疑問を感じました。
しばらくあれこれ考えておりましたら、鈍感なるGGIのオツムにある推理が心に浮かびました。そうかあ、原発から出る使用済み核燃料からプルトニウムを回収するために「再処理工場」なるものが、核燃料サイクルの中核施設とも言うべき再処理工場が、青森県は下北半島の六ヶ所村なるところに建設されている、だから、「ついでに核燃サイクルに関連した施設も再処理工場の近くに建設すれば、つまり下北半島あたりに集中的に建設すれば、何かと便利とちゃうか・・・」などと誰かが考えついたのかもしれない・・・・
かようなしだいで、青森県にはいったいどのような原子力発電の関連施設が存在しているのか、GGIは調べてみることにいたしました。調べると申しましたも、たいしてことを行ったわけではありません。青森県のホームページを見て見ましたら、ちゃんと「青森県の原子力関連施設」(2019年10月1日)と題された、下北半島の地図が掲載されていましたので、その地図を拝見させていただいただけであります。
そうしましたら、青森県の下北半島にはあの有名な霊場「恐山」があるだけではなく、原発(核)関連施設がワンサカ存在していることが分ってきました。
今日の写真はこの青森県のホームページを撮ったものです。クリックしてしかとご覧になってくださいませ。
この地図は原子力関連施設の簡単な名称が付されているだけのものです。この地図だけではどのような施設が存在しているのか、具体的なことが分かりにくいため、以下にもう少し詳しい説明や施設の正式名称などを付して説明しておきます。
下北半島の面積(1876㎢)はおよそ我が湖国・滋賀県(4017㎢)の半分、南北に約50キロメートル、東西に幅12~20キロほどの大きさの地域です。人口や約94000人、人口密度は50人/平方キロメートルですから、下北半島は過疎地といってもよいでありませう
以下に北端の大間村から南に向かって順番に原発関連施設について説明します。
【半島最北端の大間町】
大間原発:電源開発(Jパワー)のフルMOX型原発(建設中)。原発に使用される核燃料、その全量にウラン燃料ではなくMOX燃料(ウランの酸化物とプルトニウムの酸化物の混合物)を使用するタイプの原発。通常の原発ではMOX燃料が使用される場合でも部分的にMOX燃料が用いられるだけであるため、この原発は通常の原発よりもずっと大量のプルトニウムが消費されるが特徴。
【むつ市】
使用済み燃料の中間貯蔵施設:このたび共同利用の提案がなされた東電と原電の共同出資によよる施設(来年度に稼動予定)。再処理工場で処理に供されるまで一時的に保管するための施設。原発内にある使用済み燃料の保管プールが満杯になる場合に備えて、原発が立地されている場所以外に新たな保管場所を設けることが必要とされています。
旧原子力船関連施設:かつて原子力船「むつ」の母港が関根浜に設けられていました。原子力船は放射能漏れの事故を起こしたため、事故後に廃船処分されています。
【東通村】
東北電力東通原発:軽水炉(稼働停止中、審査待ち)
東電東通原発:軽水炉(建設中だったが工事中断、審査待ち)
二つの原発は隣接していると言ってよいほどの至近距離に位置しています。
【六ヶ所村】
・使用済み核燃料再処理工場。
再処理工場だけではなく、以下の関連施設が設けられています。
・日本原電のウラン濃縮工場(ウラン鉱石中のウランの含有量を核燃料として用いることがで きる程度にまで高めるための濃縮装置)
・低レベル放射性廃棄物埋設センター
・高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(再処理後に生じる高レベル放射性廃棄物をガラス 固化体にして、地下への最終処分に供されるまで保管しておく施設)
・MOX燃料工場(建設中:再処理により回収したプルトニウムとウランを用いてMOX燃料を製 造するための工場)
以上の説明からお分かりいただけるように、下北半島には三カ所に原発が立地されているだけではなく、さらに上述のような核燃料サイクル実現のための様々な原発関連施設が湖国・滋賀県の半分の広さに満たない狭い地域に設けられているのです。これだけ原発(核)関連施設が密集している地域は世界にも稀でありませう。
(青森県内の原子力関連施設のより詳細な説明は青森県のホームページに掲載されている「青森県の原子力行政」の欄をご覧になってください)
フランスのノルマンディー半島(コタンタン半島)も、ラアーグに再処理工場が存在しているだけはなく原発も存在しており、また半島先端のシェルブール港には仏海軍基地がありフランスの原潜の母港とされているなど、核関連施設があちこちに存在しています。このため、この地域の警備は厳重であるとされています。
福島原発事故以前、日本では約50基の原発が稼働していましたが、このことを知った米国人が「カリフォルニア州の面積(42万㎢)よりも狭い地域(37万㎢)に50基もの原発とはクレージー!」と驚いたという話がありますが、わが湖国の半分にも満たないわずか2000㎢足らずの下北半島にこれだけの核関連施設・・・とっくにクレージーを通り過ぎているというべきではないでせうか・・・
下北半島、原発(核)関連施設密集地帯・・・・
沖縄県には在日米軍基地が集中的に存在しており、沖縄が本土に復帰した後も長きにわたり基地の負担に人々が苦しんでいることはよく知られています。しかし、下北半島の六ヶ所村に再処理工場が建設されていることは知っていても、本州の北端、青森県にこれほど核関連施設が集中的に存在していることを、これまでGGIは知りませんでした。あなたはご存知だったでしょうか?。これらのさまざまな施設が下北半島に集中的に設けられていることにより核燃料サイクルを志向する現在の原発政策が国策として成り立っていることを知らない方々は少なからずおられるのではないでしょうか。
青森県は、下北半島は、核燃料サイクルにいつまでも固執することで福島原発事故の後も原発の維持・推進を図ろうとする日本の原発政策の命運を握っている存在なのです。このため、地方・地域の振興・活性化をエサに核燃料サイクルという国策を押し付けられた青森県・下北半島は、まさに「オキナワ化」している存在であると言っても過言ではないでありませう。
しかしながら、このような存在であるにも関わらず、核のゴミ捨て場となりかねない青森県・下北半島が全国の人々の注目を集め、その存在を十分に認知される機会はほとんどありません・・・「核密集地帯」とも言うべき下北半島は、片隅に追いやられ、その存在を無視されてるのです・・・・
GGIは下北半島に存在してるこれらの種々の原発関連施設のことを考えていて、あと足りない施設はひとつだけやなあ・・・足りないのは核弾頭の製造施設だけだやなあ、自前で核兵器を作るには・・・核兵器を保有するには、核武装するにはあと一歩なんだ・・・などと思ったりいたします、杞憂であるといいのですが・・・
核兵器製造のための施設はないものの、これだけの核関連施設が整えられていますので、日本は国際社会において「潜在的な核保有国」と見なされたりするのです
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・
グッドナイト・グッドラック!