UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

まだまだ原発をつくるぞお!

2018-05-24 01:21:43 | 日記
中国電力は去る2月21日に、福島原発事故以前に着工していた島根原発3号機の稼働を申請することに決定しました。このことを新聞で知ってGGIは、「原発事故後に、よりによって県庁所在地(松江市)で新たに原発を稼動させようとするとは何事だ」などと、新たに建設されたこの原発の稼働に反対する一文を2月22日の日記に書きました

そして昨日5月23日、朝日新聞が「中国電力は22日、建設中の島根原発3号機(出力137万キロワット)の稼働に向けた事前了解を立地自治体(松江市と島根県)に申し入れた」と報じていました。事前に地元の同意が得られたら、稼動に向けて原子力規制委員会への申請など法的手続きに入るということです。

規制員会の審理に合格したならば、東日本大震災・福島原発事故後初の新たな原発の稼働ということになります。あの原発事故の後、GGIだけではなく多くの人々は、新たに原発が建設され稼動されるに至るような事態が生じるとは考えてもいなかったのではないかと思います。それがいつのまにかこの有様・・・・

福島原発事故の後に国が策定した「エネルギー基本計画」には、規制委員会の審理に合格した既存の原発を主要電源として再稼働させ、2030年代に原発への依存率を20%程度に維持するということは盛り込まれていたものの、原発の新設や増設、建て替えの必要性にはまったく触れていませんでした。また、現在策定されつつありいずれ閣議決定される新たなエネルギー基本計画においても、新増設・建て替えの必要性に触れる文言は明記しない方針であるとされています。

それにもかかわらず、実際には新たな原発が建設され、電力会社は稼動に向けて動いているのです。これでは「エネルギー基本計画」はだまし討ちみたいなものです。原発の新増設などにまったく触れずにいながら、実際には新たな原発を認めるというのでは、「エネルギー基本計画」は詐欺同然というべきでありませう。

少なくとも、福島原発事故以前に計画され現在建設中の原発については、安全対策などの条件を満たしていれば許可するということを基本計画に明確に記すべきです。それが公正なやり方というものです。明記すれば強い反対にあうかもしれないから、明記するのは避けて曖昧にしておいて、実質的に新原発はOKという、まことに姑息かつ欺瞞的なやり方と言わざるを得ません。既成事実を積み重ねることで、原発事故後の原発の新増設を実質的に公認してしまおうというのでありまう。

現在建設工事が進められている原発は島根原発3号機のほかに二つあります。すなわち、Jパワー(電源開発株式会社:財務大臣と9電力会社が株主の特殊会社)が青森県大間にMOX燃料のみを用いるという世界に前例のない新原発を建設中であり、また東電が青森県東通に1号機を建設中です。これらの原発が完成すれば、島根原発3号機と同様におそらく規制委員会の審理を経て稼働することになるでありませう。

これらの原発の他に、未だ建設工事には入っていないものの、福島原発事故以前に計画され準備段階のある新原発は全国で9基もあります。すなわち、建設工事中のものと計画段階にあるものをあわせると、全国で実に13基にも達しているのです。たとえば敦賀原発3・4号機の場合は、福島原発事故がおきたときには用地の整備はすでに終わっており、周辺の関連自治体に補助金の一部が支払われていました。

この13基の原発については、詳しくは今日の写真をご覧になってください。昨5月23日の朝日新聞の記事に掲載されていた図を撮ったものです。△は現在工事中のもの、青い△は計画・準備段階にあるもの、□は既存の原発、オレンジ色の□は再稼働された既存の原発です。

これまでに原発事故後に再稼動されるに至っている既存の原発は合計8基ですが、これを上回る数の原発が今後建設され稼動することになる可能性が存在しているのです。なんということでありませうか。何のための「エネルギー基本計画」なのでせうか・・

大手電力会社や業界団体の電気事業連合会は、そして政府も、将来の新増設や建て替えに供えているのです。将来的に既存の原発の廃炉時期が次々に近づくために、あいもかわらず原発に頼ろうとしているのです

福島原発事故の反省など微塵もありません。「福島原発事故のことなんか気にするな、まだまだ原発をつくるぞお!」というわけです。

世界は再生可能エネルギーに向かっており、その発電コストも原発よりも安くなろうとしているというのに、世界に背をむけて、何の目途もないまま行けるところまで行こう・・・みんなでつくれば恐くない、これは「グループシンク」(集団浅慮)の典型に他なりません。

こんなデタラメをしていては、バチが当たらない方が不思議というものです

たとえ大きな経済的損失を伴おうとも、建設中の原発も含めて、新たな原発建設計画をすべて中止すべきです。それがもう一度大事故が起きるのを防ぐ唯一の確実な方法です。

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!

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