UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

あなたは幸せですか、なんていきなり聞かれてもなあ・・・

2017-08-30 01:43:41 | 日記

世の中、毎日いろいろなニュースがあふれておりますが、ときたま、エッ、ほんとうなの?と思わず目を疑うような記事が新聞に掲載されていることがあります。当世風に申しますと、えっ、これガセじゃないの、フェイクじゃないのと叫びたくなるようなニュースです

先の大戦では、日本軍の最高統帥機関であるとされた「大本営」は戦に敗けているのにあたかも連戦連勝しているかのようにウソだらけの発表ばかりしていたため、政府の発表はすっかり信用を失い、政府が何かもtっともらしく発表しても、あれは大本営や、大本営、大ウソやなどと揶揄され軽蔑されたものでした。

8月27日の朝日新聞にも「えっ、ほんとか?これ大本営じゃないの!」と思わせる記事が掲載されていました(他の新聞でも報じられていました。)

記事の見出しは、

《生活に「満足」73.9% 過去最高 内閣府世論調査》

今日の写真はこの記事を撮ったものです。読みにくいのですが、デジタル版の記事が以下のサイトに掲載されていますのでよろしければご覧ください。

http://www.asahi.com/articles/ASK8T7GG7K8TUTFK01R.html

この記事によりますと、内閣府が26日に発表した世論調査の結果では、現在の生活に満足していると答えた人は、前年より3.8ポイント増えて73.9%にも達しており、過去最高だそうであります

すごいですねえ・・・GGIはこの数字にびっくりしてしまいました。なんと日本人のおよそ4人に3人は今の生活に満足していることになります!あなたは信じますか?GGIには信じられませぬ・・・・

もしこれが本当であるとすると、日本人の圧倒的多数は現在の生活に満足しているのですから、現政権は世界にも稀にみる善政を施していることになります。日本人の圧倒的多数は現在の生活に満足しているのですから、当然ながら日本人の大半はとても幸せであるということになります

そのむかし、仁徳天皇は民のかまどから煙が立っていないのを目にして心配し、徴税の中止や減税という善政を施し、その結果民の生活は豊かになったという話がありますが、平成の民の大多数がこのように日々の暮らしに満足しているですから、現政権は仁徳天皇に劣らぬ稀なる大善政を行っていることになります。

ですから、安倍政権はどうのこうのとか、政権交代がどうのこうのというのはまったく的外れということになります、とやかく言うのはとんでもないことです、国民はこの善政が末永く続くことを祈るべきです、祈らない者はバチあたり、国賊であります

ところで、国連は3月20日を「世界幸福デー」なるものに定めております。このような結構な日が設けられていることをGGIは全く知らなかったのですが、この世界幸福デーに合わせて国連は毎年世界の155カ国を対象とした幸福度ランキングなるものを発表しています。

内閣府の調査で上記のように日本人の大半が暮らしに満足していることになっておりますので、2017年の幸福度ランキングにおいても日本はさぞかし上位を占めていることであろうとGGIは大期待いたしました。しかし、まことに残念ながら、日本のランキングは155カ国中52位、上位を占めているのは北欧諸国でした。このランキングにおける日本の位地から判断しますと、日本人はすくなくともいわゆる先進国のなかではそれほど幸福ではなさそう、ということになりそうです。

2017年の幸福度ランキングの内容については以下のサイトをご覧ください。

http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/21/world-happiness_n_15505470.html

ところで、上記の内閣府の生活満足度の調査結果と国連の幸福度ランキングの結果とのあいだに何故このような大きな乖離が存在しているのでありませうか

いろいろな理由が考えられます。その一つは内閣府の調査結果はいわゆる「大本営」ではないかということです。内閣支持率についての世論調査で、現政権支持を標榜するメディアにおける支持率が高く、現政権に批判的なメディアにおける支持率が低いという傾向があることは良く知られていますが、この種の世論調査にはどうしてもある種のバイアス(偏り)が存在していますから、意図的にバイアスをかけて「大本営発表」を行うことは可能です。ですからこのたびの内閣府の調査結果が大本営である可能性は否定できまぬ。しかし確たる証拠があるわけではありませんので、簡単に断言することはできません。

