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海外の都市紹介、 その5の4 『アムステルダム』

2006年03月16日 | 海外の都市の紹介
世界遺産認定の、キンデルダイクの風車群をご紹介します。
ロッテルダムとドルトレヒトの中間を流れるノルド川沿いの町がキンデルダイクです。
ココは風車の町として、世界遺産に認定され現在も19基の川の両側に立ち並んでいます。



トッポパパの友人達の記念撮影です。



1738年にまず丸型のものが、1740年に八角形型のものが建設され、1950年まで実際に水をくみ上げていたそうです。



このあたりは、地面が海面より低く、低いところでは海抜マイナス2mとういところもあり、この風車群は常にオランダが水と戦ってきた歴史です。



このため標高が海面下の土地は人為的に同一水面を維持しなければならないのです。
その際、威力を発揮する排水設備が風車であったのです。
オランダに風車が多いのはそのためだが、最近は風車の数は激減しています。
電気などの動力にかわったことが最大理由ですが、第二次大戦では200以上の風車が戦火によって崩壊したと言われています。
是非、残して欲しい遺産です。



風車は13世紀末にオランダの大工が発明したといわれてます。
当初は小型の粉引き用でしたが15世紀頃から排水用や干拓用として使用されたそうですが、19世紀には重要な動力源として盛んに建設されるようになり、最盛期には9000基以上を数えたと言われていますが現在では現役として稼動しているのは300基程度とのことです。



キンデルダイク一帯の風車保存地区が、ユネスコの世界遺産に登録されたのは1997年12月のことです。
正式名称は「キンデルダイクとエルスハウトの風車ネットワークThe Mill Network at Kinderdijk-Elshout)」となります。
この地域の風車は、農地に必要な水を入れたり汲み出したりする灌漑用設備として、中世に建造され今日でも活用されています。



オランダを歩いていると、本当に運河が国全体に張り巡らされているのを実感します。
そして、いたるところでその水面が非常に高いところにあることに気付きます。
大雨の場合はどうなるのかと心配しますが、どうも運河はほとんど全てつながっているらしく、その水面は風車などで厳密にコントロールされているようです。



風車の説明も飽きるでしょうから、オランダ語から日本語に取り入れられた言葉の紹介をします。
ビール(bier)、コップ(kop)、ゴム(gom)など、オランダ語からきたもので、今では日本の日常言語としてすっかり浸透しています。
ガラス(glas)やインキ(inkt)のように、発音が日本語化したものも多いようです。
ランドセルも、もともとはオランダ語の ransel[ランセル](リュック)だったが、発音しやすいように「ド」の音が加わったようです。

『博多どんたく』の祭りも、オランダ語の zondag[ゾンダッハ](日曜日)が変化したものと言われています。
半ドンもこれを語源だとされています。
面白いのは『ポン酢』です。もともとは pons[ポンス]という飲み物で、お茶・酒・砂糖・レモンなどを混ぜて作り、江戸時代の長崎・出島のオランダ人の好物だったようですが、当時の蘭学者がまねて飲み始め、いつのまにか酢入りの調味料となり、語末の「ス」が「酢」と誤解されてしまったそうです。



風車のご紹介は、これで終わります。
(注) これらの写真は昨年のものです。 まだオランダに春はきていませんので、誤解がありませんように。)

続く....................。