UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

たった一枚の紙切れを手に入れるのに1年半・・・・

2015-09-22 01:50:41 | 日記

今日はあまり面白い話ではありません、少々やっかい、でも放置しておくわけにはいかない話です、一昨年(2013)、湖国の某河川敷に福島原発事故で放射能に汚染された木くず(木材チップ)が悪質な業者により不法投棄されていた事件の顛末記と申しますか、その後の展開に関連した話です、ややこしい退屈な話でありますがよろしければおつき合いください

 これまで、この問題についてGGIはこのブログにすでに何度か書いてますが、最大の問題はこの汚染木くずが湖国から撤去されたのちどうなったのか、いまどういう状態でどこに存在しているのかということが未だに全く不明であるということです、環境先進県などと言われる、湖国と称されるところのわが滋賀県が情報を一切公開せずに秘密にしてきたためです、

 「卒原発」なるものを唱えている当時の嘉田由紀子知事が「木くず」の撤去先など、その行方について一切秘密にするよう指示していたからです。この点に関して、同知事は昨年五月、支援団体の集まりの席上で、「(搬出先などを)明らかにすれば億単位の損害賠償を請求されかねないから秘密にした」とまことにヌケヌケとその理由を述べています(2014511付け京都新聞)。知事のこの言動は、たとえ現行の法規には明瞭に違反してはいなくとも、原発事故以後の日本の社会では社会的に容認されない何やらインチキな方法で、この木くずをどっかへ処分してしまった疑いが大きいことを示唆しています、「卒原発」知事にしてはまことにリッパすぎる行為であります

 県は市民の通報などにより不法投棄されているのを発見されしてから県外へ撤去するまでの過程の大半を秘密にしていましたから、GGIは当初から、県は最終的にこの汚染された木くずをどのように処分したか、うやむやにするつもりではないかと睨んでおりました

 このため木くずの撤去作業が行われていた昨年の1月に、「県は適法に処理すると主張しているが、そのことを証明する情報を公開しなさい」という情報公開請求を行い、県外への撤去が終了した後にも「適法に処分したことの証拠を公開しなさい」と求めてきました。

 様々な公文書の公開請求を行ったのですが、請求した文書のひとつは搬出先においてこの木くずの処理に関わったとされる産廃処理業者の処理施設設置許可証などです、この許可証は処理施設が存在している自治体の首長が発行することになっています。したがって、この文書が公開されれば、産廃処理業者の名前と処理施設が設置されている自治体の名前が明らかになります、つまり搬出先が明らかになります

 しかしながら、県はGGIが公開請求した情報のほとんどを非公開として秘密を貫き通そうとしました。産廃処理業者の利益を害しかねないとして、処理業者の名前など、公開することを県はいっさい拒否しました、このため昨年の一月末に、GGIは県情報公開条例の定めに則って知事に対して異議申立てを行いました

 異議申立てを行ったのちの情報公開制度の手続きはやっかいで時間のかかるものでありますが、説明しても退屈なだけでありますので省略、一足飛びにその結果どうなったのか、結論を申し上げます

 このGGIの申立てに対して、県の情報公開審査会は去る8月の半ば、「設置許可証の発行者を公表しても処理業者が特定されるわけではないから、すくなくとも設置許可者は公開すべきである」とする答申を、昨夏就任した新知事に対して示しました

 答申を受けた知事は30日以内に情報公開審査会の答申に従うか否かの決定を下さなければなりません、その期限は916日でありました、この期限を知っていた新聞記者数人から事前に取材の申し入れがありました

 当日の午後、県の情報公開の担当者から電話で連絡がありました、知事が決定を下したので決定書を今日送付するとのことでした、設置許可証を発行した自治体の首長の名前を公開するのかと問いましたら、イエスと答えましたので、じゃあ自治体の名前を教えろと申しましたら、電話で申し上げることはできませぬ、公開された文書を見に来てください、とまことに横柄なことを申しました

 マスコミ諸氏を待たすわけにはいきませぬので、GGI、県庁へ出かけました、県の担当者は、処理業者名などを黒塗りにした、設置許可証を発行した自治体とその首長の名前だけが黒塗りにされていない紙切れ一枚を示しました 

今日の写真はこの紙切れ、産廃処理視閲設置許可証を撮ったものです、クリックしてご覧いただければ幸いです

 写真をご覧いただければ分りますように、放射能に汚染されている木くずの搬出先は群馬県の前橋市でありました、この紙切れ一枚を手にいれるのに一年半をも要しました・・・・

 GGIはすぐにこの紙切れのコピーをたくさんとり、取材にきた記者に見せて説明し、記者クラブに行ってばら撒きました

 やれやれ、一仕事終わりと思って夕方、庵への帰途につきましたら、直接取材に来なかった記者諸氏から次々に電話、なかでも湖国のNHKさんが張り切っておりました、新聞報道は翌日になりますが放送なら今日中に報道できるからです、二人の記者が何度も電話してきました

 GGIさん、お手数かけますが、なんとか今日中に報道しますから、午後6時半のローカルニュースは無理でも午後9時前のニュースには・・・・新安保法制の審議が大詰めにきていますので、それに喰われてしまうかもしれませんが、なんとか午後9時前のローカルニュースに、それがだめなら午後11時前の近畿のローカルニュースには突っ込みますから・・・」

 NHKは約束を守りました、「搬出先を隠し通してきた滋賀県の責任は重い。これをきっかけに事件に関係した木くずがどこに拡散したか、全容が明らかになることを望む」ほぼ正確にGGIの言ったことを伝えておりました(でも、卒原発で有名になった前知事の嘉田氏の責任に触れておいたのですが、省略しておりました)、ところが県のほうはNHKにたいしてイケシャアシャアと何と「風評被害につながるとして公開しなかった(県の)判断は正しかった」などと開き直っておりました

 当然ながらこのニュースは前橋市に飛び火、翌17日、NHKの前橋放送局や毎日新聞(群馬版)や東京新聞などが報じました

 ところが、NHK前橋放送局の報道によれば、前橋市当局は17日に行った記者会見で、わが湖国の滋賀県と口裏を合わせて「不法投棄された大量の木くずは昨年2月までに持ち込まれ、ほかの木くずとともに破砕処理などが行われたあと、市外へ売却された・・・木くずは法律に基づいて適正に処理されたと認識している、処理業者の名前は公表しない」と説明したとされています

 前橋市を直接取材した某氏の記者は後日、「行政というのはどこでも腐っているなあ・・・」と慨嘆しておりました

 かようなしだいで、汚染木くず問題はまだまだ未解決です、でもこの問題に関しては、不法投棄を行った業者の裁判記録(捜査資料)を開示するよう求めている人物がいますので、その結果しだいでは、さらに新たな展開が期待できるかもしれません

 また折をみまして、続報を掲載するかもしれません

 グッドナイト・グッドラック!


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