それよりもGGIが気になりますのは、このような類の質問、たとえば「あなたは今の生活に満足していますか?」とか「あなたは幸せですか?」あるいは「あなたの暮らしは中流ですか、下流ですか、それとも上流?」などという判断基準が漠然としている直截なる質問に答えることは多くの日本人は苦手とするのではないかということです。

英語では Are you happy?などと言ったりしますが、日本人が日常会話で「あなたは幸せですか」などと聞いたりすることはまずありません。ですから、もしそんなことを聞かれるようなことがあったら思わず答にとまどうのではないでせうか

GGIも一度、外国人に「日本って経済大国と言われたりするけど見かけ倒しで君らが思っているほど豊かな国やない、民は日々の暮らしに苦労しているのや」と説明しましたら、「わかった、ところでAre you happy?」と聞かれておおいに困惑したことがあります

「えっ、何?幸福かって?そやなあ・・・さあ、どうなんやろ、まあ不幸かといわれたら不幸というほどではないし、それなら幸福かと言われてもなあ・・・まあなあ・・・これで不幸や言うたら罰があたりそうやし・・・だから、どちらかと言えば幸福かもしれんなあ・・・」

つまり、このような質問には即座に明確に答えることができないものの、結果として相手の質問を肯定する形になってしまうのではないか、というのがGGIの体験と種々の観察結果に基づく私的見解であります

日本人の場合、このような質問にたいして「はい、私は幸福です」とか「いいえ、私は不幸です」とはっきり答えることもまずないものと思われます。でも多くの場合、つい質問者の立場、気持ち、思惑などを忖度してしまって、機嫌を損ねないように肯定的な答をしてしまうのです。「そやなあ・・・はっきりとは言えんけど・・・まあ幸せなほうかなあ」

この内閣府による生活の満足度調査にさいしても、回答者の大半において質問者に対する上記のような忖度作用が強力に働いたのではないかというのがGGIの考えです。この調査は個別に面接して行われたとされていますので、回答者はわざわざ面接にやってきた調査員をまえにして、忖度すべくいろいろ考えたのです

「今の生活に満足しているかっていきなり聞かれてもなあ、満足なんかしてません、なんて答えて調査員さんをあまりがっかりさせてもあかんし・・・そうかといって、ハイ、もちろん満足してますなんていえるはずないしなあ・・・どう答えたらええやろ・・・・まあ、いろいろありますけど、一応は満足しているというか、あまり大きな不満ははいまのところないというか・・・・まあ、結局は満足しているということになるでしょうね・・・・」

調査員はこのような答を耳にして、調査用紙に、この回答者はいまの生活に満足していると記録するのです、その結果国民の約74%もが今の生活に満足しているという《大本営発表》になったというのがGGIの考察結果であります

これはGGIによるデタラメな推測ではありませぬ。いつのことであったか忘れたのですが、「あなたの暮らしは中流であるか、下流であるか、上流であるか」という質問を内容とする調査が行われ、その結果、もう中産階級がなしくずしに崩壊しつつあるにもかかわらず、圧倒的多数の人が「自分は中流である」と答えたということがあったのです。

この質問に対して、下流か下流の近くに位置する人は「自分は下流であると答えるのはなんだかカッコわるいしなあ、まあ中流の下、一応中流ということにしておこう」と考え、上の下あるいは上流に近い人は「自分で上流と言うのもなんやしなあ、上流と胸をはれるほどではないし・・・まあここは中流にしておいたほうが無難やろ」と考える人が多かったため、圧倒的多数の日本人は自分が中流であるという認識しているという結果をもらしたのであろうというのがGGIの推測であります

ところでみなさん、あなたは幸せですか?

なもあみだぶ、なもあみだぶ、なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!