ちかごろは、魚屋さんをほどんど目にしなくなりました。サカナ君たち、鮮魚さんたちの姿を目にするのはたいていはスーパーの魚貝類売り場です。
でもスーパーではサカナ君たちの遺体はは無残にバラバラに切り刻まれて切り身などで売られていることが多いため、干物はともかく、全身姿で売られていることはそう多くはありませぬ。たまに旬のサンマ君などが山積みされて売られているのは目にいたしますが
でもGGI、たまにサカナ君の全身姿の遺体が何匹も並べらえているのを目にしますと。ついサカナ君たちの最後の表情が、とりわけサカナ君たちの目の表情が気になってしまいます。
売り場に並べられたサカナ君達、一匹残らず全員が白目をむくと申しますか、大きく目を見開いて、まん丸の黒目をしっかり剥いて、横たわっております
あのちっちゃなチリメンジャコ君たちでさえ、あまり小さいのでどこに白目があるのは定かでありませんが、しっかりと目を見開いており、その証拠にチリメンジャコ君の黒目を意味している黒い点がチリメンジャコの遺体の山のあちこちに点々と存在しております。
このようなサカナ君たちの最後の姿を目にしますと、GGIは思わず、サカナ君たちはなぜ一匹の残らず最後の瞬間に大きく目を見開いているのだろうと思ってしまいます
「おい、サカナ君たちよ、ちょっとお聞きしたいのですが、君たちどうして最後の瞬間に目をそんなに大きく見開いているのですか?」
「誰かと思ったらイチャモン名人のGGIか、オッサン、そんなヘンなこと聞くなよ」
「ヘンなことではありません。真実を追求するGGIにとりましては大切なことです」
「真実の追及?まあ、そGGIにとっての真実なんてどうでもいいけことだけど、それはまことに愚問、GGIはそんな簡単なこともわからんのか?」、
「これはご挨拶ですねえ、わからないこともないのですけれど、君たち何かにとてもびっくりしたので、そのように大きく目を見開いているのですか?」
「そうや、オレたち、のんびり仲間たちと遊泳をして人生を楽しんでいる最中に、ニンゲンなんていうケッタイではた迷惑なイキモノに一網打尽にされるとは思ってもいなかったんや、それで想定外の事態に驚いて、こんな最後を遂げることになるとは思ってもいなかった、まことに残念無念の極み、白目をむかざるを得ないのや、わかったかGGI!」
「ふ~ん、それなら君たちは、サカナ君たちは、人間を怨んでいるのですか?」
「あたりまえや、アホな人間に喰われて一生を終えるなんて最低、これ以上無念なことなんかあろうか、いやありはしない・・・」
「何を気取ったもの言いをしているのですか。でも人間、アホなやつばっかりとは限りませんよ、カシコイ人間もいます。そういう人間に喰われる場合は、君たちはそれほど残念無念ではないのじゃないですか?」
「GGIのオッサン、何が言いたいのや、自分は賢い人間であると言いたいのか、オレに喰われるサカナは光栄にえと言いたいのか」
「いや、GGIはきわめて謙虚な人間でありますから、そこまでは申しませぬが・・・」
「オッサン、どこが謙虚やねん、毎日々々、どうでもエエ、謙虚とは程遠いことを書き散らしているくせに」
「それは事実とは若干異なるようですが・・・でもですねえ、GGIは白いご飯にチリメンジャコさんたちをふりかけて食べるときは、チリメンさんの気持ちをおもんばかって、《ごめんよ》と謝ってから食べることにしているのですよ
「またまた、見え透いたウソを言ったりして・・・そういう良い子ぶる人間が一番やっかいなんや、もう、ヘンな質問なんかしないでサッサと消え失せろ!」
今日の写真は白目をむいて横たわっているハタハタクンたちです(新聞に載っていた、競にかけられるのを待っているハタハタクンたちの写真を撮ったものです、よろしければクリックしてご覧になり、無念の思いで横たわっているハタハタ君たちに何か鎮魂の言葉をかけてやってくださいませ
グッドナイト・グッドラック!