昨日は雨の一日でした。午後から強い雨になりました。いつもは湖の彼方に見える比叡や比良の山並みも雨にかき消されていました
今日の写真は激しい雨に沈むわが淡海です。よろしければクリックしてご覧くださいませ
灰色一色の湖を眺めておりましたら「城ケ島の雨」という歌を思い出しました。作詞は北原白秋です。
雨はふるふる 城ヶ島の磯に
利休鼠の雨がふる
雨は真珠か 夜明けの霧(きり)か
それともわたしの 忍び泣き
舟はゆくゆく 通り矢のはなを
濡れて帆上げた ぬしの舟
ええ 舟は櫓でやる 櫓は唄でやる
唄は船頭さんの 心意気
雨はふるふる 日はうす曇る
舟はゆくゆく 帆がかすむ
この歌、歌詞からはどちらかといえば静かな曲のようにGGIは感じるのですが、著名なオペラ歌手、あの藤原義江氏が朗々と見事なテノールで歌い上げるの耳にしますと、城ケ島はどうやら豪雨のようだとGGIはアホなことを思ってしまいます
藤原義江氏といえば、いつであったか、ずいぶん以前のことですが、あるラジオ番組で彼が語っていたエピソードを思い出します
藤原氏曰く「あのねえ、《からたちの花》という歌があるでしょう。あれを詠っていると、つい途中から《この道》にいつのまにか変わってしまうのですよ。からたちの花が咲いたよ、ああ、そうだよ、あかしあの花が・・・などとなってしまうんだ」
藤原氏、なかなか正直で愉快な方であります
参考に。「からたちの花」と「この道」の歌詞を以下に引用しておきます。
からたちの花 (作詞:北原 白秋、作曲:山田 耕筰)
からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ
からたちのとげはいたいよ
青い青い針のとげだよ
からたちは畑の垣根よ
いつもいつもとおる道だよ
からたちも秋はみのるよ
まろいまろい金のたまだよ
からたちのそばで泣いたよ
みんなみんなやさしかったよ
からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ
https://www.youtube.com/watch?v=5tq6jNCeZig
歌詞:北原白秋『この道』
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
あかしやの花が咲いてる
あの丘はいつか見た丘
ああ そうだよ
ほら 白い時計台だよ
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
お母さまと馬車で行ったよ
あの雲もいつか見た雲
ああ そうだよ
山査子(さんざし)の枝も垂れてる
グッドナイト・グッドラック!