昨日の日記のなかで詩をひとつ紹介しましたが、今日もまたある詩を紹介いたします。
川崎洋という詩人(1930-2004)の作品です。なかなかユーモアあふれるわかりやすい詩を作る人でありました。GGIも好きでこの詩人の詩集を持っていたのですが、行方不明
今日紹介するのは「海で」という詩です。川崎氏の作品のなかでGGIが一番気に入っている詩の一つです。でもずいぶん以前、おそらく三十年以上前に読んだ詩でありますので、部分的にしか思い出せません。このためネットのお世話になりました。
海で
川崎洋
今年の夏 ついこのあいだ
宮崎の海で 以下のことに出逢いました
浜辺で
若者が二人空びんに海の水を詰めているのです
何をしているのかと問うたらば
二人が云うに
ぼくら生まれて始めて海を見た
海は昼も夜も揺れているのは驚くべきことだ
だからこの海の水を
びんに入れて持ち帰り
盥にあけて
水が終日揺れるさまを眺めようと思う
と云うのです
やがて いい土産ができた と
二人は口笛をふきながら
暮れかける浜から立ち去りました
夕食の折
ぼくは変に感激してその話を
宿の人に話したら
あなたもかつがれたのかね
あの二人は
近所の漁師の息子だよ
と云われたのです
(http://ignis.exblog.jp/3331513/などから引用しました。
説明はまったく不要でありませう。この若者たち、なかなかユーモアあふれる優秀なるウソつきであり、GGIとしましては若者に表彰状をあげたいくらいであります。
もちろん、この詩自体が創作と言う名のウソかもしれませんので、作者の川崎洋氏にも盛大なる拍手喝采を贈りたいと思います
GGIもひごろから上等のウソをつくべく努力はしているのですが、人徳と教養がまだまだ足りないのでありませうか、なかなかうまくいきませぬ(でも、あの風力自動車のハナシはウソなんかでは決してありませぬ。どうか誤解なされらぬようお願いたいします)
川崎洋氏の詩、これまでにもこの日記で紹介したことがあるかもしれないと思って調べてみましたら、やはり一度紹介しておりました。「イルカ」という詩です。読んでもいいよと思われる方は以下のサイトをご覧くださいませ
http://blog.goo.ne.jp/ugugggi/d/20150507
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